スノーピアサーのレビュー・感想・評価
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残念
ポン・ジュノ監督、初の英語作品という事で「ハリウッド進出」と勘違いしている人も多いようだが、昨年8月に韓国で公開したものの、未だ英語圏では公開されていない。アメリカでの配給権を持つワインスタイン社と揉めて、北米での大々的なリリースは諦めた模様。(一応小規模公開はするようだが詳細不明。) 欧米人のキャストを起用し、より広いマーケットを狙ったのだろうが、ポン・ジュノ監督ファンであれば許せる、楽しめる内容に留まった感があり、幅広い客層への訴求力、説得力は弱い。 作品にとっては不運だが似たようなテーマの娯楽作がこの1年で数多く公開されており、既視感が拭えず単純さだけが目立ってしまった。 またテンポの悪さも気になった。ワインスタイン社と揉めたのも長い上映時間が原因だったようだが、全体的に冗長で残念だった。
ながーい列車
地球がまた氷河期になってしまった近未来。白い雪原を疾走する列車のなかで、強烈なヒエラルキーのもと生き残った人類が生活している。 最後尾の人々は圧政下のなかにいて、人々は先頭に進出しようと、つねに考えている。 フランスのコミックが原作らしいが、オリジナリティにあふれた映画になっている。 ポン・ジュノらしいというのが、まだよくわからないが、人間を見つめる厳しい目はいままでの映画と同様である。 ハリウッドに進出して大きく変わったのは、その描写である。列車中の戦いも迫力満点だし、ラストのスペクタクルもいうことなしである。 役者陣は、安心のソン・ガンホはいうまでもなくいいのだが、クリス・エバンスがいままで観たことのないような芝居でポン・ジュノの期待に応える。 クール・ビューティ ティルダ・スウィントンは出っ歯の入れ歯を入れて熱演。なお、スウィントンはもうひとつ役があることをポン・ジュノが公表していて、それを知らなかったら見過ごすところであった。もうひとつの役はたぶん...。 韓国の監督はアメリカでも自分らしい映画を撮っているのが、単純にうらやましい。
センスオブ奇妙(褒めてる)
ポンジュノ監督ファンなので観た。 ほとんど予備知識無しだったのだが、いつも予想を超えてくる感じで新作を作る監督だけに今回もそうだった。 ハリウッドでSFというとビビッちゃって手堅く作ったりしそうなものだがそんな心配ないほどオリジナル溢れるテイスト。 走る列車という映画的なシチュエーションにSFを絡め、ややキッチュになりそうな程に独自なムード。 しかしそこを越えてくる演出の力を感じた。 ソンガンホはいるだけで漂う存在感。ファンには嬉しい。 話は何言ってもネタバレになっちゃいそうだから書かないけど ハリウッド的結末では当然無い。 グエムルのラストをちょっと思い出した。
絶望の氷壁に穴を穿(うが)て
『殺人の追憶』『母なる証明』などの監督ポン・ジュノが、
国際的な実力派キャストで描く終末SF。
監督の大ファンなのでムチャクチャ楽しみにしていた作品。
* * *
居住区、ライフライン、食糧工場、学校、娯楽スペース……
人間社会をミニマムに詰め込んだ列車内は、
風景がくるくる変わって楽しい楽しい。
密室での群衆バトル、暗視ゴーグルvs松明、ヘアピンカーブ
での長距離銃撃戦などのアクション演出もアイデアたっぷり。
個人的にはアクションエンタメとしてもかなり楽しめた。
* * *
だが僕の興味を一番そそるのは、
列車で表現された世界の有り様。
『閉鎖生態系の維持』というご高尚な言葉を使ってはいるが、
煎じ詰めればこのシステムは、少数の富める者が緩慢な幸福
を得る為に、多数の弱者を食い物にし続ける仕組みだ。
(自分たちの)食糧や居住環境を維持するために、
増え過ぎた労働者は“削減”される。システム維持の為には、
幼い子どもですらもシステムの歯車として利用される。
この列車には、世界のありとあらゆる不公平が濃縮されている。
* * *
しかしこの物語は『富裕層vs貧困層』という
単純な図式には収まらない。
ポン・ジュノ監督の映画はいつも際どいのだ。
善悪の境目も、決断の正否も、いつも不安定に揺れ動いている。
ベストな選択は存在せず、ほっと胸を撫で下ろす結末も無い。
サスペンス、コメディ、モンスターホラー、今回であればSF
として映画ジャンルとしての体裁はしっかり保っているのに、
常に現実の生活で感じる不確かさや不安が映画内に漂っている。
本作のクライマックスでも、それまで正しいと考えてきた
価値観がひっくり返される。
一見ヒロイックな主人公カーティスの行動は、『奪う側』
だった昔の醜い自分を猛烈に悔いているが故だった。
貧困層のカリスマだったギリアムも、後続車両ではなく
社会全体を維持する為の調整役に過ぎなかった。
正義も悪もない。
この過酷な世界を作り上げたという意味で、
罪の無い人間なんてひとりもいなかったのだ。
* * *
いつも突拍子もない所からの引用でアレなのだが、
映画を観ながら『ゼルダの伝説 風のタクト』という
TVゲームのとある台詞がふっと頭に浮かんだ。
滅び去った国の王が、わずかに残されたその
王国の跡地で生きる子ども達に語った言葉。
「私たち大人は、お前たちにこんな世界しか
残すことができなかった。ゆるしておくれ」
格差、貧困、闘争、環境破壊にあえぐ過酷な世界。
この列車で生まれたヨナやティミーやグレイのような
子ども達に--今この瞬間この世に生を受けている子に、
この過酷な世界で生きることを強いるのは誰か。
言うまでもない。僕も含めた大人たちだ。
子ども達に罪は無い。だが、罰は等しく与えられる。
おかしいだろ、そんなの。
この先の世界に希望は無い?
より良い未来なんて信じるだけくだらない?
同じ台詞を、子どもの目を覗き込んで言ってみろ。
大人の決めた世界の限界を子どもにまで強制するなよ。
せめて子どもには明るい希望を見せてやれ。
未来を信じろ。突き進み続けろ。氷壁に穴を穿(うが)て。
自分の為ではなく、後ろに続く者たちの為にだ。
子ども達を包み込むように抱き合った大人2人。
自分たちのぶち壊した世界を全部ナシにして、
子ども達の未来に希望を託した大人たち。
* * *
クライマックスを迎えても、この物語がハッピーエンドで
終わるのか、バッドエンドで終わるのかは判然としない。
主人公らが命を懸けた選択も、正しかったとは限らない。
本当は、列車の中で生きた方があの子達は幸せ
だったのかも知れない。これから歩む道が
過酷であることは目に見えている。
だが、何もかも死に絶えたと思われた世界で生きる
北極熊の姿。あの姿に微かな希望を感じる。
北極熊くらいでは救われないなんてレビューもあったが、
この映画においてはそれくらいの淡い希望が似合う。
大事なのは、この先生きる場所が少しでもマシな場所になるよう、
自分の信じる方法で頑張り続けることじゃないだろうか。
終着点なんて誰にも分からないけど、
進み続けなきゃ未来もない。
〈2014.02.08鑑賞〉
So it is !!
設定や話運びに若干の難はありますが、全体通して面白かった。 私は好きな作品でした。 まず闘争の構図が場面場面で変わる点が良かった。 武力は持たないが、頭数が多い下流階級勢。 武力は持つものの、限れた人数で後方車両の管理を行う上流階級勢。 持たざる多数が、持てる少数に立ち向かう序盤。 そこから車両を前方に進むにつれて 数が、武力の有無が変化していき闘争の構図が変わり続けます。 どの構図でも見せ場を作っているため、次の車両へ移った際の期待感があります。 それから車両毎の特徴が変わる点も良かった。 その合理性は一旦横に置いておいて、各車両が専用車両となっており背景や環境が変わり続けます。 上記の構図の変化と共に、環境の変化にも期待感が煽られます。 特筆すべきは学校車両。 悪い夢のような明るい、明る過ぎる白が支配する車両に。 これまた悪い意味で型にハマった教師と生徒。 この教師が特に最高。 列車「スノーピアサー」に最も感化された、明るい狂気。 この列車の異常性をキチンと示した良いキャラでした。 また学校車両内で流れた映像。 映像自体も異常と言えば異常なんですが、当該映像をセッセと用意していたと考えると更に異常性が高まります。 最後に、登場人物が最高。 特にカーティス側と相反する上流階級の面々が良かった。 上述の教師に加えて、総理。 この総理の序盤と中盤の変わりよう、人間っぽくて最高でした。 総理の「So it is」も含めた演説の厭らしさも良く、中盤の展開をグッと盛り上げる要素になっていました。 正直、話の設定自体は色々と気になる点はあります。 無駄な車両多過ぎない? とか。 大切な、大切なアレをあんな無駄使いして良いの? とか。 18年間線路を整備せず走行可能というのは…JR北に怒られるぞ!! とか。 挙げたらキリが無いのですが、そこら辺の迂闊さ杜撰さも含めて好きな作品でした。 何より韓国映画でお馴染みの手斧と跳び蹴り(本当はドロップキックがベストだったけど)が出てきたので十分及第点です。 神の怒りに触れた身勝手な人類が、神の命に沿ったノアの箱舟に乗った「その後」を描いたような本作。 大きな視点で振り返ると繰り返される展開が見えてラストを希望と捉えるか、先の絶望と捉えるか…色々な見方があると思います。 二週連続で雪降る東京。 寒さの、雪の恐ろしさが身に染みた所で観てきても良いかもしれません。 オススメです。
映画としては120点だが、ポンジュノとしては
そう、映画としては120点。 息もつかせぬというのはまさにこの作品。 アクション映画としてもSFとしてもすばらしかった。 何よりも役者がすばらしい。 ソン・ガンホ、コ・アソンの親子(?)コンビもよかったが、ティルダ・スウィントンの異才っぷりもなんとも言えない。 明らかに日本の原発を意識して作られた作品だが、その辺も含めて全人類向けのシニカルなギャグは健在。 さすがポン・ジュノといわざるを得ない。 しかしながら、ポン・ジュノの映画としてこれはどうなの?って部分も結構見受けられる。 ポン・ジュノ臭さというか、それが薄くなっている。 ある意味別の監督がやっても一緒ではないかと思ってしまうくらいに毒っ気が抜けてしまった。 それがちょっと残念。 ポン・ジュノはうまい。けれどもそれだけになってしまったらポン・ジュノである必要がない気がする。
ポン・ジュノ印を期待したんだけど…
大傑作「グエムル」ポン・ジュノ監督初の英語作品。 面白かった…んだけど、期待に負けた感が残った作品です。 キャストも中々。 ティルダ・スウィントンの懐の深さも味わえ、我らがヒーロー、ガンホ兄ィまで出てるんですが… 肝心のシーンも設定もキャラ同士の掛け合いも、全てに残るチグハグ感はどうなの?! 無茶振りのプロットながら、魅力的なのも確か。 確かに面白く無い訳じゃ無い。 ただ、それをもっと美味しくするための、とにかく煮込みが足らない印象です…残念!涙 ポン・ジュノ監督はこんなもんじゃ無いはず… 次作に期待です。
面白かった
韓国の監督らしい演出でしたね。 残虐シーンはお手の物。 途中シュールすぎて、引き場面もありましたが‥。 バイキングのような映画でしたので、いろいろ楽しめました。 韓国映画初心者には、いい映画かもしれません。
詰め込み感があり、中途半端
雪の中を爆走する列車の中で起きる革命。 人の深層心理を描く、アクション巨編の はずでしたが・・・。 正直に言って、感情移入がしにくい。 登場人物の背景が薄く、キャラも たっていない。 かろうじて、ソン・ガンホのみか。 コ・アソンなんか使い方もったいない。 まあ、一人一人の生い立ちや、隠れた エピソードが告白やセリフの中での 説明ではなかなか賛同出来ない。 列車のCGもぱっとせず、 アクションシーンもただ、グロいのみ。 まあ、グムエル自体あまり、面白いと 思わなかった、ポン・ジュノ作品だから 個人的に合わなかったのかも。 他のレビュアーの方も書かれてましたが 韓国映画の悪い部分が出てしまった ハリウッド作品ってる感じでした。 ラストシーンや物語のオチ含めて 最近見た劇場映画では最低でした。 雪の中見に行ったのになあ(笑)。
シロクマ一匹では救われた気分になり得ませんでした。
ジュノ監督の『母なる証明』は、世の中と骨太に対峙し、人間の本質を徹底的に掘り下げる傑作だっただけに、本作へも単なるSF作品以上の人間ドラマを期待して劇場へ。
でもねぇ、たとえメタファーとして世界の今の貧富の格差の縮図として描いたものとしても、列車という密室空間のみで世界を描ききることに馴染めませんでした。
作品の舞台は、温暖化対策の失敗で、氷河期になってしまった地球で、唯一生き残った人々が乗車している列車「スノーピアサー」。この列車は、世界の大陸を繋げた全長43万8000キロの線路を1年で一周する、いわば“走る箱舟”のようなもの
。2031年、唯一の生存場所となった列車はウィルフォード産業によって作られたもの。長大な列車の内部は、権力と金、秩序と順位の白人支配型の社会で、そこにはひどい格差がありました。前方車両では富裕層が優雅に暮らし、後方では貧困層が飢えにあえいでいたのです。
ジュノ監督が、本作で描きたいのは、永遠のエンジンを誇る列車のメカニズムではない。狭い空間、極限状況におかれた貧民たちの飢えと怒りの爆発なのだと思います。最後尾の貧民たちはカーティスを中心にエンジンと水源を占拠すべく、最後尾の情報通で精神的リーダーのギリアムを頼って情報を集めながら革命の準備を進めます。生きる道は前進のみ。管理者側の激しい対抗に遭いつつも、カーティスたちはひたすら前の車両目指して戦い続けるのでした。
ここで疑問なのは、貧民たちがエンジンと水源を占拠したところで、「スノーピアサー」を運行し続ける技術を持っていなければ意味がないではないのではないでしょうか。また、列車内の秩序を革命で破ったとしても、何らかの統治機構がなければ中東の春のように混沌としていきます。格差と革命の根本にあるのが、列車内部の経済キャパを上回る大量の貧民を受け入れてしまったことが原因なら、なんでもめるとわかっていて列車運行時に1000人もの貧民を、食糧の見通しもなく乗車させてしまったのかということが気になって仕方ありませんでした。
結局「スノーピアサー」の運営を革命により、共産主義にしたところで、食糧生産の技術やマネジメント能力がリーダーになければ、みんなが飢え死にするだけになってしまうでしょう。
そして、ラストシーンで描かれる気象の異変も、一匹のクロクマくんと遭遇したぐらいでは、カタルシスや希望は見いだせませんでした。
但しそうした突っ込みを「映画」として割りきったら、アクションとしては楽しめた作品です。
カーティスたちは、次の車両の扉を開ければ新たな戦いが始まるという、その繰り返しなんですが、決して単調にはならないのです。車両を移動するごとに、温室やプールやサウナにダンスホールに加えて、鮮魚のいけすに寿司バーまであるなど細分化されていました。カーティスが扉を開けたときに一変する美術には、あっと驚き、画面に引き付けられることでしょう。
なかでも教室では洗脳された良家の子たちが、列車の創造者で独裁者ウィルフォードへの賛歌を謳っているのが印象に残りました。
そして車両を進むごとにどんな世界が待ち受けているのか、列車の疾走も相まってハラハラさせられます。細長くて狭い列車内の空間は、乱闘につぐ乱闘がライブ感たっぷりに撮られていて、極限状態に陥った人々の息苦しさを伝えるのに格好の設定といえるでしょう。それにしても列車内で繰り広げられる悽惨な戦いを描きつつ、そんな列車を包み込むような、怖いほど美しい雪に覆われた沿線風景が映し出されます。その対比が、明日を失って走る乗客たちの刹那を際立たせていたのでした。
主演のカーティスを演じたエヴァンスは、カリスマ性のある主人公をイメージぴったり。に演じている。支配層ナンバー2を怪演するティルダ・スウィントンら欧米の役者たちが、ジュノ監督の世界の中でいきいき動いて、韓国映画というカテゴリーに括られないワールドワイドな作品として成功したといえるでしょう。
そのなかで、ソン・ガンホは韓国を代表するかのように、セキュリティーの鍵を握る男の役で存在感を見せつけました。この男は、前進して列車を支配することよりも横の扉を破壊して、外の世界に活路を見いだそうとします。氷河期となった下界に飛び込むなんて自殺行為だと誰もが考えてしまうなかで、男の発想の転換は、何事にも前進のみの西洋的な縦の思考法に対するジュノ監督の痛烈な批判なのかもしれません。
いろいろ言いたい
列車以外は人類絶滅というのがどう考えても設定に無理があるし、線路のメンテナンスがないと走れないだろうし、そもそも走っている必要があるのだろうか。
いろいろ説明がなされているのだが、それらは全部、描きたい場面が先にあってそれを後付して成立させるための理屈で、どうにも絵空事感がぬぐえなかった。寓話として見ればいいのかもしれないのだが、だったらなんでもありじゃないかと思う。
ポン・ジュノ監督の最新作ということで期待して見に行ったら、去年見た『エリジウム』くらいのまあまあの面白さと期待に対するガッカリ感だった。
なんであいつらあんなにたくさん斧持っているのかとか、総理大臣が松金よね子に似ているとか、いろいろ言いたい映画だった。
寒い時期に見れたのはよかった。
怖っ…
シュールで文字通り背筋も凍るストーリー。 美しいのは列車の外の雪景色だけ。 それだって行きたいとは思わない過酷な極寒の世界! 救いは何処に!?? 関東の明日は10年に一度の大雪? カワイイもんです!!!
ポン・ジュノ作品の中で1番…
ポン・ジュノの長編は全部劇場で観てきて、どれも好きだけど。多分テンポなのか?テーマにもなってるバランスが娯楽映画として悪い。もっと編集でパッパッと見せて要所要所でじっくりという風がよかったのかなぁ。グエムルのように。全体間延びだし、ラストの落ちもちょっと弱い。全体としてはグエムルに近いかも。ポン・ジュノの次の作品でどうでるか期待。と、いいつつも見終わってずっと後を引く。残る。アクションと思わず、社会の縮図のドラマとして最初から観てれば印象も違うかな。
列車の迫力がほとんんどないの…
のっけから反乱スタートで‘おっ!いいすべりだし!’と思ったのですが続きませんでした。 テンポわるいです、この作品。 ひと車両ごとにつながりなくて途切れちゃうんですよね。 最後尾の車両から人質確保しながら各車両通り過ぎていくのにそこで過ごす人たちが無関心すぎなんじゃない?ドンだけ列車がでかいのか知らないけど列車の揺れや音や圧迫感があまりにもなさ過ぎ。それに、スノーピアサーっていうのなら雪国列車感見せてほしい。列車が疾走するシーンがあんまりにも少なすぎ、残念。 落ちもうなずける内容ではありませんでした。 理屈もうなずけませんが、これじゃ結局人類滅亡?だよね。
雪を突っ切れ!
希望と絶望、興奮と諦めを交互に散りばめ、 人間が生きる社会構造の縮図を見せつける“ノアの箱舟”雪国列車。 溜め息と決意を繰り返すデッド・オア・アライブ! 哲学に触れるようなドラマ性が深くて濃厚。 息を呑んで推移を見守った。 『グエムル』の舞台変更版やね。 ポン・ジュノはやっぱりスゴい。
イビツが生み出す至高の映像体験
歪。イビツです。何が歪かって、このアンバランス加減ですよ。 ハリウッドにポン・ジュノの韓国パワーを落とし込むと、こうもセオリーが通用せず、予定調和が成り立たないのか?という。 じゃあこの映画との比較対象を何か持って来い!一体これのどの部分が調和じゃなくて何がセオリーじゃないんだ?と問われると、これだ!と一口には云えませんけども(ごめんなさい)。 まあ多分、観てもらえれば自分の云わんとしてることが少なからずは分かってもらえると思うんですよ。「え?その分量でここに力入れて、そっちは結構サラっと描いちゃうの?」みたいな感じ。 んー、何ですかね。アメリカと韓国の文化みたいなもんが噛み合ってないというか。噛み合わせが悪いというのかな。 やね、だからつまんね!て云ってる訳じゃないですよ。このバランスの悪さがたまんねえ!てことです。 それとね、こう、韓国映画を観ている様な錯覚が起きるんですよ。つか錯覚じゃないですね。韓国映画だなこりゃ。ソン・ガンホが跳ね回ってる時点で韓国映画だわ。正真正銘。うん。 ポン・ジュノ作品だけじゃなくて、あの、韓国映画を観ている時に感じる、独特のカオス感と云ったらいいのか。もう、あの感じ。あれがまんま漂ってます。ハリウッド俳優の出てくる韓国映画です。 それででしょうか、それが不思議な化学反応を生み出してるんですかね。ある意味で、ある部分で、歯車が機能してる、みたいな。 で、ここまでストーリーの内容に全く触れずに来ましたけど、そこまで書いてると長ったらしくなるので、ここまでにしておきます。全く参考になってないと思いますけど。 いや、でもね、「まるで誰も見たことのない未体験ゾーン!」と表現すると云い過ぎかもしれませんが、このアンバランス感にはハマりました。はい。
最後まで息が抜けない…。
この夏ソウルで見てきました。現地ガイドに聞きましたら、オススメ映画として、紹介してくれた。予備知識なし。 結果は…。面白かったですね。内容は現代版ノアの箱舟。原作はフランスの漫画らしいが、最初から最後まて、グイグイ引き込まれました。今の時代がよく反映されてよかった。映像はもっと素晴らしい。俳優陣も素晴らしい。 実際夜に見たのですが、大人のカップルばっかりで、映画をじっくり見ることができましたね。 演出も多国籍映画らしくいろいろな言語が飛び交ってましたが、違和感が感じませんでした。さすが監督のホン ジュノ、面白かったですね。 来年日本公開が楽しみですね。
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