「金をかけたお遊戯会」TOKYO TRIBE en knさんの映画レビュー(感想・評価)
金をかけたお遊戯会
園子温だし、世界初のラップミュージカルだし、なんか予告編見る限りカッコよさげだし、地獄でなぜ悪い的な面白さを期待して観たが、正直全体的にはイマイチという印象。以下、イマイチポイント。
1.役者ラップヘタ
まず、なにより申し上げたいのは俳優陣のラップの下手さであります。普段ヒップホップはほとんど聴かない自分ですら明確にわかるほどラッパーと役者に差があった。染谷将太は序盤から歌いっぱなしだが、後半はともかくとして前半のラップは観るのを萎えさせるレベルだった。カッコイイの「ネバエバダーイ」だけ。あと窪塚洋介。あんな観た目でラップ上手そうなのにクソ下手だった。
ミュージカルに造形が深いわけではないが、前提として役者の歌(+必要によってはダンス?)が上手いことが前提で成立しているし、それがあるからこそ感動せしめるんだという理解。それが普通の音楽よりメロディが希薄なヒップホップだとここまで歌い手の差が明確になるものなのだなぁと。そういう意味では歌い方の差もあるのかもしれないが、竹内力と筋肉マッチョは結構違和感なく聴けた。
2.人によって演技のリアル感が違う
ミュージカルという時点でいわゆる普通のリアルな演技ではないわけだが、役者によってその度合いがだいぶ違ったのが気になった。ラッパーの演技は基本お遊戯会なので仕方ないとしても、市川由衣が舞台っぽい大仰な演技をする一方で、他の役者は割といつも通りの感じだし、佐藤隆太は中途半端(というか演技ヘタすぎる)なので、ミュージカルっぽい市川由衣の妙な感じが離れなかった。
あと、あのラップも演技もヘタな女王様は本職どっちなんだ!?ある意味気になる。
3.話ゴチャゴチャしすぎ
まともにまとめる気あるのかと笑。多分ない。このストーリーまとめる気あったなら、窪塚やしょこたん、アクロバティックな格闘少年は明らかに蛇足だし、竹内力すら要らなかった気もする。中途半端なラブストーリーもなんだったのかよくわからんし。
もっと仲間の絆とボーイミーツガールとチ⚪︎ポの大きさに焦点絞ればいいのに。
とまぁイマイチなところは沢山あるが、普通にアクション映画としては楽しめる気はする。ラップもかっこいいっちゃかっこいいし。練マザ笑える。主人公のラッパー意外と演技うまい。
うん、イマイチ。