「夢のようでした。」風立ちぬ アカネッティさんの映画レビュー(感想・評価)
夢のようでした。
二度目の「風立ちぬ」を見てきました。
宮崎駿監督もご存じないかもしれない、最高の環境で、この映画の為に運命的に出来たのではないかという映画館で鑑賞しました。
堀越二郎が勤めた三菱重工、帝国軍あとの自衛隊基地、昔はゼロ戦が飛び立った軍の飛行場が今の空港となり、映画館から飛行機の離発着が見えるだけでなく、駐車場の脇にはセスナ機の待機場、飛行場上空に広がる空、そこはミッドランドシネマ名古屋空港です。前回、予備知識なしで鑑賞した場所が、まさしく風立ちぬの舞台にふさわしい映画館だったので、今度もそこへ。とても贅沢な鑑賞となりました。自分の思考回路をゼロにすることに専念し、感受性だけで鑑賞してみたのです。夢のようでした。
子ども三人を預かって、快く送り出してくれた主人に感謝です。
現在は夜の上映しかないので、もしも、ここでご覧になりたい方は、
上映期間終了になる前にお急ぎ下さい。
近くには小さな航空博物館boomがあります。戦前より航空技術の構築の場だったことが伺えます。アメリカのカルフォルニアに飛べるゼロ戦があると聞きます。ケネディ在日大使さんがゼロを帰還させてここに置いてくださらないかと願っています。
多くの特攻隊の皆様の想いと平和への願いと共に。
政治が清く正しくないと国民の努力も志も無駄になってしまう。
だから、子どもに世の中は素敵で努力が実ると感じてもらえる世界に
なるべく、工業技術と政治が生かされますように。
私は妻と観ました。妻は、ヒロインの知的さ(教養も含めて)、本質を見抜く洞察力、女性のしなやかな強さに共感できる人だと思うからこそ、私には妻と菜緒子が重なり、二郎の気持ちにどんどんリンクし、最後の菜緒子が空にすーっと消えていくシーンでは、立ち上がれないほどでした。
そう、仰るとおり時代を冷静にかつ忠実に美しく表現し、とっても素敵なラブロマンスに仕上げられてましたね。菜緒子もジョーじゃないけど、短かったけれども真っ白に燃え尽きれたでしょうね。