言の葉の庭のレビュー・感想・評価
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雨の日に綺麗な人と出会った
ボーイミーツガール。
新海誠さんの得意とするところ。映像美、特に雨や木々は本当に美しい。
45分という短さもあってか、物足りなさを感じた。登場人物に感情移入する事ができなかった…
主人公は達観しているようでラスト近くではそうでもなく、キャラがよくわからなかった。
ヒロインはなんというか、申し訳ないんだけど、引いてしまったな…
映像は本当に素晴らしいので!画集とか欲しいです!
映像美に注目
映像の美しさが印象に残る。雨や木々の緑、風のそよぎなど、絵画を見ているようであり、それが作中人物の心情と重なり情緒が深まっていく。「雨」がひとつのモチーフになっているが、雨が現実世界から、人物を隔てた閉ざされた空間を演出していることに注目した。高校生のタカオは、靴職人という今の学校生活とは、かけ離れたところにある仕事をしたいと夢見る。ユキノは仕事で傷ついて前に歩きだせない心を抱える。そんな孤独な二人を雨がそっと包み、徐々に心がマッチングしていく。雨は時に優しく穏やかに、時に激しく荒々しく、それは二人の心と同じである。終盤の雷雨のシーンが印象的である。
時間が短いこともあり全体的に淡白な感じである。違う作品になってしまうかもしれないが、時間をかけて二人の心の交流を描いたものを見たいとも思う。
雨が綺麗。青春もの。
個人的には、新海誠で一番好き
個人的には、新海誠の作品で一番好き。
最近は『君の名は。』が、高盛りだけど
アニメでドラマがしっかり描けてる作品ほど、力の持ったものは無い。
出てくるシーンも、あえて新宿御苑以外は、あまり出さない。
2人のひとときの拠り所として描くコトで
彼等の色々な想いをピックアップしているし
日々の孤独すら読み取るコトができる
それを意図してやっているのが、また好感が持てたし、世界に入り込みやすかった。
終盤の思いを口に出すシーンは、久々に胸を打たれ、涙腺を刺激されました。
それほど長い映画では無かったはずなので、その点も切り取られた思い出のあの頃として感じられ
とても良かった。
ちなみに、秦基博さんの歌が何れも作品に染み込んでいます
是非ご覧頂くことをオススメしたいです
良い意味での雰囲気極まった作品
みなとみらいで再上映と言う事で鑑賞致しました。
梅雨の時期を舞台に新海誠監督の自然や人口物の美麗さが遺憾無く発揮されている作品でした。
本作品は、少し斜に構えた所もある悩める思春期の主人公、少し歳を重ね大人として社会人として様々な問題を抱えるヒロインの想いが感じられました。
主人公は基本的に真っすぐな性格・想いを持っていて、日々の生活が上手くいっておらず少し後ろ向きになっていたヒロインに前向きな気持ちを与えます。
又ヒロインは大人として自然体に接し主人公に漠然としていた夢を現実的にどうするかと向ける影響を無意識に与えます。
そうして梅雨の時期、雨の日に出会い少しづつ変わっていく二人から梅雨が明け遂に前へ進もうとするヒロインと主人公のすれ違い・・・
等作中のセリフ以上に雰囲気で感じ取り楽しむ作品で少し大人向けであったかなと思います。
難点としては原作があるのかはわかりませんが映画だけだとヒロインの設定が少し多すぎてそこまでの必要性が感じられない事があった点が気になりました。
ただ今となって見た感想としては秒速から言の葉、そして君の名と段々よくなって行ってる感じられる作品として丁程良い中間作品とも見れました。
雨のシーンがキレイすぎ
「雨」と「癒し」
繊細な感性に嫉妬してしまいました。
一学年に一人かふたりくらいいませんでしたか?
さすがに靴職人目指している人はめったにいませんが、
同学年の仲間とは一定の距離を置いた付き合いで、かといって別に仲が悪いわけではなく、ただ、同学年の友達とは馴染まない別の世界を持っている人。本人は育った環境のせいか、持って生まれた資質なのかわかりませんが、自分としては普通に振舞っているだけなのに、何故か周囲からは一目置かれるというか、理解されないような人。
周りの人からはオトナっぽく見えるので、しっかりした強い人に思われがちですが、実はすごく繊細で傷つきやすく、なぜ、自分のことが理解されないのだろう、と常に人知れず、孤独感を抱いている人。
私自身はごく普通のコドモな子どもだったので、そのような繊細な心理は分かりようもないのですが、この作品はそんな硝子の少年たちにとってはきっと深く共感できる物語りのような気がします。
少なくともいわゆる等身大の少年として素直に共感できる人の方が少ないのかな、と思いました。
自分がもし、10代や20代でこの作品をみたら、違う世界に到達している同世代の若者の存在に対して嫉妬していたと思います。
雨の日には公園へ
ズルイがサイコー!ってか、花澤香菜サイコー!
この映画はズルイ!こんなキラキラした瞬間だけをパッケージングしたら、そりゃあ良い作品になるよ!でも、こんな作品を衒いもなく作り、しかも押し付けがましくない絶妙なバランスになっているのは、間違いなく新海誠監督の為せる技なんだと思う。
ピアノ曲で話を省略していくあたりも「ズルイ」とは思う。が、そこに妙な余韻が残ったりして、作品に深みを出している。「秒速…」でも似たような事をしていたし、新海誠監督の作家性みたいなもんなんだろうね。
DVDで観たんだけど、映像特典が素晴らしいね。特にインタビューがサイコー!新海誠監督の作品造りへのアプローチの仕方や色使い、キャラクター付けとブラッシュアップ、監督の足フェチ説、入野自由の役造りの為のキャラ分析、そして花澤香菜!インタビューの全てが面白い!更にインタビューを見た後で本編を見直すと、また違った映画に見えてくるし、より面白くなる。
ただ、私が花澤香菜の声が好きだから、それに引っ張られてるっていうのは、ある。
なんて雑な映画だ
背景の美麗さを取れば何も残らないどころか、マイナス要素ばかりが目につく。
とにかく全体的に雑。ストーリーの是非は置いておいても(これも個人的には無駄な設定ばかり、キャラクターの性質や行動も極端すぎて感情移入もできず全然面白くはなかったが)演出、カット、展開や台詞回しすべてに安っぽさを感じる。カメラワークにも意図を感じられず適当ぶっこいてるようにすら見え(なんかサブカル系の写真好きが撮った生活空間を切り取った系の謎めいた写真作品みたいなカットが多かった)、キャラクターの演技が大根役者風に映る。大学2年生が撮影した自主制作の短編映画もどきを観ている気分になる…。
監督の思う「なんとなくこういう構図かっこいいだろ?」というオナニーめいた妄想があって、それを描くためにアニメをつくってるような印象を受ける。気持ち悪い。
せっかくしっとりした情緒のある背景が描けるのだから、台詞の量とムダ設定を半分に削ぎ落として、多くを語らずキャラクターの表情の機微や演出で魅せる作品になっていたら、きっと佳作になれたかもしれないのに。
なかなかこんな駄作には巡り会えない。そういった点では貴重なアニメ映画。
純文学
実はこの作品は2回目の鑑賞になります。
1回目のときと変わらない印象だったので、書いてみます。
僕自身は泣く、ということはありませんでした。しかし、手足の先までむず痒くなるような、毛細血管の先まで温かい血が通っていくような、そんな陽光に当たったような感覚に陥りました。不器用な2人が、意図的に情念のたけをぶつけて金網を乗り越えるのではなく、自己と彼との距離を丁寧に測りながら、しかし確かな深くにある自らの気持ちと向き合いながら、雨を契機として少しずつ踏みこんでいく描写は、雨と色彩を供なって脳髄に働きかけてきました。一つ一つの情景描写は、2人の心象とその距離感を如実に反映していて、眼底に染み込んでいきました。
僕が読んだ小説でいえば、吉行大兄の「驟雨」を思い出します。
この作品は純文学的だと思ったので、感想もそれっぽく書いてみました。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
乱筆乱文失礼いたしました。
雨がちょっと好きになる
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