「愛人問題は欠点」スティーブ・ジョブズ(2013) Takehiroさんの映画レビュー(感想・評価)
愛人問題は欠点
2016年にも別の内容だろうが映画化されたようだが、2013年のほうの映画をBSTBSで吹き替えでやったもの。アップル社の創造の話は申し分もなにも無いくらいの、現在のパーソナルなコンピューターとの付き合いの恩恵を与えた偉人だが、それ以前にキャンパス時代に婚外性交相手がいたような面は、創造性と関係がなく、ドラッグも含めて、そうした時代のヒッピーの走りだとしても、
そこは人間性としては崩壊していた汚点だと見なければいけないと思う。視聴者はその汚点も成功者への付属物だと勘違いしてしまうとひどい事になる。ヒッピー的な生き方を支持していたからと裸足を路上で歩きまわっていたことなども成功者の共通項でもなんでもない。強情なところがビジネスの交渉として良い面もあったが、私生活では愛人を妊娠させてしまうと冷たくあしらう。これは明らかに人間性としてアウトなのだが、これを勘違いして成功者への特殊性と考えてしまうと間違う。
こうしたフリーセックスの人間は社会を汚した。ビジネスとは関係ない。関係ないからこそ、それはいけない。ビジネスの面では、ガレージから数人で、アップル2によって華々しいスタートが始まる。
フォントを入れるか入れないかで疑問を呈したスタッフを即クビにしてしまったシーンもあるが、これなどはそういう社長もいるのだろうという、会社の性格で、そうではない会社に移動すれば良いのだから問題がないが、妊娠させた相手に同じようなことをするのは犯罪的である。ビジネスは違う世界なのだし、特殊な会社があるだけで、才能だけを要求する会社ばかりあるわけでもない。新製品開発のための抑制のない振る舞いについては気力ある指揮官となった。俯瞰やデザインの目が違っていたのだろうか。そしてジョン・スカリーという天才マーケッターを招いたようなプロデュース力ということなのか。こうした社史というのか経緯はさっぱり知らなかった。1984年が大きく取り上げられている。私が17歳の時。マッキントッシュの頃。ビル・ゲイツに盗人と電話で怒りをぶちまけたシーンがある。大体私に最初からわかるはずがないが、2人で始めたウオズニアックが会社を辞めると別れを告げるシーンがあった。取締役会でスカリーから創業者であるのに解雇された。ここら辺うっすらとそういうニュースを思い出す。スカリーが93年頃か退任。ジョブズはネクストという会社をしていたらしい。そして後のCEOから請われてアップル社に復帰した。これもニュースになったのをうっすらと思い出すような。そして社内で敵対したりするビジネスという非情さの場所。だがそれは経営陣クラスの話でもあると思う。問題は私としては、映画では見せていなかったが、別の女性とは3人の子供ができて別れずに過ごしたようだが、婚外性交によって別の母子家庭を作ってしまったという過去があったということ。これはビジネスの話とは別として、決して称賛されるような生き方ではなかった。そちらのほうが私としては意味がある。ビジネス世界も世界は動かしても、なにかさみしい内部の人間関係をうかがわせたりする。