「レオス・カラックス監督の傑作!」ホーリー・モーターズ たいちぃさんの映画レビュー(感想・評価)
レオス・カラックス監督の傑作!
この映画、観始めた時は「何、これ? 状態」だったが、ドンドン観ていくうちに「次は何?それで次は?」…と思ってしまう「とっても面白い映画」だった。
レオス・カラックス監督、さすがである。
朝から深夜まで白リムジンでアチコチを巡っていき、一人の男=オスカー(ドニ・ラヴァン)が様々な人となる姿を見せてくれる。
白リムジンを運転するのはセリーヌという女性で、オスカーのアポをコントロールしながら運転していく…。
乞食の婆さん、トレーニングして女と絡む男、墓を彷徨う怖く見える男(→モデル女性をさらって逃げる男)、娘を車に乗せる父親、アコーディオンを演奏しながら街を集団で歩く男、殺人者?被害者?の男、「伯父様」と呼ぶ女性が近くに居る死ぬ寸前の男など……をドニ・ラヴァンが見事に演じ分ける。
お墓シーンで「♪ゴジラ~メインテーマ」が流れるのも印象的。
終盤に流れる歌の歌詞「♪人は望む、生まれ変わりたいと…」というあたりが、本作のテーマに思える。
観る人によって印象は当然異なると思うが、個人的にレオス・カラックス監督の傑作だと思う。
(※)2013年日本公開作、同年のキネ旬第6位。
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