「人間とは滑稽な生き物なのかも。」愛の渦 しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
人間とは滑稽な生き物なのかも。
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DVDで鑑賞。
秘密の乱交パーティに集まった男女の群像劇。上映時間の殆どで登場人物が服を着ていませんでした。体にタオルを巻いているか、裸。そしてヤッているか、ヤッていないか…(笑)
剥き出しの欲望、生と性、そこから垣間見える人間の本質・本能とは? ―と云うテーマかなと思いました。
パノラマ的に展開される乱交シーンが印象的でした。並んだベッドを上から捉えるカメラが回転して、それぞれの淫らな行為が順々に映されていき、次第にスピードが高速へ…。
セックス万華鏡みたいでした。刺激的なシーンのオンパレードでしたが、単にエロいわけではなくて、どこか滑稽味を帯びているのが本作の特徴のような気がしました。
池松壮亮は、陰のある役がすごく似合う俳優だなと改めて思いました。そして、ヒロイン役の門脇麦がとにかくヤバ過ぎでした。特に喘ぎ声の大きさが…。地味な女子大生の中に潜む強い性欲…。その見た目とのギャップを表現するのに彼女ほどの適材適所は無かったのではないかな、と…。
他の登場人物も個性的なキャラクターばかりで、それぞれの背景もつくりこまれていてかなり面白かったです。最初はお互い初対面と云うこともあってよそよそしいのに、一度体を合わせ、慣れ始めると素の感情が表に出始めました。巧みな会話劇で炙り出されていく本性にハラハラしました。「ここ来る前に病院行けよ」のくだりがいちばん好き(笑)
やっぱり、どこか滑稽に見えました。
ある意味本作は、喜劇なのかもしれないなと思いました。
人間とは本来、滑稽な生き物と見つけたり…。
※修正(2021/09/19)
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