言の葉の庭のレビュー・感想・評価
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良い意味での雰囲気極まった作品
みなとみらいで再上映と言う事で鑑賞致しました。 梅雨の時期を舞台に新海誠監督の自然や人口物の美麗さが遺憾無く発揮されている作品でした。 本作品は、少し斜に構えた所もある悩める思春期の主人公、少し歳を重ね大人として社会人として様々な問題を抱えるヒロインの想いが感じられました。 主人公は基本的に真っすぐな性格・想いを持っていて、日々の生活が上手くいっておらず少し後ろ向きになっていたヒロインに前向きな気持ちを与えます。 又ヒロインは大人として自然体に接し主人公に漠然としていた夢を現実的にどうするかと向ける影響を無意識に与えます。 そうして梅雨の時期、雨の日に出会い少しづつ変わっていく二人から梅雨が明け遂に前へ進もうとするヒロインと主人公のすれ違い・・・ 等作中のセリフ以上に雰囲気で感じ取り楽しむ作品で少し大人向けであったかなと思います。 難点としては原作があるのかはわかりませんが映画だけだとヒロインの設定が少し多すぎてそこまでの必要性が感じられない事があった点が気になりました。 ただ今となって見た感想としては秒速から言の葉、そして君の名と段々よくなって行ってる感じられる作品として丁程良い中間作品とも見れました。
雨のシーンがキレイすぎ
映画『君の名は』を観に行こうか悩んでいるので、まず『言の葉の庭』を観てみようということになりました。 『秒速5センチメートル』然り、繊細なお話と目を見張るほどの絵の美しさであっけにとられているうちに終わっちゃいました。水面に落ちる雨粒はそこだけ実写?ってなんども思って、いやいやアニメアニメ…って言い聞かせる程。淡くって切ないドラマは、山崎ナオコーラの『人のセックスを笑うな』を思い起こさせます。いい作品だと思うけど、観終わったしばらくは心にずっしりきて、ちびまる子ちゃんでも観たくなる感覚。
「雨」と「癒し」
東京から離れた田舎に住む身から言うと、冒頭の画像で新宿駅と新宿御苑に行った遠い過去を思い出した。そして雨であれだけ多様な映像表現が出来るのかと言う新鮮な驚きもありました。そして何より雨粒がリズミカルで美しい。 ストーリーは最初の二人の出会いの短歌が最後近くの返歌に関連し、そしてこの住む世界の全容がわかる展開なのも秀逸。この島国の情感文化みたいなものを和歌が表している。 雨になるとブルーになるのではなくて、ブルーな気分に雨がマッチしているに過ぎなくて、雨には癒しの効果があるに違いないとこの映画から思えるようになった。とにかく素晴らしい作品で誰にも見て欲しい。
繊細な感性に嫉妬してしまいました。
一学年に一人かふたりくらいいませんでしたか? さすがに靴職人目指している人はめったにいませんが、 同学年の仲間とは一定の距離を置いた付き合いで、かといって別に仲が悪いわけではなく、ただ、同学年の友達とは馴染まない別の世界を持っている人。本人は育った環境のせいか、持って生まれた資質なのかわかりませんが、自分としては普通に振舞っているだけなのに、何故か周囲からは一目置かれるというか、理解されないような人。 周りの人からはオトナっぽく見えるので、しっかりした強い人に思われがちですが、実はすごく繊細で傷つきやすく、なぜ、自分のことが理解されないのだろう、と常に人知れず、孤独感を抱いている人。 私自身はごく普通のコドモな子どもだったので、そのような繊細な心理は分かりようもないのですが、この作品はそんな硝子の少年たちにとってはきっと深く共感できる物語りのような気がします。 少なくともいわゆる等身大の少年として素直に共感できる人の方が少ないのかな、と思いました。 自分がもし、10代や20代でこの作品をみたら、違う世界に到達している同世代の若者の存在に対して嫉妬していたと思います。
雨の日には公園へ
新海誠監督ということで相変わらずの画のタッチ。心のモヤモヤが浄化されていく気分になる。 この作品の時間がわりと短いためサクッと観ることができ鑑賞後も良い余韻に浸ることができる。禁断の愛が始まるのか始まらないのか。それを羨ましいと思いながら…。その後どうなったの?と後日談が非常に気になる。
こんなに風景がキレイなアニメ映画はないです。 雨の落ちる感じや、晴...
こんなに風景がキレイなアニメ映画はないです。 雨の落ちる感じや、晴れる瞬間がとてもうまく描かれているので、一瞬アニメということを忘れてしまいます。 光と影が絶妙です。 雪野先生〜!! いい映画。
ズルイがサイコー!ってか、花澤香菜サイコー!
この映画はズルイ!こんなキラキラした瞬間だけをパッケージングしたら、そりゃあ良い作品になるよ!でも、こんな作品を衒いもなく作り、しかも押し付けがましくない絶妙なバランスになっているのは、間違いなく新海誠監督の為せる技なんだと思う。 ピアノ曲で話を省略していくあたりも「ズルイ」とは思う。が、そこに妙な余韻が残ったりして、作品に深みを出している。「秒速…」でも似たような事をしていたし、新海誠監督の作家性みたいなもんなんだろうね。 DVDで観たんだけど、映像特典が素晴らしいね。特にインタビューがサイコー!新海誠監督の作品造りへのアプローチの仕方や色使い、キャラクター付けとブラッシュアップ、監督の足フェチ説、入野自由の役造りの為のキャラ分析、そして花澤香菜!インタビューの全てが面白い!更にインタビューを見た後で本編を見直すと、また違った映画に見えてくるし、より面白くなる。 ただ、私が花澤香菜の声が好きだから、それに引っ張られてるっていうのは、ある。
なんて雑な映画だ
背景の美麗さを取れば何も残らないどころか、マイナス要素ばかりが目につく。 とにかく全体的に雑。ストーリーの是非は置いておいても(これも個人的には無駄な設定ばかり、キャラクターの性質や行動も極端すぎて感情移入もできず全然面白くはなかったが)演出、カット、展開や台詞回しすべてに安っぽさを感じる。カメラワークにも意図を感じられず適当ぶっこいてるようにすら見え(なんかサブカル系の写真好きが撮った生活空間を切り取った系の謎めいた写真作品みたいなカットが多かった)、キャラクターの演技が大根役者風に映る。大学2年生が撮影した自主制作の短編映画もどきを観ている気分になる…。 監督の思う「なんとなくこういう構図かっこいいだろ?」というオナニーめいた妄想があって、それを描くためにアニメをつくってるような印象を受ける。気持ち悪い。 せっかくしっとりした情緒のある背景が描けるのだから、台詞の量とムダ設定を半分に削ぎ落として、多くを語らずキャラクターの表情の機微や演出で魅せる作品になっていたら、きっと佳作になれたかもしれないのに。 なかなかこんな駄作には巡り会えない。そういった点では貴重なアニメ映画。
美しく繊細かつ丁寧な描写
話のテーマは、ソフトな恋愛かな。 絵の美しさがストーリーの内容とよく調和していたと思う。 上映時間が短いためか、台詞や場面の移り変わりは少ないが、背景だけでなく登場人物の心理描写も丁寧だった
純文学
実はこの作品は2回目の鑑賞になります。 1回目のときと変わらない印象だったので、書いてみます。 僕自身は泣く、ということはありませんでした。しかし、手足の先までむず痒くなるような、毛細血管の先まで温かい血が通っていくような、そんな陽光に当たったような感覚に陥りました。不器用な2人が、意図的に情念のたけをぶつけて金網を乗り越えるのではなく、自己と彼との距離を丁寧に測りながら、しかし確かな深くにある自らの気持ちと向き合いながら、雨を契機として少しずつ踏みこんでいく描写は、雨と色彩を供なって脳髄に働きかけてきました。一つ一つの情景描写は、2人の心象とその距離感を如実に反映していて、眼底に染み込んでいきました。 僕が読んだ小説でいえば、吉行大兄の「驟雨」を思い出します。 この作品は純文学的だと思ったので、感想もそれっぽく書いてみました。 最後まで読んでいただきありがとうございます。 乱筆乱文失礼いたしました。
雨がちょっと好きになる
東京の雨って、嫌いだったけど、これ見てちょっと変わった。ひと粒1粒地面にぶつかって、跳ね上がる感じが素敵だなぁ、と。 それに、実は新宿御苑の緑が豊かなことに気付かされた。 2人の今後が幸せであれって、思ってしまう。
まっすぐ歩く勇気をもらえます。
人とは違う道、特殊な夢をもつ高校生が、 夢と現実の間で悩み、現実との壁を作る時、 訳あり風の大人の女性と出会う。 大人になっても逃げる。 上手く歩けなくなる。 人はいくつになっても弱さを持つもの。 夢が叶ってからも、ずっと悩み続けるもの。 完璧じゃない女性との出会いが、 彼が作り出した現実との壁を壊していく。 大人も子どもも、弱さをもつものだから、 どんな時でも心に寄り添ってくれる人が必要と、 そう訴えかけてくる映画でした。 現実味のない設定では、ありますが、 無理やりのハッピーエンドで終わらず、 身の丈に合った恋愛の表現がさらに好感度大でした。 夢に対しての、勉強に対して、 仕事でも、人間関係でも何にでも、 悩みを持つ時、逃げ出したくて仕方なくなる時、見て欲しい映画です。 まっすぐ歩く勇気をもらえます。
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