凶悪のレビュー・感想・評価
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こういう根からおかしい奴っている
こういう根からおかしい奴って存在するが、そういうやつって
基準が異なるから「まさか悪いことと思わない」んだな。
まあしかし「須藤」も「先生」もどこまでも利己的でご都合主義なんだな。おぞましいわ。
こんなやつはいること、まともに対峙してはダメなことを再認識した。
「主人公もこれはこれで凶悪だ」と言いたいみたいだが、明らかに次元が異なるよ。
背筋が寒くなる実話を元にした映画
人の命を塵屑同然に扱う輩も
身内の命には価値を感じている
そういう設定や状況は、悪人にスポットが
あたる作品ではよくあるけど
そんな非人道的で悪質で身勝手な考え方が
自分の中に存在し、何故それを肯定出来るのか
全く理解出来ない
でも、SNSの炎上を煽る人達や
学校での悪質な虐め
自分で手を下して、人を殺めはしなくとも
結局同類だ
それだけ、人間の心の奥底には
邪悪な精神が潜んでいるという事か
こんな映画を観て、
認知症の母親とのやり取りも含め
  酷い 酷い
と、目を覆う人達の中にも
炎上に加担する人は居るんだろうな
リリー・フランキーという人は
面白い役者だ
ピエール瀧も含め、ゾッとする人物を
いい演じ方をしてると思った
凶悪な事をしながら、子供に笑顔を向ける
なんて、空恐ろしい人間が存在するんだな
それも、自分の欲の為に
残虐で観るに堪えないシーンがいくつもあり、あまり高い評価はできない...
話の本筋よりも
映画と分かっていても胸糞悪い
世の中には常軌を逸した人間達がいる事が分かる映画です
実在の事件を元にした映画ですが、他の人も触れているようにリリー・フランキーとピエール瀧の演技が秀逸すぎます。
この二人はプライベートでも仲が良かったようですが、それが独特の不気味さを増大させているのかもしれません。
「彼らが楽しんでいるようにしか見えない」といったレビューもあるようですが、それの何が悪いのか理解に苦しみます。
むしろ、真実味が出て映画としては良い事でしょう。
何にせよ、個人的にはこの二人をキャスティングしたのは大正解だと思います。
ただ、個人的に少し蛇足かなと思ったのは主人公のあれこれです。
視聴者に向けて「お前らもそうだろ?」と言葉を投げかけたかったのでしょうけど、気付く人は何も言われなくても気付きますし、気付かない人は何を言われても気付きませんしね。
何にせよ、この映画が世の中に出た事でこの事件を知った人やこの事件を再考する人が少なからずいたでしょうから、その功績は認めるべきでしょうし、気持ち悪い映画扱いする必要もないでしょう。
それにしても・・・実際の「先生」も相当なレベルの異常者のようですし、そういう人間は常に周囲の人間を利用して使い捨てにして自己愛を追求するので恐ろしいです。
須藤もかなりぶっ飛んだ人物ですし彼が行った事は決して許されない事ですが、先生の異常性の前ではそれこそ「憎めないやつ」と感じてしまいます。
時は戻せないのでif話は無意味ですが、もし須藤が先生ではなくもっとまともな人格の人間と出会っていれば今とは違う人生をおくれた可能性もあったのかもしれません。
高評価の人が多い印象だけど…
私の中では、イマイチだった作品。
同じ監督の、「死刑にいたる病」が個人的にとても気に入ったので、もう一度見返してみた。
ジメジメとした雰囲気は好き。
俳優陣も良く、飽きずに見れる。
でも、どうも自分の中での「好みのサイコパス」ではなく、ラストも印象が薄い。
最後のリリー・フランキーが演じる先生のセリフが、見ている人にも向けられているのだなと感じた点は面白かった。
逆に言うと、そこ以外はこれと言って好きなシーンもない。
残虐なだけといった印象。
好みが分かれそうではある。
好きな人はすごく好きそう。
しかし、これこそがリアルな事件なのかもしれない。
リリーフランキーの魅力
映画とは
ノンフィクションをフィクション化して伝えたかったこと
随分前にTVで見た記憶があるものの、それを忘れて再度見た。
これは、ノンフィクションを作品化したことで何が本当の「凶悪」なのかを明確にしているのだろうと思った。
それは木村が藤井に向かって言うセリフ「私を殺したいと一番強く願っているのは、被害者でも須藤でもない」
それはつまり人に対する「断罪意識」そのものであり、それこそがこの作品が伝えたかった「凶悪」の正体であり根源なのだろう。
作品のこの主張を広角的視野で見れば、それはマスメディア全体について言えるのかもしれないが、作中のメディアが追いかけているのはゴシップばかりで、おおよそジャーナリズムというべき要素は見当たらない。
しかし、藤井記者一人に絞りこめばそれは、彼自身が持つ「脅迫的概念」であり、それこそが凶悪の根源だと思われる。
生活資金の問題のある牛場一家。彼らは借金の原因の父に保険金を掛け自然死を待ったものの、しつこく生きているので保険金を掛け続けられなくなったことで、「先生」に依頼した。
この構図と母を施設に入れる構図はそんなに違うのだろうか? この部分はオブラートに包みこむように作品が訴えていることのように感じた。母を施設に入れることができない藤井の考える「正しさ」の境界線のようなものがそこにあるのを感じる。
視聴者的俯瞰で見れば藤井の仕事、家庭、それぞれ天秤にかけているのが伺える。思っている以外のことはしたくないのだろう。それが正しい、自分は正しい、妻の限界を超えるまで手を付けない。記事が売れたのは良かったが、「まだ事件は何も終わってなんかない」とデスクに吠える始末だ。この彼の脅迫的使命感こそがこの作品が伝えたい「凶悪」の根源だ。
実在した事件、死刑囚が告白した未認知事件。その凶悪性と匹敵する「根源」があることを制作者は気づいたのかもしれない。
そこにある違いは単に「法律」だけだ。
法があるから法治国家だが、その法を根拠に人を「断罪」することができる。
木村は確かに高齢者を「油田」に見立て、金を産む道具にした。人を何人も殺した。殺させた。彼は自分のしたことを理解しているし、それがどれだけ「凶悪」なのかも理解している。
そして、それを暴き出し断罪しようと血ナマコになって追いかける藤井の執念を見て、それを自分と同じ「凶悪」だと言い当てた。言い当てたという言い方が正しいように思う。
木村にはない種類の「凶悪」さを藤井に見て取ったのだ。同時に法のあるなししか違いのないことも汲み取ったのだろう。
藤井には痴ほう症の母がいる。その面倒を四六時中見ているのは妻だ。
藤井は妻に言う「この記事で犯人が逮捕され刑を受ければ、亡くなった方々の魂が報われる」 しかし妻は言い返す「私は生きているの!」
妻は言う「ずっと前からお母さんを殴っているの。もう罪悪感を感じない。自分だけはそんな人間じゃないと思っていたけど」
仕事という正義 誰もが家族に対していい訳に使う言葉「仕事だから」 記事を読んだ妻が「こんな取材が面白くて仕方なかったんでしょ」
妻の言葉に大声で怒鳴る藤井。
藤井家族の中に法に抵触することはないが、それらをすべて誰かに押し付け棚に上げ、家族・知人にまったく関係のない出来事を発掘するようにあぶりだし、法を武器にその誰かを断罪するという行為は、もしかしたら「凶悪」なのかもしれない。
あの木村の最後のセリフに込めらたことこそがこの作品のテーマであるならば、凶悪は昨今頻繁に取り上げられる「視聴者動画」の中にこびりついているような気がしてならない。
ハードボイルドなテイストかと思いきや、、その裏切りがリアリティを加速
てっきりもっとハードボイルドな作品かと思ったら、トントン…と心に突き刺してくる、ドラマ的な作品。 白石和彌の出世作にして色褪せない魅力を持っている。
 『日本で一番悪い奴ら』で白石監督に出会ったものの、今まで通って来なかったこの作品。実話をベースに、人間のおぞましさを炙り出す。それが意外にも静かに蝕んで行く感じが印象的で、こう描くのかと。ただ、ミイラ取りがミイラになる様に、何かに駆られながら周りも見えなくなっていく姿を他人事として見られない。なぜならその好奇心で観ているのは否定できないからだ。
 なんとも恐ろしい話だが、これもまた実話なのが恐ろしい。枠に縛られず期待に答えていく白石監督だが、エロスもグロテスクも時折入れつつ、作品のトーンを変えない辺りが上手い。2部に編成された作品の軸がことの重みを引き出しており、なんとも言えない痛みを与えてくる。須藤の傾倒もゾクッとしたし。
 主演は山田孝之さん。あえてジャーナリストにしている部分もまた共感性を感じさせる。正義を振りかざす快感には叶わない。例えそれが周りの犠牲となっても。深刻に描きすぎず、一定の距離感で描いている辺りがまたなんとも切ない。
 完全な蛇足だが、ピエール瀧さんは薬のシーンをどう受け止めて演技していたのだろうか。もちろんダメな事ではあるが、覚悟がとにかく凄かった。迫力は圧巻。観られ続けるのも納得の作品だった。
映画は主人公がクズ夫・・・
原作、読んだような、読まなかったような(笑) この手のジャンルは大...
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