「壮大な嘘に無理がある」鑑定士と顔のない依頼人 武蔵iiさんの映画レビュー(感想・評価)
壮大な嘘に無理がある
映画としての作り込みは評価するが、それ以前の仕込みにあまりに無理があり過ぎる。
カタログ本一冊分の、それなりの美術品をホイホイと容易に用意したり、修理店の経営を偽装したり、諸々の嘘満載が、せっかくの作り込みも安易なご都合主義作品にしかなりえない。
そもそも、そこまで手が込まなくとも、強盗で押入れば一日で終わること。
あれだけの作品をどこでどう捌くのか、仲間内での報酬をどうするのか?嘘に嘘で固めているから、脚本自体に無理があったとしか思えない。
キャスティングにしても、こんな老いぼれた爺さんに若く美しい女性が恋に落ちるなぞ、完璧な妄想。それならせめてそれなりの主役を持ってくるべき。
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