「【”赦しの心。”若い時に生まれた息子を、修道女の女性が年老いてからインテリジャーナリストの助力を得ながら探す作品。後半の展開は可なり心に沁みる作品である。女性ってヤッパリ偉大だな、と思うのである。】」あなたを抱きしめる日まで NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”赦しの心。”若い時に生まれた息子を、修道女の女性が年老いてからインテリジャーナリストの助力を得ながら探す作品。後半の展開は可なり心に沁みる作品である。女性ってヤッパリ偉大だな、と思うのである。】
■主婦・フィロミナ(ジュディ・デンチ)は、50年前に未婚のまま出産して養子に出された息子・アンソニーに会いたいとの思いを募らせつつ、カトリックの修道院で働いていた。
それを聞いた娘のジェーンは元ジャーナリスト・マーティン(スティーヴ・クーガン)に話を持ちかけ、フィロミナとマーティンによるアンソニー探しの旅が始まる。
ー 個人的に、イギリスBBCが製作する映画は好きである。理由は品性が高い事に尽きる。映画ではないが、ベネディクト・カンバーバッチ主演の「シャーロック」シリーズは名作だと思っている。-
◆感想<Cautin!内容に触れています>
・若き時に恋に落ち、息子アンソニーを生みつつも当時、禁忌であったがために、修道院に入れられたフィロミナ。
ー 彼女が、週に一度だけ幼き息子と会うシーンは可なり沁みる。だが、息子はある日、米国の富裕なるヘス夫妻に養子として引き取られるのである。-
■時は過ぎ、息子に会うためにフィロミナは行動を起こすのである。同行するのは、政争の末報道官の地位を追われたシックス・スミス・マーティンである。彼が最初はスクープを得るためにフィロミナと米国に行くのだが、彼がフィロミナの長年の息子への想いを知るにつれ、彼女に寄り添う姿が心に沁みるのである。
・フィロミナと、シックス・スミス・マーティンが米国に渡って知ったアンソニーの生涯。それは、レーガン政権とブッシュ政権で筆頭法律顧問を務めていた事。
そして、彼がゲイでありパートナーであるピートと付き合っていた事。
【彼の背広の襟にはいつも”ケルティック・ハーブ”の装飾品が付けられていた事。】
ー もう、このシーンで涙腺が崩壊しそうになるが、我慢して鑑賞続行する。-
■フィロミナは息子とは会うことが出来ない。それは、彼がHIVにより1995年に歿していたから・・。だが、彼女はシックス・スミス・マーティンが訪れたピートの家に行った際に断られつつも、彼の代わりに毅然とした表情で、再びピートの家を訪れる姿。
そして、亡き息子が米国ではなく、彼が生まれた英国の修道院がある地にが、亡骸を埋める選択をしたことをフィロミナが知るシーン。
ー 涙腺が崩壊する。フィロミナの息子アンソニーは、彼女を忘れずに自らが生まれた地に、自身の骨を埋める選択したのである。-
<今作は、母が息子を想う気持ちと、息子が母を想う気持ちが見事に表現された秀作である。
私は男であるが、今作の様な作品を鑑賞すると、女性ってヤッパリ偉大だな、と思うのである。>
NOBUさん
僕も泣けて仕方ありませんでした。
GUINNESSで献杯してあの母子を偲びましょう。
柔らかな泡、
甘くて苦い味わい、
胸を満たす深い香り・・。
この映画を観て以来、僕にとって たくさん並ぶビールの銘柄の中でも、ギネスビールだけは特別のものです。