鑑定士と顔のない依頼人のレビュー・感想・評価
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50歳以上の男性必見
精神力が強靭で自分で判断し選択してきた男の強さが判ります。
あんな美女が主人公の初老の男と一緒に住む展開に疑問を持ちつつ、同年の男の夢に納得している自分がいましたが、終盤背景が明らかになり反転しても、納得している自分がいます。
自分の理想の女を夢見て、30年掛けて女性画を収集した彼の行動は驚嘆に値し、彼の女性への執着も明らかにされます。ですが、この収集が単に執着と言えるのか疑問であり、どのような男も幾つになっても理想の女を追い求めているのではないかと思います。
が、果たして巷の男に全て当てはまるのでしょうか。ただ単に彼の知識が、そうのような行動に走らせただけとはならないでしょう。
ラストは幾つになっても男は純だと私は解釈しません。
強い男だけが純でいられるとの一線がそこにはあると判断しました。
誰からも束縛されず、プロとして自由に生きられる男だけが持つ純でしょう。条件として第三者が認め対価を払われる男でなければなりません。
事実が判明した後からラスト、彼の精神の復活まで道のりを言葉を一切排した描写が彼の強さです。
何年かかるか判りませんが、彼の理想の女性が現れるまで諦めず日課として淡々と実行し、推理して行くのでしょう。
50歳以上でこれを観て自分の人生を顧みても、鏡には弱い自分しか移りません。
選択を逃避した男には出来ない行動原理で貫かれています。
素敵なミステリー・ラブストーリーそして・・・
正月の3日 それも朝の9時40分の上映時間だというのに 多くの人で賑わってました。
多くは話せませんが生涯孤独な老いた一流の鑑定士に依頼をしてくる女性 しかし彼女は姿を現さない
次第に彼は姿を現さない彼女に心 惹かれていき
ミステリーにラブストーリーに そして・・・
ラストは賛否両論あるでしょうが、私はあのラスト
好きですね
鑑定士を演じるジェフリー・ラッシュが素晴らしい。
この作品を観る決め手はなったのは 彼が出演しているから。
英国王のスピーチで 王様のどもりを直す 先生の役が素晴らしかったら
「パイレーツ・オブ・カリビアン」では 船長を演じていたとは
びっくりです!知りませんでした!観ていたのに 全く気づきませんでした。
今回も彼は 見事な演技をみせて くれました。
パンフレット(700円)にはネタバレが書いてあって
観た後に読んでくださいと 但し書きが書いてあります。
観終わった後に読むとなかなか いいです。
最近 こういう 最後まで書いてあるパンフレットがありますが
これからも ネタバレパンフレットは 観てから もう一度
読むときに とても参考になるので 大歓迎です。
満足度高い映画
こんな結末なんて…
やはりハッピーエンド!?
鑑定士と顔のない依頼人
そう来たか~。冷静に考えると、定番のサスペンスだった。
姿を見せようとしない女性の依頼人からの美術品鑑定依頼。当初は、姿を見せようとしない依頼人に反発を覚えていた鑑定士のオールドマンだったが、ある時、依頼人の姿を隠れ見て、その美しさに引かれていってしまう・・・。
互いに時には非常に失礼な態度を示し反発し合いながらも、なぜだか、鑑定を降りようとしないヴァージル・オールドマン。気に入らなければ、降りれば良いと思うんですが、最後に明らかになりますが、そこに至るまでは様々な“罠“が仕掛けられているんですよねぇ。しかも、時間もかかるし、規模も大規模な“罠”。いやぁ、『お見事!』としか、言いようがありません。
作品中、謎の美女の館の向かいのカフェが何度も出てきて、「何かの伏線?」と思ったのですが、その通りでした。って言うか、ああ言う描き方は伏線以外の何ものでもないですよね。
作品中のヴァージル・オールドマンの秘密のコレクションは、スゴいです。《ジャンヌ・サマリーの肖像》とか、世界の有名絵画がズラリ・・・。って言うか、ここにこれらの作品があるということは、世界の美術館にある作品は、どう言う位置づけなんでしょうね?(謎)
いやぁ、一級のミステリーです。「そうくるか」と唸らされました。
超一級のミステリー。超一級の哀切。
いやぁキツイっすねぇ。
トルナトーレ御大の作品にキツイって表現もどうかと思うんですけど。いや、ちょっと。本当、これはねえ。いや、キツイっす。
あの、こう、映画でも小説でも、物語への感度が高い人、感受性が強い人はかなり精神がヤラれちゃうんじゃないでしょうかね。数日間、心がドヨンと沈んでしまうかもしれない。
トルナトーレの過去作で悲劇映画の代表格と云えば「マレーナ」があるでしょ?あれなんかも相当にキッツイ内容でしたけど、あのキツさってほら、もう用意されてたというか、舞台設定が既に悲劇の片道切符的な物語だったから、何ていうか、ある程度の覚悟って出来たんですけども、今回はそういう判断材料が殆どないというか、全くの未知数でして。
まさしくミステリーなんですよね。
今このレビュー書きながらも、ミステリーの完成度っていうか、怖さっていうか、複線配置の妙味というか、舌を巻いてるのと同時に、実のところ、自分も現在かなり心がドヨンと沈んじゃってて。
こうして思い返してみても、主人公の悲劇はどっから始まってたのか?どっから破綻してたのか?とか、ずっと考えてるんですけどね。
実はもう冒頭、多分、最初からなんですよね、破綻してるのって。だから余計にキツイ。
まあ、何を以ってして破綻してると云えるのかは、観た人によるんでしょうけども。真相を見抜けなかったからなのか。はたまた、その人生が既に…なのか。
いやあ、もうね、うん。本当ね、終盤は観てるのキツかったです。
第一級の切なさですよ。
鑑定士は贋作を見抜けたのか?
映像は綺麗だし、音楽も美しい、要所で映るヨーロッパの景色も美術品も素敵だ。
ミステリーといえど愛に満ちた話になっていくのかと思いきや、「えっ、そりゃないよ(泣)」と思わず口に出したくなってしまう展開へ。
膝から落ちるような、良い意味でポカーン(゚д゚)
ああ~愛は人を耄碌させてしまうのかねえ。
そして今作でジェフリーラッシュのラブシーンも見れるとは思わなかったよ
終盤で一気に伏線が解消されていくのは、気持ちよかったな。
一体、いつからどこまでが関係者なのかよ!って感じで。
いただいた映画のフライヤーには、「バッドエンドかハッピーエンドか?」という一文があったけど、私はバッドエンドにしか思えなかった。
結局、鑑定士ヴァージルの眼は本物なのか?
それによって解釈も変わるんだろうな
パーツに気を取られていると、こっちもオールドマンの二の舞いに
鑑定士オールドマンに自ら鑑定依頼をしておきながら、顔を見せないばかりかヒステリックな対応でオールドマンを怒らせる女性クレア。
怒りを覚えながらもクレアに惹かれていくオールドマンをジェフリー・ラッシュが微妙なリズムの変化で、ひたひたと盛り上がる感情を出す。派手さはないが見事だ。
オークションでの流れるような進行も本職のようだ。
物語は、正体を明かさないクレアと、彼女の屋敷で断片的に見つかるモノとが平行して、ラスト近くまで謎めいた展開で進む。屋敷を見つめるバーの女も意味深で、話がいったいどこに向かおうとしているのか見当がつかない。
終盤になって、やっと何が起ころうとしているのか察しがつくのだが、そのときには、カラクリのすべてまでを察知できたとしても、もうオールドマンに感情移入してしまっていて逃れられない。
メロディアスで情景を盛り上げるスコアで馴染みがあるエンニオ・モリコーネ。本作ではオールドマンの心の動きに合わせた控えめなサウンドで意表をつく。ジェフリー・ラッシュの演技と同じく地味だが奥深い味わいがある。
最後まで気が抜けない❗️
重厚なミステリー仕立てで、大人の恋愛あり、ネジ仕掛けのからくり人形などちょっとファンタジックなテイストもありで、非常に楽しめました✨
映画内の小道具である美術品の美しさが、スクリーンを華やかに彩っているのも見もの。
主演のジェフリー・ラッシュの繊細な演技も印象深く、競売シーンのセリフ回しの声の良さは最高です。
映画館に観に行かれる価値は、十分にあると思います❗️
オチが余計
好みが分かれる結末
この映画どこからがフェイクで、どこが本物なのか?人間の心の嘘を暴くのはあなた!
ハリウッドの大作映画に飽きた人には、最高にお薦めの映画。極上の芸術の香る映像と人間の愛の核心に迫るミステリー映画の決定版ですよ。
この映画は「ニューシネマパラダイス」「海の上のピアニスト」そして「マレーナ」を監督したジュゼッペ・トルナトーレ監督最新作。
人間の様々な愛の形を謳い上げる事では、右に出る者は無い、イタリアを代表する素晴らしい監督だよね。だから本当に期待して観たけれど、外れなしでした。
この時期様々な大作が立ち並ぶお正月映画の中で、この作品は、観た人の心の中に何時までも記憶に残る、大人のミステリー映画として、本当にゆっくりとじっくりと楽しめる映画であり、あなたの映画史の中でもきっと名作として忘れられない作品になると思う。
トルナトーレ監督が創り出す映像なので、画的にも綺麗で、重厚感溢れ、そして数々の名画が映し出される本作は、絵画美術界の裏側をじっくりと堪能出来るばかりではなく、そこへ、この映画の本題としての謎解きが加わってくるから、さぁ大変、見所満載です!
そして、そこにまたこの監督とは長年のコンビを組んで来たモリコーネが音楽を担当して、更に、臨場感をたっぷりと謳い上げてくれます!
この作品、ジェフリー・ラッシュ演じるカリスマ美術鑑定士ヴァージュルが、ある時、若い女性の依頼人から親の遺した財産の鑑定依頼を受ける。
その事から、彼は長年のキャリアを揺さぶられるような変化を強いられて行くと言う本格ミステリー作品です。
このジェフリーが、「英国王のスピーチ」とは全く異なる素晴らしい芝居を展開してくれているのも嬉しい見所。
そして、この映画の軸になる謎のヒロイン、クレアを演じるシルヴア・ホークスがまた綺麗で可憐、ヴージュルだけでなく、一目彼女を見たら、観客の誰もが虜になりそうです!
そして更に、名優ドナルド・サザーランドが加わり、この映画を極上の舞台劇のような気品溢れる作品に仕上げて行きます。
ラストの急展開、ドン転返しが有る為に、絶対内容については触れられないので、それが残念だけれどさ、それはあなたにも、この名作を是非映画館で確認してもらいたいと思ったよね。
そして、実はもう一人、この映画で注目すべきは「クラウドアトラス」「ワン・デイ」に出演していたジム・スタージェスが格好良いですよね!日本でもきっと彼のファンになる女性が急増しそうな気がするな。
その昔、閉所恐怖症の反対の広所恐怖症と言う外出が出来なくなる人の心理を巧く組み立てた「コピーキャット」と言う面白い作品があったけれど、この作品は更にあの作品を上回る面白さがある。何処までが本当で、何処からがフェイクの世界なのか?その境界線を是非映画館で見つけ出して下さいな、きっと後から、後から思い当たる様々なシーンに隠された心理を読み直す面白さが、この作品にはありますよ!
期待通り、とっても面白かったです
女性を一度も愛した事のない、鑑定士の物語です。
一流品に囲まれ、その審美眼で、誰からも一目置かれている
男性の一生に一度のラブストーリーだと思います。
ジェフリー・ラッシュがとてもいい演技をします。
そして、細やかに練られて伏せん。
見終わったあとにも、いろいろな事を考えさせられ
見る人それぞれに解釈の違いがでる映画かもしれません。
見応え十分、今年のイチオシの面白さでした。
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