「賛否両論。ある意味、突っ込みどころ満載。」GODZILLA ゴジラ 勝手な評論家さんの映画レビュー(感想・評価)
賛否両論。ある意味、突っ込みどころ満載。
1954年の日本映画『ゴジラ』のリメイク。
う~ん、これは何とも・・・。間違いなく、ゴジラ映画です。かつて、1998年に、マシュー・ブロデリックとジャン・レノの出演により作成された『GODZILLA ゴジラ』は、“ゴジラ”と言うよりも、巨大なトカゲと言って良いような姿形だったわけですが、今回の“ゴジラ”は、まさしくゴジラ。その意味では、リメイク成功だと思います。
ただ、変な言い方ですが、ストーリーもゴジラ映画なんですよねぇ。街を、破壊しつくします。って言うか、破壊したのはMUTOであって、ゴジラではないのかもしれませんが。でも、ゴジラやMUTOへの(何ともいえない、無駄な)攻撃シーンは、ウルトラマンなどにも共通して見られる、ある意味、言葉を選ばずに言えば、滑稽な攻撃シーンなんですよねぇ。ハリウッドで、こんな滑稽な攻撃シーンを描き出すとは思いませんでした。
それと、1998年ゴジラは、口から放射能を噴きませんでしたが、今回のゴジラは違います。って言うか、目を疑いました。そこまでするかと。今回のゴジラは、口から噴きます。ビックリです!いやぁ、こんな日本的な描写をハリウッドでするんだと。
ぶっちゃけ、突っ込みどころ満載です。海軍のEODが、そんなに都合よくHALOの訓練を受けているのか?とか、空母サラトガって、どういう事?とか。あまりにもいっぱいあって、突っ込みきれませんでした。
ところで、冒頭の、日本における原発事故の件は、これは、福島第一原発事故を下にした話ですよね?たぶん。1954年の最初のゴジラは、当時の核(兵器)開発競争への警鐘という意味合いもあったと思いますが、今回のゴジラは、同じ核関連でも原発事故を描いているとは、時代を感じます。もっとも、1950年代・1060年代の核実験の事もきちんと説明はしていますが。
渡辺謙演じる芹沢猪四郎は、1954年の作品の芹沢大助博士と監督であった本多猪四郎の名前の合成。初代のゴジラ作品へのへのオマージュだそうです。
ギャレス・エドワーズ監督が「これは怪獣映画でもモンスター映画でもない。ゴジラ映画だ。」と評したらしいですが、まさにそのとおりだと思います。突っ込みどころは満載ですが。