白ゆき姫殺人事件のレビュー・感想・評価
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姿を消した容疑者は何処にいるのか? 126分の映画だが、105分ごろまで真相は判らないと思う。 きっとあなたも騙される。 今まで見た湊かなえ昨品とはちょっと感じが違った。
動画配信で映画「 白ゆき姫殺人事件」を見た。
劇場公開日:2014年3月29日
2014年製作/126分/G/日本
配給:松竹
井上真央
綾野剛
菜々緒
金子ノブアキ
小野恵令奈
谷村美月
染谷将太
蓮佛美沙子
貫地谷しほり
生瀬勝久
秋野暢子
ダンカン
TSUKEMEN
宮地真緒
朝倉あき
大東駿介
「告白(2010)」を見たので、湊かなえ原作昨品を続けて見てみた。
美人でスタイルが良くて性格もいい
化粧品会社の女性社員(菜々緒)が山の中で焼死体で見つかる。
テレビのワイドショーの契約社員(綾野剛)は化粧品会社の知人から情報を得てこの事件を追うことになった。
犯人は誰が見てもあの人である。
それを裏付ける状況証拠はいくらでもある。
ワイドショーが連日報じる。
姿を消した容疑者は何処にいるのか?
126分の映画だが、105分ごろまで真相は判らないと思う。
きっとあなたも騙される。
今まで見た湊かなえ昨品とはちょっと感じが違った。
満足度は5点満点で5点☆☆☆☆☆です。
女ってこえー
実際に起きた殺人事件をヒントに組み立てたミステリーの傑作映画
2000年に起きた「恵庭OL事件」
交際相手が被害者に心を移したことを恨んだ元恋人が、
人気のない林道で被害者を絞殺して遺体を灯油で焼いた事件である。
映画は殺された三木典子(菜々緒)が、長野県しぐれ谷国定公園で
滅多刺しにされた上に燃やされて遺体となって発見される。
紀子を恨んでいたとされる恋人を奪われた同僚の城野美姫
(しろのみき=井上真央)は、事件の夜から行方不明になっている。
テレビ局契約ディレクター赤星(綾野剛)は元カノの理沙子(蓮佛美沙子)
から「すごい事件が起きた」と連絡を受ける。
典子の後輩の理沙子の情報は詳しく非常にタイムリー。
赤星はレッドスターの名でツイッターをしていて実況のようなツィートは
評判を呼び、ネットでは「白雪姫殺人事件」として有名になり、
城野美姫はいつしか殺人事件の犯人にされて行く。
この映画は2014年公開で、今では珍しくない手法だが、
ツィッターを画面上に表示して臨場感を煽っている。
そしてSNSが作り上げる人物の虚像と実際の人間の落差が甚だしくて、
SNSの恐ろしさをまざまざと浮かび上がらせている。
そにしても菜々緒の演じた美人で人気者の三木典子。
この女性の実像や悪意。
人間の闇を原作者の湊かなえは見事なまでに浮かび上がらせている。
傑作ミステリである。
嘘付きな真犯人は…
ネタバレ扱いされたので全面改訂(苦笑)。
要は全てが真犯人の蓮佛美沙子の綿密な犯行計画に基づいてる。そして悲劇のヒロインは井上真央だが悲劇のヒーローは綾野剛。頭脳明晰な蓮佛美沙子はお馬鹿な綾野剛をピエロとして操る操り人形としてストーリーを演じた。そして見事に騙された綾野剛が蓮佛美沙子の筋書き通りに独り歩きして真犯人の蓮佛美沙子に仕立てられた犯人として井上真央を犯人とすべく綾野剛が奮闘する。ちなみに菜々緒みたいな裏表がある美人は珍しくないし井上真央みたいな真面目だけが取り柄の不器用で誤解されやすいタイプは珍しくないし。サイコパスな蓮佛美沙子が同じ職場にいたのが不幸な偶然とでもいうべきか。
容姿端麗な美人の菜々緒が殺された殺人事件。容疑者は地味で目立たないOL井上真央。動機は相手が美人なのに自分が不細工だから悔しいという子供じみた妬み嫉み。…ここまでがTV局が理想とする殺人事件の一部始終。物的証拠だの裏付け捜査だのは必要ない。TV映りがよくて視聴者が納得したのが事実。ちなみに真犯人は井上真央だし真相は全く違う話だし。でもそういうのにTV局は無関心というかどうでもいい。それよりは井上真央のような犯人映えするのに犯人じゃないのは困る。このさい万引きでも何でもいいから井上真央が逮捕されないとせっかく盛り上げてきたのが台無しになる。最後にスクールカーストのイジメ? しらないよ。うちはそういう局じゃないから他を当たってくれ。
クライマックスの車の事故。最後に衝撃的な出会いを果たすが互いに正体を知らないままTheEndになったのが残念。個人的には犯人に仕立てられたのにお人好しいでいひとな井上真央と自分勝手なゲス野郎の綾野剛という終わり方の方が良かった。綾野剛が仕掛けた一連の騒動を綾野剛が自分勝手に幕引き。
真実は本人からしか語られない
地の文は信じても対話文を信じてはならぬ
原作は未読だけど湊かなえって感じ。 人間の嫌な部分、さらにネットを...
いつかきっと・・・の限界
まず、井上真央がかわいい時点でなんか違う。
平凡で純粋で世間知らずで顔に特徴のない普通の女子。
が、主人公だから成り立つ話なのでは?と思いながら鑑賞。
目の前に嫌な奴がいたらどうするだろうか。
直接そいつに対抗するだろうか。
別の第三者に矛先を向けるだろうか。
泣き寝入りしてしまうだろうか。
その場から逃げ出してしまうだろうか。
「いつかきっと、いいことがあるから」と
じっと耐えられるだろうか。
この映画の登場人物は、目の前にいる嫌な奴に対する
それぞれの対応の仕方を見せている。
周りを巻き込んで集団で攻撃する、みつき。
泣き寝入りして引きこもったダイアナ。
直接攻撃に出た真犯人。
そして、「いつかきっと、いいことがあるから」と
自分に言い聞かせる主人公。
この映画の中では誰一人幸せになっていない。
主人公には「いいこと」なんて一度も起きていない。
そして今日現在。
「目の前の嫌な奴」は、
目に見えない世界中の網の中にいる。
その網の中の連中に対応する最適な手段は
未だ解決されていない。
できれば映画の中で、
それに対応できうる一筋の光でもいいから
提示してほしかった。
そしてこの主人公には、ほんの小さな光を目指して
もらいたかった。
演出力
日本映画をこきおろすことが多いですが例外もあります。テレビ出身の職人型監督と是枝裕和、中島哲也、李相日、原田眞人・・・工匠なタイプの監督は敬愛しています。中村義洋監督もそうです。
判断基準は演出力です。演出家が演出がじょうずであることは合理では──と思います。反してこきおろしたくなる日本映画の監督はずばり演出がへただからです。それに加えてへたにもかかわらずマスコミが称揚しているから──というのもあります。
ときとして日本映画はへたなほど称揚されます。へたでも天才ともてはやされます。この現象は日本映画/日本映画界を(ものすごく)不透明にしていると思います。
当人が気づいたなら「すいません天才じゃないんで天才って謳うのやめてもらっていいですか」って言ってほしいと思います。
個人的に中村義洋監督は演出がもっとも巧い日本の映画監督のひとりです。
東京オリンピックの際、開閉会式に寄せて「演出家」が挙がっていました。映像作家も挙がっていましたが、よくわからない人たちでした。世の中の事態は──とりわけオリンピックのようなものは利権が支配していて、すぐれた者があてられるわけじゃないと思います。エンブレムからしてそうでした。
したがって中村監督はもっとも演出がじょうずなのにマスコミの称揚にはのぼってきません。だから映画にはリテラシーがひつようなのだと思います。マスコミはだめな映画/監督ばかりを持ち上げます。その嘘/ゴリ推しを払いのけて本物を見分けるのはリテラシーってことになるからです。
中村監督の演出力はその映画がおもしろいことでわかります。アヒルと~チームバチスタ~フィッシュストーリージェネラルルージュ~ゴールデンスランバーちょんまげぷりん・・・いずれもおもしろく且つ安定しています。エンタメに比重していますが、なんとなくアートなルート225やポテチみたいなのもやはりおもしろいのです。そのことを通じて映画監督はエンタメであろうが、アートハウスであろうが、演出力はひつようだ。ってことがわかると思います。
白ゆき姫殺人事件は湊かなえ原作のミステリーでした。大資本でオールスターキャスト、大量の登場人物をさばいていました。こんな形容をしなければならないのは癪ですがまるで韓国映画のようにおもしろい映画でした。
あかるく健康的な井上真央ですがここでは喪女をうまく演じていました。知名とともに善玉になった菜々緒ですがやっぱ悪玉が似合いました。
凝ったストーリーを解りやすく見せます。またミステリーや謎解きの領域から友情へもっていってじんわりさせます。こんな芸当ができる監督はほとんどいません。
Netflix、Disney+、HBOMax、Amazon、AppleTV・・・グローバルな動画配信の時代、言語はさまざまでも、全世界につうじる共通言語は演出力です。
すでにだれもが米英韓がおもしろいことを知っています。そんな世界になっているのに、へたなやつを天才とか言っちゃう日本映画/日本映画界ってすげえ変だよね。──という話。
踊らされる…
誰かのデマで、次々と尾ひれ背びれがついて拡散され、まるで真実のようになっていく。噂は今も昔も変わらないが、テレビのワイドショー、SNSの力でそれが爆発的に広がっていく。映画の場合、個人が殺人犯扱いされ、親にまでも信頼されなくなってしまった。きちんとした裏付け取材がないと、こうなりますよと、どこか小馬鹿にしたような軽いタッチで描かれている。ストーリーは若干非現実的な部分もあるが、ワイドショー、ネットの世界とは所詮そんなもの。菜々緒の性悪女は板に付いており、犯人は何となく分かってしまった。見応えとしてはあまり無かった。
面白かった
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