「役者たちは最高」TOKYO TRIBE Makotoさんの映画レビュー(感想・評価)
役者たちは最高
この映画は一種の群衆劇になっているのですが、とにかく出ている若者たち(多くが公開オーディションで集められた本当のラッパーたち)がいい! 「今の日本にこんな魅力的な存在感を持った奴らがいたんだ!」と本当にびっくりします。
そして、主役の一人である鈴木亮平、彼は「変態仮面」の人という認識しかなかったが、こいつが最高だった。やっぱり俳優は肉体性を持っていないといけない、日本にはそういう役者(特に男優)がいないと嘆いていたのだが、この鈴木亮平はたいしたものだ。また、ヒロイン役を演じる清野菜名のアクションが素晴らしい。園子温監督だから、もちろん格闘シーンではパンチラどころかパンモロで暴れるのだが、よくやっているしチャーミングだ。
・・・とまあ、褒めるところはいっぱいある映画だが、この中でダメな人がいるとすれば他ならぬ園子温監督である。今回は前半がとにかくかったるい。あまりにも話が動かないので私はうとうとしっぱなしであった。物語が動き出すと園子温監督のいいところが爆発するのだけれども、前半は園監督の悪いところ(初期作品によく見られた)ばかりが目立った。
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