「美貌なホモセクシャルと若いがヒリヒリするような才能」トム・アット・ザ・ファーム kthykさんの映画レビュー(感想・評価)
美貌なホモセクシャルと若いがヒリヒリするような才能
今、評判のグザヴィエ・ドランを観る、渋谷アップリンク。
驚いた、小さい館内、若い女性で一杯、館内が暗くなるまで、思わずオジサンは小さくなってしまった。
「わたしはロランス」でブレークし、多くのファンを魅了した彼、今度は自身が主演するとなれば前評判は当然か。
美貌なホモセクシャルと若いがヒリヒリするような才能、今晩はじめて観て、その魅力少し判った気がする。
モントリオールという大都会から霧深い広大な平原をクルマは真一文字に走り、トーモロコシ畑と乳牛だけの一大ファームに到着する。
そして、展開されるドラマは獣的とも言えるような飾りっけ一つない心理サスペンス。
ファーム特有のタブーの中で、総ての登場人物の本音の言葉と行動が休む間もなく展開される。
広大な自然が舞台であるが故だろうか、人間の中の秘められていた野生の表出は直截で半端ではない。
個人としては好みではないが、観る人の好き嫌いに関わらず、終始ヒリつくような感覚はグザヴィエ・ドラン特有のものと言えそうだ。
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