劇場公開日 2014年6月27日

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「ナシではないけど良くもない」渇き。 えらさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ナシではないけど良くもない

2014年7月23日
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鑑賞方法:映画館

怖い

つまんない映画は劇場で見ても途中で集中が途切れてしまう。面白い映画はあっという間に時間が経ってもう終わり?って思える。この『渇き。』はその間。いつ終わるんだいつ終わるんだと思いつつも目と意識は絶えず画面に釘付けになっている。アリかナシかと言われたら非常に困る。

藤島の異常なまでの独占欲の強さ=狂気=渇き。渇きを潤すために殴る、叫ぶ、犯す。尋常じゃないキ○ガイ。演じる役所広司さんはもそういう人にしか見えません。もうダイワハウスのCMで笑えません。詳しくはネタバレになるのであれですが、彼のバックボーンはもうちょっと掘り下げて欲しかったけど。つまり加奈子にああなった理由をね。もう少し。

そこで言うと仮面ライダー鎧武で曲がりなりにも仮面ライダーを現役でやっている高杉真宙君のあの役柄。マジっすか。これはすごいことだと思うよ。『仮面ライダーキバ』の時主演の瀬戸康史君がなんか他のに出て話題になったけど、その比じゃないだろと。色々あって僕は高杉君のキャラが嫌いになりつつあるのですが、そんなタイミングで見てもドン引きするぐらいのあれでした。光実大好きな人は見ない方が良いです。彼が加奈子にあれした理由なんかもあれですね。

でも個人的にこの作品で一番輝いてたのは妻夫木聡君かな。軽薄キャラも行けてるな~と。最初から胡散臭さ全開の彼が牙を剥くシーンは「おおっ!!」となったんですけどね~。結構あっさりしてたのが残念。もっと彼も見たかったよ。吹っ飛ぶCGすごいチャチだったね。

ラスト、加奈子による藤島の狂気を全面に押してますけど、あれは最早蛇足だったかも。オチが弱いです。ていうか藤島が加奈子にあそこまで執着する意味がわからなくてそもそもダメでした。

役者陣に関しては文句ないのですが、やっぱ言いたいのは中身。中身がない。軽い。見てる時は釘付けでも、見終わってからの余韻がなければダメです。逆のパターンの方が思い出深い作品になったりするんですよね。そういえばあれ、考えてみるとすごい良かったなあ。って。ナシではないけど良くはない・・・☆3ですね。

えら