アンナ・カレーニナのレビュー・感想・評価
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ヒロインを演じることの難しさ
何度も映像化されている世界的に有名なトルストイの小説『アンナ・カレーニナ』。 監督のジョー・ライトは過去の作品との差別化を図るため舞台劇に見たて劇場自体を様々なシーンに利用している。場面転換はスムーズだしとてもよく考えられている。 ただ、これが観客が物語に入り込むための、あるいは登場人物の感情を理解するための助けになっているかと言えば疑問だし、登場人物のダンスの振り付けのような動きにも違和感を感じた。 もちろん、小説を読む人、映画を観る人が何をどう感じるかは人それぞれだが、この物語の場合、いかにアンナの行動を観客に理解させるか、最後まで観客を彼女の味方にしておけるかは結構重要なことなんじゃないかと思う。 下手をしたら、自業自得の上、破滅した哀れな女と受け取られても仕方のない役だが、それでもこの役を演じる女優は観客に嫌われてはいけないと思う。 それは、女優だけの問題ではないが、キーラ・ナイトレイにそこまでの説得力があったかと言えば疑問が残るのも確かだ。 と、ヒロインには感情移入するのが難しかったものの、コンスタンチンとキティのカップル(ヒロインを巡る三角関係の対極としての)行く末には共感出来た。二人が気持ち文字遊びを使って確かめ合うシーンは良かった。 アカデミー賞衣装デザイン賞受賞作品だが、衣装よりもアクセサリーの使い方が素敵だった。
美しい映像と音楽
とっても美しくて息をのむ映像、音楽でした。 予告の映像の美しさを裏切りません。 お話自体は正直すっきりいかない、ふーんみたいに感じてしまいました。 キーナとアーロンのやりとりがとっても色気があって、美しかったです。 お話はあまりはいってこなかったけど、もう一度あの世界に浸りたくて、観たくなる作品でした。
アンナ、華麗だな…キーラキーラして
「アンナ・カレーニナ」はこれまで何度映像化されてきたか?…正確に答えられたらちょっとした雑学になる。 その何度目か分からない映像化に今回挑んだのは、「プライドと偏見」「つぐない」のジョー・ライト監督とキーラ・ナイトレイのコンビ。 現在考えられる、コスチューム劇のベストのコンビだろう。 「プライドと偏見」も「つぐない」も魅力的な作品だったので、この古臭い話(失礼!)を今さら映画化するにあたって、何かよほどの新味でもあるのだろうと見てみたら、まあそれなりにはあった。 幕がせり上がり、舞台劇のような様式で始まる。舞台の雰囲気・世界観を取り入れ、めくるめく場面転換は、それこそ舞台でバレエを鑑賞している錯覚に陥る。 加えて、映像・美術・衣装は陶酔させられるほど美しい。ジョー・ライト組の手腕が光る。 見せ方は凝っていて良かったのだが、肝心の中味の方は、不倫の恋とその末路。 良く言えばオーソドックス、悪く言えば新味ナシ。 ここら辺にこそ新味を出して欲しかったのだが…。 キーラ・ナイトレイはやはり、コスチューム劇でこそ美しさが映える。口半開き演技には目を瞑り、美しさに見とれた者勝ち。 ジュード・ロウのオッサン化は衝撃的だが、寛大が故の哀しさと愛憎を滲み出していた。 一昔前ならジュード・ロウが演じていたであろう青年将校ヴロンスキーに、アーロン・テイラー=ジョンソン。とても「キック・アス」のへなちょこヒーローとは思えない男の色気。かなりの実力派!
人生も舞台なのかな・・。
まるで舞台を見ているような場面展開の妙に感心しました。二人が気持ちをどんどん高めていく舞踏会の場面は素晴らしかったです。アーロン・テイラー・ジョンソンの美しさに萌えキーラ・ナイトレイの表情に(自分もこのような恋をしたことがあるので)泣けました。 それにしてもあのダンスはラブシーン並みに色っぽかった…。
凝った演出は見ていて感心
お話はさすがに古典的で、現代的アレンジもおそらくしていないのではと思います(不勉強のため原作未読)。何度も映画化、映像化されているこの物語を再度映画化するにあたり、ジョー・ライト監督は自身の持てる演出技術を詰め込んだ…そんな印象です。 得意の長回しも必見、舞台劇や人形劇を取り入れたかのような場面転換…美術や衣装もすばらしく、そうした細かいところまで見ていると、さすがだなと思ってしまいますが、お話としては2時間をやや超えるほどの尺で見るには、少し長く感じてしまいました…。 あえて古い話(それが悪いというわけではありません)を、いまやるからにはというチャレンジ、意気込みは感じましたが、ジョー・ライト監督&キーラ・ナイトレイの黄金コンビとしては、やっぱり「つぐない」「プライドと偏見」と比較してしまうので、それらに比べるとちょっと期待外れな部分はあったかな…と思ってしまうのも正直なところです。 でも、やっぱりジョー・ライト監督のコスチューム劇は、なんか見たくなる魅力がありますね。細かいところで工夫や技法は凝らしつつ、でも奇をてらった風には見えない。これからもいろいろ挑戦してほしいです。
描写はおもしろいのだが・・・
舞台で演じられる「アンナ・カレーニナ」と現実描写をリンクさせた手法で、出演者が舞台の袖に引っ込むとそこは大きなお屋敷だったり、舞台の頭上のキャットウォークを渡ると安ホテルの一室になっていたりと、からくり屋敷風でおもしろい演出だ。 大道具だけでなく、互いの気持ちを探ったり打ち明けたりするのに、積み木のようなものを使った文字遊びも小道具として活きている。 旋律の美しい音楽に乗ってアンナとヴロンスキーが踊るシーンは、同じく一目惚れから発展する「ロミオとジュリエット」(1968)のダンスを思い出すが、はるかにスピードがあり、優雅さとダイナミックさを併せ持った振付は、それを見逃さないカメラワークとともに見応えがある。 何もかも捨てて恋に生きる覚悟をしたはずのアンナだが、社交界の華としての過去から抜け切れない。彼女の建て前と本音の間に生じる矛盾は、ヴロンスキーにアンナのことを煩わしく思う心を育ててしまい、いっそうアンナを苦しめることになる。 破局していくアンナと、かつては社交界に憧れていたが農業を営むリョービンと結ばれるキティを対照的に描き、慎ましく暮らす幸せの大切さを説く。 このキティを演じたアリシア・ヴィキャンデルをはじめ、プリンセス・ベッツィやヴロンスキー伯爵夫人など脇を固める女優陣がいい。 それに比べアンナのキーラ・ナイトレイは痩せ過ぎのせいか品がない。ぽかんと開けた口と少しにらみを効かした目のワンパターン演技で相変わらず表情に豊かさがない。せっかく凝ったおもしろい描写も台無しだ。 衣装ももう少し期待したがそれほどでもなかった。石岡瑛子さんが担当した「白雪姫と鏡の女王」のほうがずっと綺麗だ。画質も粗く、大きなスクリーンには向かない。
愛に理屈はいらない・・・
男と女、ただどうしようもなく魅かれあってしまうだけなのだ。誰にも止めることはできない。理性で抑えきれないものもある。アンナとヴロンスキーもそうだったのだと思う。キーラ・ナイトレイの作品としては「ある侯爵夫人の生涯」と似た話だなと思って、あまり期待せずに観たが、思いのほかよかった。アンナのほとばしる情熱が伝わってきた。カレーニンはあの作品の夫よりはましな感じで、男の子もいたので、退屈かもしれないが、それなりの生活を送っていたのにそれでも、感情を抑えられなかったのだ。グレタ・ガルボやヴィヴィアン・リーなどが演じてきた役柄を演じたキーラは臆することなく挑戦していた。また、ヴロンスキー役の男優は誰だろうと思って、終映後、プログラムで確認したら、何と「キック・アス」の主人公だった。わからなかった。こんな二枚目も演じられるなんて・・・ 残念ながら、旧作はひとつも観ていないが、これはかなり実験的な作りなので、だいぶ違った印象だろう。それでもこんなに心を打たれたのは、やはりトルストイの原作が優れているからだろうか? 原作とは少し違う部分もあるようだが、ほぼ同じで、やはりリョーヴィンとキティの愛の姿は対照的だが、私はオブロンスキーとドリーの愛の姿も気になった。単なるメロドラマにせず、いろいろな愛の形を描いているところが、この作品の魅力ではないかと思った。
衣装はとてもきれい
キーラ・ナイトレイとジュード・ロウのファンだし、ファッションにとても興味があるので、以前から気になっていた映画だった。 正直、ストーリーは不倫の話なので、たいしたことはない感じ。 でも、キーラ・ナイトレイは綺麗だし、ドレスは素敵だった。 演出方法も劇的で話の展開がミュージカルのよう。 ただ、ジュード・ロウはすっかりおじさんでちょっとショックだった。
マカロン好きな女性にオススメ
舞台小屋のような中で展開される話、ファッションなど マカロン好きな女の子が好みそうな作品です。 原作は読んでいませんがきっと舞台小屋のような演出が 悲しい不倫話をかわいく、楽しくみせているのだろうな~と思いました。 夫カレーニンがとても優しい夫にしかみえなかったのは ジュード・ロウだからなのかな?!
現代的なアンナ。
トルストイの名作「アンナ・カレーニナ」。 でも、原作は未読。 恋愛物だし、おてんば(死語?)キーラと「ガタカ」ジュード・ロウ。 見るのを止めておこうかな~と思っていたのだけれど、 ヴロンスキー役名に、アーロン・テイラー=ジョンソンの名前を見つけた。 アーロンって・・・若き日のジョン・レノンだったし、「キック・アス」だし、つい先日見た「SAVAGES」も良かったし・・・。 というわけで、彼の事が気になり見に行った。 アーロンについては、「あれ~、こんな顔だったけ~??あ~、そうだわ、この目!!間違いない。でも、なんか違う~~~。。。」 原因は、髪の毛でした。 今回は美しい金髪。 それで、少しイメージが違ったよう。 彼は、上手いな~。 情熱的な目、悲しい目、強引な目、優しい目。 あの大きなブルーアイズが、いろいろな場面で冴える役者さんですね。 要チェックっと。 キーラ演じるアンナは、トルストイが書いた頃とは違う、現代的な女性だったように思う。 18歳で、たぶん何もわからないうちに、結婚していたのでしょう。 優しい夫と子供に恵まれ、平穏な家庭を築いていたのに。 それはある日、突然起こる。 本物の恋に出会うこと。 天にも昇る様な幸せと、夫ある身で・・という道徳感に苛まれる。 その葛藤に自分自身が落ち込み、追い込んでしまう。 でも、激情は高まるばかり。 脚本が良かった。 また、舞台仕立ての場面展開も目新しく、面白かった。 ステージだけでなく、バックヤードや客席、小道具までもが、上手に生かされていた。 一瞬、ミュージカルだったかな?!と勘違いするほど。 女性も男性も、豪華で華麗な衣装。 さすが、本年度アカデミー賞を受賞しただけのことがある。 それと、宝石の数々。 煌びやかな社交界にお似合いの、目を見張る様な宝石は、圧巻。 それにしても、ジュード・ロウは、何て優しい夫なのでしょう。 可哀そうになるくらい。 夫婦が3組登場する。 それぞれが、対照的で、それでいてどこにでもいそうな夫婦であった。 それが、原作の良さでしょうか。
別の物語として見たほうが。。
なんというか、、 原作の 登場人物の 何人かで、 また別の物語を 作った、、。 ぐらいの気持ちで見たほうが、 納得しやすい作品かと 思います。 そもそも、(レ・ミゼラブルでも思ったのだけれど) 大作の 文学作品を 2時間にまとめるのは無理なのかも>< アンナも、角がたってしまっていて、 原作の持つ美文 の麗しさは あまりありません。 でも、キティは 可愛く描かれていたと思います。 こんな アンナ・カレー二ナも、あり、、かな☆ ^-^
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