小さいおうちのレビュー・感想・評価
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昭和初期の美しくほっこりした時間。
奔放な奥様の松たか子と、古風なお手伝いさんの黒木華。対象的な二人の日本女性を通し見えてくる、昭和初期の美しいくほっこりした時間が感じられるカワイイ作品。
出演するどの役者さをも個性派ぞろいで
人間味に溢れる演技に魅了されました。
また久石譲の音楽が最高にイイ。
黒木華が注目されているが、松たか子の演技があってこそだと思う。
すごく上質な緑茶の香りのような作品
やっぱり、うまい、、
そのひとことです。
劇場はほぼ満席で、終わった後も
みなさま 余韻にひたっていらっしゃるようでした。
個人的には 吉岡さんが見たくて行ったのだけれど、
タイトルからは想像できないほど、充実した作品でした。
ただ、ちょっと気になったのは、
旦那様に感情移入してしまうお客さまもいるのでは、、
と、いうことと、やはり大人向けかとは思いました。
こんな日本もあった ということも含めて、
是非、劇場で見るのをおすすめします!!
たしかな余韻が残る!
落ち着いた世界感、どっしり構えた構図で、人間が生きる姿を丁寧に描き出してゆく。
そこから声高にならずとも"戦争の愚かさ"をたしかに滲ませる。
布宮タキが抱えた深い悲しみと後悔と沢山の小さな幸せ。
キレイな奥様とその平和な家庭への憧れや尊敬、自身の未来への希望。
それらの象徴を赤い三角屋根の小さいおうちに凝縮させて、
戦争が無ければ積み重ねたであろう普通の生活をエンドクレジットに流す。
何とも言えない切なさを伝えながら・・・。
まったく感情を揺さぶられず
「永遠の0」に続いて残念この上ない映画だった。これでは感動できない。
すでに10年以上前から現代を描けば時代錯誤になってしまっていた山田洋次監督は時代劇なら、と思ったものの、戦時中を描いて時代錯誤にはなってないけど、エモーションは完全になくなっていた。セリフも感情表現もテレビ的でまったくついていけず。特に妻夫木の説明を継ぐだけの死んだような大学生ぶりは誰か注意できなかったのか。ハリウッド映画のトンデモ日本人みたいな奇妙な印象を受ける。おまけに不倫に走る松演じる奥さんも造形に奥行きがまったくなく、太い松の足を揉む黒木華のとこはちょっとドキドキしたが、肝心の松のドキドキがステレオタイプで、説明過多で、死んでいる。黒木も東北の田舎娘はぴったりでかわいいが、目撃者としても、想いを寄せる人としてもトキメキがなさ過ぎる。若いんだから、もっと何かあるだろう。監督が枯れてしまっているのだからしょうがないか。
セットを完全に使いこなす贅沢を許される監督であるにも拘らず(なんちゃって小津風味のところもありつつ)、徹頭徹尾説明のオンパレード。あげく、大粒の涙をノートに落とし、わんわん泣く倍賞千恵子を見る悲しさ。80歳くらいのお年寄りの生涯をかけた秘密の最後はもっと密かにできなかったのだろうか。先に泣き出されるとまったく泣けない。
「永遠の0」の三浦に比べ、妻夫木が我先にわんわん泣き出さないのはよかったが、正直、「永遠の0」も「小さいおうち」もNHKでリメイクしていただきたい。
これぞ邦画だ
前作の「東京家族」を昨年観て、期待値が上がっている中での鑑賞となった。結論から言うと、期待していた以上に良かった♪
久々に、号泣してしまった・・・。
山田洋次監督作品の中でも、相当上位のデキなのではないだろうか。
因に、
山田洋次監督作品は、馬鹿丸出し、寅さんシリーズ(数本)や幸せの黄色いハンカチ、学校等を観てきた程度だが。
誤解を恐れずに書くが。
本作内での、不穏な空気がどことなく漂い始めている世情の昭和部分が、どこかリアルな現在日本とリンクするかのような印象を映画から受けた。(ちょっと考え過ぎかもしれないが。)
その対比があるからこそ、
物語の最後、海辺で晩年の恭一と健史とユキが、話ながら散歩するシーンからは、平和の意味を考えさせられ、他方で、今は、ある意味で幸せな時代だ、と感じるシーンでもあった。波の音も心地良い。
殆どが印象的なシーンや演出なのだが、
晩年のタキが自叙伝を書きながら、泣いているシーンとそのナレーションには、心底心を打たれたし、映画のラストに再度流れるその姿が目に焼き付いて離れない。
また、とあるセリフに心を打たれる。
また、
若き日のタキが平井に奥様の手紙を持ってゆくまでのシーンも素晴らしかったなと。画面が不安気に揺れ、これから起こる事を暗示しているかのようで・・・。
これだけの豪華メンバーで映画が取れるのは、山田洋次監督作品ならではこそだなと。
これぞ邦画だ。
中国人、韓国人に是非、観てもらいたい映画。
偏向した歴史教育を受けている中国人、韓国人、に是非、観てもらいたい映画です。戦時中の市井の日本人の姿を是非、知ってもらいたいと思います。当時の日本人は鬼でも獣でもなく、ごく、普通の人間だったのです。このことは、日本に限らず、アメリカでもドイツでもイギリスでも同じことが云えると思います。さて、肝心の映画ですが、松たか子の貴婦人然とした演技も良かったのですが、耐え忍ぶお手伝いさんを演じた黒木華が断然、素晴らしかったです。今後の日本映画界にとっての期待の星でしょう。映画の後半部分では会場の至る所で、歔欷が洩れていました。終盤、話の展開が駆け足になったのが惜しまれます。また、最後の最後に米倉斉加年が登場することにより、映画にずしりと重みが出ていました。☆ひとつ減らしたのは妻夫木聡と木村文乃の演技があまりにも軽かったからです。山田洋次さんはいつも若手の俳優の選定に苦心されているように見受けられます。
最後になりますが、ベルリン国際映画祭での健闘、祈っています。
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