劇場公開日 2014年9月13日

「観る人を幸福にさせる稀有な作品。至高の一本。」舞妓はレディ bashibaさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0観る人を幸福にさせる稀有な作品。至高の一本。

2014年9月13日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

楽しい

 世の中には観る人を不快にさせる映画というのがあります。私にとっては、園子温、中島哲也、崔洋一の映画、そして、殆ど全ての諸々の韓国映画などが、該当します。露骨な性描写のある映画、暴力描写、殺人描写のある映画、汚い言葉をやたらと吐く映画、などです。(私が過去のレビューで☆半分、☆ひとつの評価をつけたのは、すべて、この種の映画です)しかし、この映画はそれらの映画とは対極にある映画です。タイトルにも書きましたが、この映画は観る人を幸福な気分にさせる貴重な映画です。そして、何故か、観終わった後に涙が込み上げてくる映画です。ぜフィレッリの「ロミオとジュリエット」やジェームス・キャメロンの「タイタニック」のように泣かせてやろうという魂胆が見え見えの作品もありますが、この映画は違います。幸せな気分なのに涙が出てくるのです。終盤、会場の至る所から歔欷が洩れていました。多分、私と同じ気分だったのでしょう。登場人物の中では、富司純子がさすがの存在感を示していました。私、ミュージカル映画は苦手なのですが、この映画、音楽も素晴らしいのです!ストーリーにはあえて詳しく触れません。是非ともご自分の目で確かめて下さい。幸せな気分なのに涙が出てくる・・・。初めての体験でした。
 本年度日本で公開された映画の中で最高の一本になることはほぼ確実です。至福の時間135分を過ごさせていただきました。寡作な監督ですが、長くいい作品を作り続けて下さい。
 この作品を否定する映画評論家のことばを私は絶対、信用しません。当日券の料金を払って観ても、損をすることはない筈です。それは保証いたします。

bashiba