「宮崎氏にしてはおしとやかな女性陣」風立ちぬ あぶぶさんの映画レビュー(感想・評価)
宮崎氏にしてはおしとやかな女性陣
この人の作品って女性がかなりパワフルで、例えばもののけ姫で言えばサンにしてもモロにしてもエボシにしても(後名前は忘れたけど亭主を罵ってた女も居たよね)絶対男を尻に敷くんでしょうね・・・って女性が多かった。
では風立ちぬにおいてはどうだったか・・・ヒロインの菜穂子は結核に侵され日常生活もままならない。「あの人と生きたい」・・・病床に伏せながらも化粧をして夫の帰りを待ち、美しいところだけを見せて去っていく。
女性の登場人物自体が少ないのでなんとも言えないが少なくとも彼女からは夫の後ろを三歩下がって付いて行く控えめな印象を受けた。
これは宮崎氏の人生観が変わったからではなく、堀越 二郎の人生とあの時代の夫婦関係(標準的な、という意味ではない)を描くと必然的にそうなるのだろう。
ストーリーは纏まっていたと思うが最近の邦画とは違う構成方法だ。音楽で言えば演歌ではなくショパン、モーツァルトといった感じ。(俺に音楽の才能は無いとだけ言っておく)「泣かせる」よりも完璧さ芸術性を追い求めた結果がこういう作品だったのだろう。演歌には歌詞があるがオーケストラには無い。だからより無意識的で言葉で表現するのが難しくもある。レビューが両極端なのは鑑賞者がこの作品をどう評価(意識)するか分からないからだろう。
もしこの作品に欠点があるとするならジブリである事と子供向けではない事。
先入観に囚われずに観るべき映画ですね。
賛否両論なのは「ジブリ」だからなのでしょうね。
ジブリだからこうではなくてはいけないというのはおかしいですけど…。
確かに控えめな女性でしたね。
あの時代は男尊女卑が当たり前の時代でしたし、不思議ではありませんが。
私は音楽をやっている者ですが、言葉がなくても伝わるものが芸術作品だと思います。
「風立ちぬ」は芸術作品です。余計な言葉は必要ないのです。
なのでこれを感じ取れない方は芸術に疎い方なのかなと思ってしまいます(笑)
まさにそうですね。この作品の欠点は「ジブリ」という枠ですね。