劇場公開日 2013年2月22日

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「ストーリーの甘さを役者が救う」世界にひとつのプレイブック arakazuさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ストーリーの甘さを役者が救う

2014年5月23日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

単純

各映画賞へのノミネートあるいは受賞でかなり評価の高い作品だが、実は個人的にはあまり期待していなかった。
その予感は半分当たってしまった。
主演助演含めて俳優陣の健闘ぶりは予想通りだったが、ストーリーの方は予想以上にピンと来なかった。
ポイントはティファニーのキャラクターだと思う。
脚本の段階ではこのキャラクターはあまりよく描けていないと思うのだが、演じたJ・ローレンスの堂々とした力技があまりよく描けていないキャラクターに存在感を与えてしまった。
これがストーリーが歪になってしまった最大の要因だと思う。
このストーリーの中で一番よく描けているのはパットのキャラクターで、演じるB・クーパーも好演しているが、このキャラクターが主人公になり切れていない。
ティファニーのキャラクターの存在感があるばかりに。

ラブ・ストーリーとして致命的なのは、ティファニーはいつ何処でパットに惹かれたのか?そもそも彼女は夫の死でどんなふうどれだけ傷ついているのか?この辺りは言葉に台詞に頼らずに見せて欲しい。台詞に頼らずに映像で見せることを怠っているように感じた。

arakazu