「双極性障害の内面」世界にひとつのプレイブック kenMaxさんの映画レビュー(感想・評価)
双極性障害の内面
間違えてる人が居るみたいなのですが、うつ病と双極性障害(躁うつ病)は違います。
主人公が患っているのは、双極性障害(躁うつ病)です。作中でもちゃんと表現されています。
うつ病は、自分に対してや他人に対して悲観的だったり基本沈んだ状態ですが、
双極性障害(躁うつ病)というのは沈んだ状態とハイテンション(躁状態)が入り混じります。
急に怒鳴ったり暴れたり押さえが利かない状態になるのはそのためです。
この作品では恋愛を通して精神的な繋がりの重要性を描いています。
単純に迷惑で問題を起こす人物という第三者的な見かただけではなく、
主人公とヒロインの内面に焦点を当てている所がこの作品の良さだと思います。
家族の描き方も面白いと思いました。
精神疾患のある人の場合、家族の対応や環境が大きな要因になっている事もあります。
今作で描かれる両親や兄弟の性格や言動も、主人公への影響の大きさを感じさせます。
主演の2人はもちろん、ロバート・デ・ニーロの父親役は巧さが光っていたように思いました。
物語としては、それってどうなの?と思える展開だったり
ラストへの持って行き方が強引かなと思ったりしますが、
どこかの町で起こった小さな奇跡というラブストーリーです。
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