「イカレてる」世界にひとつのプレイブック ビン棒さんの映画レビュー(感想・評価)
イカレてる
主人公もその周りの人物の多くも、ものすごくズレてる。
作品中では精神疾患という設定
(作中で明言してなかったと思うんだが、おそらくは統合失調症)
のようだが、そんな生易しい感じではない。
何かの犯罪を犯し、司法取引で病院に収監され治療を受ける
ことを義務付けされているはずなのに守らない。
自己中心的で他人への配慮が全くできず、他人の言う事を聞かず、
興味が向くと、他者が訊かれて困るような事を平気でズケズケと
訊きまくり、本人たちだけでなく代わりの人間関係も壊す。
こういう所はまるで3歳児。
また、自分が思う通りにならないと喚き、暴れる。
法律を守らないし、規則に従おうという気さえない。
精神疾患というだけでは収まらない、主人公の性格。
ところが中盤から主人公の描き方がガラッと変わる。
少しズレた女性と出会ってから、
・他人を思いやる言動ばかりになり、
・一緒に同じ目的に向かって努力することになり、
・親父との関係を修復しようとしていると、全財産を掛かった
賭け勝負に巻き込まれ、
いつも間にか、その勝負が映画のクライマックスに。
そして恋愛成就。ハッピーエンドって、おいっ。
何でも恋愛映画にすればいいってもんじゃない。
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