スノーピアサーのレビュー・感想・評価
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ハリウッドを利用しまくったポン・ジュノ
ハリウッドという立場を利用したポン・ジュノの笑い声が今にも聞こえてきそうな作品だった。
列車の中での「格差」という設定が上手だし、地球温暖化や食料危機、洗脳、クスリ、貧困地域の子供の労働などの現代社会の問題を色々混ぜ込んである。
列車内の戦闘はザ・韓国映画ともいえる胸糞バイオレンス描写が健在。しかもかなり胸糞だから戦争という社会派的要素にもなっている。
最初あたりは「ポン・ジュノらしくないな」と思って「やっぱりハリウッドは思うように作れないのかな」とか考えていたけど、革命が始まってからはやっぱりポン・ジュノ節全開でコメディと社会派を完璧にブレンドさせた作風には感嘆せざるを得ない。
意外と評価低いのはめちゃくちゃな展開が多いからだと思うけど、それこそがポン・ジュノ流の娯楽性。『オクジャ』もそうだったけど、ツッコミどころをあえて作ってあって笑えるし純粋に楽しいんだよな。
ポン・ジュノのハチャメチャアクションは個人的に大好きです。
っていうか、ソン・ガンホめちゃくちゃカッコよくね?
グエムルコンビたまんねえ…
ポンジュノ監督のハリウッドデビュー作。賛否両論あるようですが、Netflixでドラマ版も製作されたということで視聴。とても面白かったけど、この監督はある程度の予算で韓国で映画を撮り続けてほしいと思いました。
ツッコミどころは挙げるときりがありません。糞尿関係はどうなってるの?特に最下層での子作りはどうなってるの?線路の磨耗は?などなど。
こうしたツッコミどころに目を瞑ったとすると、無駄なシーンが1つもない周到な脚本だといえると思います。ただの薬物中毒ではないとわかるくだりや、どうしてリーダーになれないと悟っているのかがわかるくだりはハッとしました。
そして、資本主義への痛烈な批判。上位層は下位層の感情なんてどうでもいいと思いきや、下位層の現状を打破しようとする力を利用して上位層をより強固にするというのは、格差を描いた映画のなかでも珍しいのではないかと思いました。たとえば、『パラサイト 半地下の家族』では大洪水に半地下の家族を中心とした下位層はてんてこまいになるけれど、上位の家族は全く被害を被っていない。『ジョーカー』でも、上位層がチャップリンの映画を観ているシーンに象徴される。それらとは少し違う描き方だった。
グエムルコンビが最高ですね。ドラマ版も早いところ観てみたくなりました。
独特の世界観だけど、テーマは「パラサイト半地下の家族」と同様、格差...
独特の世界観だけど、テーマは「パラサイト半地下の家族」と同様、格差社会の不条理ですよね。訴えたいことは明確に伝わるんだけど、いかんせん面白くない。パラサイト〜は筋書きも面白かったので、同じ監督の作品として比較したとき見劣りするなあと思ってしまった。
氷に覆われた世界で生き残った人類を乗せて激走を続ける高速列車
ポン・ジュノ監督作品のほっこりとさせられる所が好きなのですが、苛酷な状況設定だからか、そのような場面は有りませんでした。
激走を続ける高速列車は、人類の貪欲な迄の経済活動を表現しているのかも知れません。
この作品は、限られた地球上での変わらない貧富の差、民族・国家間での争い、低賃金労働で回る経済活動の
不毛さを問いかけているのでしょうか。
ラストシーンは自然への畏敬の念と希望を表現しているのかも知れません。
暗い場面や過激なシーンが多いのですが、監督の強い
思いの表れなのでしょうか。
ソン・ガンホさんが、やや長髪でいつもよりイケていました(笑)次回作は人間味溢れる役を期待しています。
BS- テレ東を録画にて鑑賞
地球最後の人類は凶暴な大型哺乳類とのバトルに勝てるのか。
いや、そっちの方が気になるやないどすか。
ポンジュノ特集2本目。
なかなか面白かった。けど。なんか違う。根本的に。決定的に。絶対に違う。感が抜けなくて、今二つ楽しめませんでした。
そもそも成層圏に何をどんだけ振り撒いたら地球が凍り付くん?って所から引っ掛かり。白熊さんに見つかってしまって大変だ!逃げなくっちゃ!とか。
ごめんなさい、普段はツッコミ無しなんですが、流石にコレはデタラメ過ぎひん?な気分。
まぁ、そんなんを気にしなければ…
走り続ける列車って言うシチュエーションは目新しいけれど、このネタ頻出過ぎってのが、萌えを阻害したのは間違いないです。
韓国映画、多過ぎません?
欧州モノがメッキリ減った様に思うのは気のせいかね…
韓国映画
日本語(日本人)が時折出てくるけど、韓国人がメインで出てきます。日本人はその中で労働者、そしてなぜかお祈りの時間もあるようです。さらには寿司屋が出てくるのに、寿司を握るのは黒人です。日本を侮辱したいのか?映画では世界の縮図が長い列車の中にあるような気がしました。ごく一部の人間が有限の資源を食い尽くそうとしている。この辺りはちょっと考えさせられます。
壮大な密室劇
列車の最後尾から物語は始まり、最前部に至るまでいくものドアが開かれ、予想を上回る物語が明らかにされていきます。
壮大な物語とあまり関係ないかも知れませんが、ティルダ・スウィントンの悪役というかブスっぷりがとても面白くて主役より印象的でした。
非凡さは認めるが
原作か脚本か知らないが、設定が面白い。温暖化対策の失敗のため生存できない氷河期。ノアの箱舟なのに目標なく走り続ける列車。革命を起こす主人公も革命後の像を持っていない。そんな閉塞感の中、革命は進む。目指すものが見いだせないため、当然ともいえる結末。ただ、一縷の望みを感じさせ終わる。
全編で感じる不安感。この何とも言えない不安感の継続、救いのなさが好きでない。監督が、現代社会と階級制度に対するアンチテーゼとしてこの作品を作ったとしたら成功かもしれないが。
壁に見えてるが、扉なんだよ
思わぬことから、世界はあっという間に氷河期に入り、かっては「狂っている」と言われた男が開発した、1年かけて世界を一周し続ける列車の中だけに人類と生物が生きている、という極限状態を描いた作品。列車は先頭車両が上流、後部車両に行くほど下層階級が暮らしており、最後尾の車両から革命を起こそうとする人間たちのストーリー。
よく考えつくな、こんな設定。そして、前半で、最後尾車両の極限状態を駆け足で描き切る監督の腕は流石だと感じた。
そして、”斧は怖い” ! いやあ、密集空間での闘いでの斧は怖い怖い。これほど ”血” をイメージさせる武器はないよね。
ノアの箱舟があったとしたら、世界の終わりから次の創成記まで世界を漂う間は、こんな恐ろしい世界なのだろうか。こんな発想はキリスト教国ではなく、東洋でしか生まれないものだろうか。
後半の列車内の小学校で、列車を作ったウィルフォード氏を讃える授業のシーンがある。「列車のエンジンを作ってくれたウィルフォード氏。しかし世界はかって、あろうことか彼を狂人扱いしたことがあったのです。なんという無知。さあ、私たちは、正しく讃えましょう」 前世紀には 「狂っている」 と言われたものが、あっという間に 「神」 に鎮座する。うっかりすると、観ているこちら側でも一瞬そう思えてしまう。狂信的と言うのは簡単だが、価値観なんて、わりとあっさり変わってしまうものなのだよ、と心しておくべきかもしれないと感じた。
支配階級の女性が繰り返す台詞 「So, it is.」 意味はよくわからないが、印象的。
「壁に見えてるが、扉なんだよ」
18年間走り続けるというのは、そう思いたくなるほどの長さなのか、それとも実際にそうなのか。
結末は、見て確認してほしいが、自分はこんな設定の映画を作ってみたことが、本作の価値なのかなと感じています。SF的な映画は好きなので。
下克上電車
電車の最後尾にいた人間が先頭を目指す。
前に進むにつれて、次の扉の先には何があるのか気になって仕方がなくなる。
貧民の生活から、食糧工場、農場、水族館、保育所や商業施設、クラブなど、
社会構造を表す様々な車両を通って、いざ先頭車両へ。
最下層から困難を乗り越えて、上流階級へ向かう
正に下克上。
最後も何が起こるかわからない。
まさかの展開。
新しい未来が始まるような終わり方だった。
登場人物達の感情はよくわからなかったが、
先頭車両という目標に向けて、前に何があるのか知りたくてたまらない中毒にハマる。
設定が面白かった。
監督はポン・ジュノさん。
同監督のバロンドール受賞作に出ていたソン・ガンホさんも登場。
知ってるオジサンが出ている感じで本作には親近感が倍増(笑)
突っ込み所は多目........
だけど設定が新鮮で面白かった!
地球温暖化対策で空中に放出した薬剤で何と氷河期に突入(汗)
残された人類が列車に乗って走り続けてながら生き残るストーリー。
こんな時でも上流階級と奴隷の様な扱いをされる人達の差別社会が本作の肝。
出だしは下級層が生活する最後尾の車輌の暗めなシーンが多目。
自由を求め先頭車輌まで戦いながら進むにつれて徐々に色彩が豊かになって行く感じ。
殆ど窓も無い列車内のシーンだけなんだけど、たまに車窓から見える凍りついた都市などの風景が美しい。
列車内に様々な生活する施設があるのも面白い。
次の車輌にはどんな施設があるのがワクワク感も良好。
いったい何輌編成の列車なのか?
気になるところ。
結末のオチは呆気ないんだけどホッとした感じ。
下流の人達が食べてる羊羮みたいなプロテインブロック。
原材料はさておき、どんな味がするのか食べてみたくなります( ´∀`)
世界観は好き
設定
・氷河期が訪れて世界中の生き物が死滅した
・唯一の生き残りは、世界横断列車のスノーピアサーの乗客
・車内ではヒエラルキーに基づいて生活水準が明確に異なる
ストーリー
・貧困階級が不満爆発して一揆を起こす
所感
・細かな設定に現実味があり、全体的に違和感なく見れる。
貧困層の食事は虫から作られたプロテインバー
雪を溶かして水にする、エンジンの熱で湯を沸かす
壊れた部品の役割を人間が担う
・閉鎖的空間における生態系を維持するために間引きをする点、その為に自発的に混乱が起きるような仕掛けを作る点、管理者と連携して火種となるプレーヤー(サクラ)を混ぜておく点、計画的にカオスを作り出す点、は思想として面白い。
ハリウッドでも「ポン・ジュノっぽい」
「パラサイト半地下の家族」でアカデミー賞を受賞したポンジュノ監督のハリウッド作品。
私が観るポンジュノ監督作品としては、「パラサイト半地下の家族」「母なる証明」「殺人の追憶」に続いて4作目です。
ポンジュノ監督作品にしては世間的に評価がイマイチ高くないこの作品ですが、私は結構好きでした。描かれているテーマは「パラサイト」と通じる部分がありますし、富裕層と貧困層の格差や搾取については「パラサイト」以上に生々しくグロテスクに描かれていたように感じます。
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2014年、地球温暖化を止めるために散布された冷却剤CW-7の影響で、世界には氷河期が到来した。極寒の世界で生き残ったのは「スノーピアサー」という列車の乗客のみ。氷河期到来から17年後、列車の中では先頭車両の富裕層と最後尾車両の貧困層とで分断される厳しい階層社会が形成されていた。そんな中、最後尾車両のリーダーであるカーティスは自由を求めて先頭車両にいる富裕層たちへの反乱を実行するのだった。
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「パラサイト半地下の家族」では半地下の汚い住宅と高台にそびえる豪邸とで貧富の差を表現していましたが、この作品では列車の車両によって貧富の差を表現しています。半地下住居というのは韓国社会の独特な貧困層の象徴ですが、列車による貧富の差の表現というのは国籍関係なく分かり易い露骨なものですので、その辺にも「ハリウッド作品だから誰から観ても分かり易いように」という配慮を感じます。
ソン・ガンホ
2020年1月13日
#スノーピアーサー 鑑賞
#パラサイト半地下の家族 を見る前に前作を見ておこうと見ました。
設定は斬新です。でも、それ以上のものはあまりなかったかな。
あんなに簡単に先頭車両に行けないでしょ!
なんであの車両は走り回ってるの?
とかいろいろひっかかりました。
次作に期待!!
ティルダ・スウィントン‼️
あの、ティルダ・スウィントンがすごいことになっていので、あとから気づいてびっくりしました。
これを見れただけでも収穫。
「キャプテン・アメリカ」のクリス・エヴァンスが髭面で主人公カーティスを演じているほか、エド・ハリス、ジョン・ハートなど、多彩な顔ぶれ。
ほかにソン・ガンホとコ・アソンという、「グエムル」コンビが復活しているので、これもグエムルファンなら必見。
原作はフランスのコミックらしい。ポン・ジュノがハリウッド進出しての第一作とのことで、数々の実験とヘンテコが詰まっている珍未来SF。
本当は近未来SFと書きたかったが、まさに珍未来だ。
地球温暖化問題がようやく国際問題の俎上に載せられた2020年現在、この映画は必見だ。ポン・ジュノは必見だ。
台詞(とくにラスト付近のエド・ハリス)や、冒頭のキャプションで説明している部分も多いため、全体の理解は、なかなか大変かも。
やはりポン・ジュノは韓国語でないと
個人評価:3.1
生命を率いる事と、連結し走る列車を比喩にポン・ジュノらしいテーマを詰め込んだ、演劇の様なSF設定。
しかしながら、ポン・ジュノらしい人間臭いユーモアに溢れる演出はなく、設定だけの退屈な演出だったのは残念。
やはりポン・ジュノは自国の役者と、韓国語でないと、あの人間臭い作風にはならないと感じる。
自分には合いませんでした。
皆様、あけましておめでとう御座います。
本年も宜しくお願いします。
新年一作目はレビューし忘れていたこの作品にしてみました。
原作はグラフィックノベルらしくツッコミどころ満載でしたね。
温暖化対策のために使用された冷却剤を散布して地球を寒冷化させた辺りまではまだしもw生き残った人類が何故に列車に乗らなければならなかったのか?”等という疑問をもってしまうと全く面白くなくなってしまいますね。
穿った見方になってしまいますが、日本人の扱いの酷さとか、主人公はどれだけ狙撃の素質があるんだよ?等々に加え、閉鎖空間でのリサイクルやエネルギー問題、最下層の人間を生かしておく理由(子供を供給するだけでは理由として弱いですよね)そもそもカニバリズムに走らせるくらいの状況だったら、最初から助けなかった方が良かったのでは?等という意見や疑問は全て流して鑑賞するべき作品なのかもしれませんが、さすがにちょっと酷過ぎですね。
あの列車は今現在の世界の縮図、特に富裕層と貧困層の格差が拡がり過ぎた社会を現したモノでしょうし、聖なるエンジンは社会システムを表しているような気がしましたが、どうなのでしょう?
バイオレンス描写も温いですし、ラストも在り来たり過ぎてインパクトがありませんでしたし、だからと言って全く面白くない訳でもありませんでしたし、設定としては悪くないだけに何かいろいろと惜しい映画でした。
やっぱりポン・ジュノ監督の作品は自分には合わないかも…。
一番の見所はティルダ・スウィントンの怪演かもしれませんね。
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