「練マザーファッカー」TOKYO TRIBE サケビオースさんの映画レビュー(感想・評価)
練マザーファッカー
ラップミュージカルという、新しい試みは概ね成功していると思う。何より、ラップシーンがカッコイイ所が多い!
主演の染谷将太、鈴木亮平はラップの素人なのに、とても上手く、カッコイイ。プロのラッパー達がラップは更にカッコ良く、一瞬で場の空気を持っていく!更に、ラッパーごとのラップスタイルの違いがわかりやすく、次々に登場してくる様が心地よい。練マザーファッカーの声質は耳に残る。日本語ヒップホップやフリースタイルを楽しめる人なら、この良さはわかってくれるハズ!
園子温監督の好きな、過剰なエロ演出もグッド!OPのオッパイ地図は最高だし(必要ないけど)、中盤に出てくる沢山のオッパイも贅沢な感じがしてグッド! 更に、スンミ(清野菜名)は脱ぎそうに無かったけど…あら、脱いだ! しかもキレイでカワイイオッパイだし、脱いだ後の出しっぷりも良し!もう、ここで100000000000000点!(因みに、清野菜名ってドラマ『ウロボロス』のカワイイ警察のコなんだね。なんか得した気分!)
リアリティーラインの引き方も明確で良い。冒頭のオッパイシーンで、《おバカ映画ですよ〜。真面目に観ないで下さいね〜》と言うことがわかるので、気楽に楽しめるようになる。
その他、色彩豊かでアート映画っぽいのも良い。窪塚洋介の怪演も相変わらず良いし、鈴木亮平の肉体美も相変わらず良いし(変態仮面以降、調子が良いね)、ブッパの屋敷に出てくるボイパの女子高生のボイパも上手いが下品で良い。アクションシーンもカッコイイ場面が多く、清野菜名や外人2人のアクションは素晴らしい。
と、ここまで絶賛してきたけど…心地悪い部分も多かった。
一番、心地悪かったのは竹内力。扱いが酷いし、卑猥だし、何言ってるかわからないし。良くこんな役を受けてくれたね。
ババアDJのハズしもイライラした。
あと、何よりストーリーが面白くない。というより、ストーリー構成が上手くない。だから、何やってるんだかわかりにくくて楽しめない。オチも下らない。
ま、アート映画だと思えば、ストーリーの悪さはそこまで気にならないんだけどね。
良い部分が多かったけど、ダメな部分が目立つせいで、勿体無い感じになっている。とても、“オシイ”作品。
でも、ラップミュージカルの試みは続けてもらいたいので、続編やらを期待。