「ネタの入り乱れ感。」TOKYO TRIBE ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
ネタの入り乱れ感。
「バラいろダンディ」を見ている人ならすぐに通じるネタ満載^^;
同番組(一応)金曜レギュラーの園子温らしい映像放出作品。
(小さい○○○ネタ使い過ぎ!大川P何で出なかったの?)
番組内では、監督が製作開始時から宣伝しまくっていたので、
大体どんな内容かは知っていたけど、まぁ~遊んでいる!
好きに作っているな~♪という感じで、実験映画に近い。
全編ラップでミュージカルスタイルのアクション抗争劇という、
今まで聞いたことのないようなジャンルなうえ、普通の俳優や
タレントにまでラップで歌わせているのが一興。
一ラップ聴いただけで、歌えるか歌えないかがすぐに分かる。
因みにMCを務めた監督常連の染谷君はあれでよかったの?^^;
原作は全く知らない。流行ったのはだいぶ前らしいけど、
そもそもラップにも詳しくないし、抗争劇にも詳しくない(汗)
勢い強そうな面々が次々と登場して軽妙なラップを歌いながら
殺し合いを繰り広げていくという、非常に好き嫌いの分かれる
内容。原作者の井上三太まで登場しているキャストの豪華さと、
意味のなさ(爆)。そこを面白く観られるかどうかがポイント。
窪塚と竹内の怪演は、他を圧倒する成りきりぶりが痛快。
ラップも全編となると、けっこう飽きてくるうえに分かり辛い。
ミュージカルさながら普通の台詞も多くなるが、あぁもう、
こっから先は普通でいいんですけど、と言いたくなってくる。
新星YOUNG DAISはラップが上手く、清野菜名はアクション、
二人とも頑張ってはいるが、演技面では全くおぼつかない。
そこへメラ役の鈴木亮平がその変態ぶりを臆面なく発揮、
彼を観るには最高のステージ作品になっている。
あの肉体に、マダムもゲイもハリウッドも?靡くかもしれず、
いよいよ夢が叶うんじゃないか?という気さえする。
ただこの群像劇、抗争が入り乱れ誰が主役でどこが見所なのか
分からなくなってくる後半は、もうグチャグチャ。
ストーリー無視で展開されるバカバカしさに最後まで付き合うしか
なく、そこも園子温らしさが全面に出て、好き嫌いを分ける。
(これだけ好きに作れりゃ、楽しくてしょうがないですよねぇ監督)