劇場公開日 2014年7月25日

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「アメコミヒーロー物系ファンには楽しい作品だと思うけれど、オールドファンにはTVの1時間ドラマのテイストだったかな?」GODZILLA ゴジラ Ryuu topiann(リュウとぴあん)さんの映画レビュー(感想・評価)

2.0アメコミヒーロー物系ファンには楽しい作品だと思うけれど、オールドファンにはTVの1時間ドラマのテイストだったかな?

2014年7月15日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

単純

興奮

寝られる

先週7月10日有楽町で行なわれたジャパンプレミアで本作を観賞出来た幸運に感謝したい!
何しろ会場では、この作品の監督ギャレス・エドワーズ氏の登壇が有る為、監督自身の口から、本作品に対する熱い思いを語って頂いた、そのメッセージを直に聞けた事は幸運だった。
渡邉謙さんは会場では早速ジョークを飛ばし、ノリの良いファンサービスを展開していたが、そのノリに今一つ乗りきれずに、巧く切り返さないエドワーズ監督の姿を観ると如何にも、60年前のゴジラ映画や初期の頃に制作された昭和のゴジラ映画オタクと言う彼の雰囲気が伝わる微笑ましい時間だった。
エドワーズ監督は、如何にアメリカで興行的にヒットしても、産みの親で有る日本で作品がヒットしなければ、本当に成功したとは言えないと語っていた。もう既に興行成績として良い成果を出しているにも関わらず、何と謙虚な人物だろうと感動!
作品が始まると、広い会場内ではゴジラが登場するシーンで拍手が巻き起こる!
映画制作者がいるプレミアの現場でこう言う拍手が巻き起こる瞬間を体験するのは本当に気持ちが良いものだ。
映画と観客が一つになる瞬間のようであり、映画ファンの私には最高の瞬間です!
ヒーロー物作品で、ヒーローが登場するシーンで拍手や、歓声が漏れるのは何とも本当に嬉しい瞬間だ。
「スーパーマン」でも何でも登場すると思わず声を挙げたい衝動にかられる私だが、中々シャイな日本人は映画館でハメを外して映画を観ないので、残念でもある。その点最近のマサラ映画は楽しそうで、良い傾向だよね!

話が本作から外れてしまったので本題の本作に話を戻すと、ジュリエット・ビノシュに久し振りにお目もじ出来ると言う事で楽しみにしていたら、出番あっと言う間に終わってしまったのが残念!

そして約2時間を越える作品ファーストシーンは良かったのだけれども徐々にテンポが落ちて、歯切れが悪く単調になって行くので、私は不覚にも居眠り発覚!
映画を一緒に観ていた連れが20分程寝ていたよと言うので、「何故気付いているなら、起こさないのか?」と友人に腹を立てたのだが、しかしそれでもストーリーは把握出来る物だった。
私はそう言えば昨年公開されたヒット作「パシフィックリム」でも爆睡していた事を思えば、被り物のヒーロー物が苦手なのだよね。映画が終了した会場では感動し興奮して、熱い会話を交わしている学生の姿を多数目の当たりにした。
私のようなオールドファンにとっては、やはり54年の「ゴジラ」を越える作品はない!と言う思いを更に深める結果となった。
しかし、ハリウッドで「ゴジラ」が再び制作された事はとても嬉しいし、そしてヒットしていると言う事も嬉しいが、54年の「ゴジラ」の様に明確な社会的なテーマが無く、単なるヒーロー物になっているのは残念だが、ハリウッド映画では、力強いヒーロー性が描かれる事無くしては制作される事はないのだろうから、致し方ないのだろうね。環境破壊に対して沈黙のゴジラ映画は何処となく骨抜きになった印象も有る。
そして、我が国の被り物、着ぐるみのゴジラに愛着の有る私は、CGで機械的に見えるゴジラに対しては何処となくトランスフォーマーなどを連想させ、生身の生物というより、サイボーグと言う感じで生き物に見えないと思ってしまうのは、私が親父世代だからなのかもしれない。
しかし、海を越え凱旋した「ゴジラ」は映画ファンなら必見の価値は有る。不覚にも居眠りをした私は、お詫びに再び夏休みにはゴジラに会いに映画館へと行く予定だ。

ryuu topiann