小さいおうちのレビュー・感想・評価
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原作に忠実に再現してほしかったなーと思います。 あのストーリーだと...
原作に忠実に再現してほしかったなーと思います。
あのストーリーだと、三角関係がわからない。
倍賞千恵子さんがなんか、ただのおばあちゃんに見えて、オーラがなくて少し残念でした。
黒木華は言わずもがな、松たか子も昭和の奥様にしか見えなかった。
そしてうだつのあがらない役をやらせたら天下一品の吉岡さん…。あなたいつもそんな感じよね。
昭和初期あたりの暗さと明るさと
まず、中島京子の原作に感動して、DVDはあとから見た。
いい内容だけど、原作では
奥さまと女中の、
姉妹のような、友達のような
優しい交流が印象に残った。
映画では、奥さまのささやかな
(いまの時代から見たら)
不倫がかなり占められていて、
それは残念。
昭和モダンというのか、戦争に入る前の、おっとりとした庶民の暮らしが、
まだ生まれていないわたしにも、
懐かしい感じがした。
戦争によって壊されたものは戻らない。
松たか子も黒木華もぴったり
役にはまっていた。
いつの間にか戦争になっていた。
バートンさんの絵本『ちいさなおうち』のように、周りの環境に翻弄された一家の物語。ーとはいえ、バートンさんの絵本があまりにも唐突に出てくるので面食らうがー
タキが引き裂いた恋。
もし戦争がなかったら?もっと他の展開もあり得たかもしれない。
自立しているようで、夫に縋らなければ生きていけなかった時子。
箱庭のような家の中で展開する物語。シルバニアファミリー・リカちゃんハウス等の中で繰り出されるおままごとみたいな話。
やり直しの利かぬ行為。時子への想い。板倉への想い。平井家への想い。自分にとっての大切な居場所への想い。
戦後の我々からすると納得できないが、実際は小市民の感覚ってあんな感じなんだろう。対岸の火事、戦争回避できるだろうと思っていたら、いつのまにか悲惨な状況になっていた。
その対比が面白い。
今の日本と似ている気がする。経済発展だけ願っていればいいのか?
役者の力がすごく見せてくれる。
黒木さんがベルリンで賞をお取りになったけど、
松さん、吉岡さんもすごい。あんな声していらしたっけ?二人とも、いつもの声よりトーンが高いような気がする。言葉の言い回し、抑揚が違う。役柄に合わせて、声の高さやリズム・言い方まで変えて演じている。
片岡さんもいい。人のいい人情家なんだけど、実利だけを重んじている、情愛とか女心を全く理解できない男をさらっと演じている。たきちゃんの婿選びのセンスに笑った。そりゃあお嬢様が抜けない奥様が、別に目を向けてしまうのわかる。自分の感性に一生懸命耳を傾けてくれて、同じ感性から出てくる言葉を言ってくれる人が側にいてくれるだけで、どれだけ人生が輝きだすか。
そして、松さん、片岡さんをはじめとして、全ての方の所作が綺麗。それをみているだけでもうっとりしてくる。
たきちゃんの秘密。あの手紙、そしてベッドの上に掲げられていた絵の謎。
レビューでも、いろいろ憶測が流れており、私もいろいろと想像はするが、
自分にとっての大切な居場所を守ろうとする必死な気持ちは痛いほどわかる。
「奥様の為」「坊ちゃまの為」…滅私奉公の時代「自分の為」という意識はあったのかな?勿論、年を重ねれば、なによりも「自分の為」であったことは自覚してくるが。
原作未読。映画化するにあたって重要なプロットを削っているときく。だから?な部分が残る。
そもそも宣伝に使われていた”秘密”は鑑賞者にとっては”秘密”ではなく、この映画を鑑賞することでさらに何かもっと大きな”秘密”があるんじゃないかなんて思ってしまう。
消化不全。
砂糖菓子みたいな生活を見るのはよかったけれど、構成を練り直してほしい。
日本映画の傑作
薄っぺらい若者向けムービーが多い中、文学的なまた戦中の東京の描写豊かな映画は何度も見たくなるそれでした。
現代と過去を行ったり来たり、女中、奥様の女性中心の目線で描く生活、社会、恋愛について惹きつけられる映画でした。
アカデミー賞繋がり
どうしても地味そうで見る気がしなかった今作。今年のアカデミー賞ノミネート作品達にもやもやとした疑問をもったせいで過去のノミネート作品を見る羽目になった。
松たか子と黒木華の素晴らしい芝居と戦前のほのぼのとした雰囲気。
映画自体は素晴らしいと思いますが、どうしても気になる事があって仕方がないです。
他の方のレビューにもありましたが、タキばあちゃんの部屋に飾ってある赤い屋根の絵は何を訴えたいのか、何度も巻もどし作風を確認してイタクラの作品なのはわかったよ。
にもかかわらず、その絵がどうしてタキのもとに、大事そうに寝室にかけてあるのか、そこの伏線放り出して自分で考えろって想像の余地を残す親切なふりをした手抜きなんじゃありませんか?
見事に一切ふれないもんね、最初から。
遺品整理で捨てちゃうし。
あとで巨匠の作品と気づいて驚くくだりがあるかと思えばなんもないし。
タキが戦後に会ってもらったくだりがあるかと思えばそれもなし。なんにもなしで想像しろってこと?
なんの意味のないただの絵ですよ、はないよね。
ばあちゃん号泣の大事なシーンでアップにしたりして、さんざん目をひきつけといてさ、回収無しの放置プレイ。
誰か原作読んでる方、あの赤い絵の意味教えてください。
わからないからこの映画に点つけられません。
あの絵の意味を回収してくれ
オープ二ングの遺品整理であっけなく捨てられるタキの部屋に飾ってあった赤いお家の絵。
大事に寝室に飾っていたあの赤いお家の絵。
あれが板倉の絵でないはずがない。
板倉の絵を持っているタキは2人が戦後あっていた証ではないのか?
いつになったらその話が出てくるのか?
その伏線の回収を待ちにまったが、最後まで一切触れないとはどう言う事か?全て観客の想像力に任せるとは、なんという大胆不適な終わりだろうか。
生涯独身を貫いたタキと板倉。
もしタキがあの手紙を板倉に渡していれば、奥様への罪悪感を持たず、戦後に板倉と心置きなく結ばれていただろうに、渡さなかったが為の罪悪感から結婚して結ばれる事をあきらたのだろうか。
第一にタキばあちゃんの孫がいるって事は子供がいるわけで、それも板倉の子であろうか?伏線の回収がない為に全てもやもやするではないか。誰の子なんだ。
最後のタキの涙からの板倉の絵のアップに対して私はそういう結論を持ってこの映画を見たが、他の方のだす結論が気になってしまう。
せめて伏線の回収はしておいてくれないと、こうしてもやもやするのでやめて欲しいものだ。
このもやもやをなんとかしたいのでとりあえず原作を読んで事実を知ろうと思う。
せめて原作までが伏線回収無しのもやもや終わりじゃない事を願う。
原作のレビューをみて想像する限り、タキの部屋に赤いお家の絵は無さそうだ。
もしかしてだが、映像的になんとなく絵を掛けただけじゃないだろうな。映像的に赤いお家の絵があった方がしまるよね、とか意味なく絵を掛けたから伏線回収がない訳じゃないよな、、、
冒頭から超ショック。国民の妹、さくら(倍賞千恵子)が、死んでしまっ...
冒頭から超ショック。国民の妹、さくら(倍賞千恵子)が、死んでしまったおばあちゃん役だなんて!みんな歳をとっていくのですね。
そのおばあちゃんの若き日を演じるのが黒木華。この黒木華がいいんです。とびきりの美人というわけではないのですが、一つ一つの所作が古き良き日本女性を感じさせます。さあ、彼女は果たして新国民の妹となれるのか。
お話は黒木華が女中奉公をした一家との生活を描く自叙伝。山田洋次監督ならではの人情劇です。とある事件が起きますが、正直今一つなにかが足りない気がしました。なんだろう(笑)
想像してたのと違った
山田洋次のいつものお気楽な映画を想像してたら、結構シリアスな映画だった。
山田洋次くらいになると、映画の魅せ方を熟知しているというか、映画ならではの映画だった。この世界観は2時間ドラマでは無理だ。
あの時代の素敵な部分と暗黒な部分を魅力的に表現してた。羨ましくもあり、絶対にその場に居たくないような奇妙な気持ちになった。
松たか子と黒木華はベストなキャスティング。
空気が最高。
山田洋次監督が描き出した戦前から戦中にかけての日本に流れていたであろう独特の雰囲気というものがとてもよく描かれている映画でした。
何回見ても飽きない映画です!山田洋次監督の最高傑作はこれだと思います。
「長く生き過ぎた」
面白い。まったりとした邦画は苦手な私が最後まで目を離せない作品でした。展開の早いドタバタ劇というわけではなく日常的な現実味のあるドラマを飽きずに魅/観せる山田監督の味が深く味わえる作品だと思います。「長く生き過ぎた」というせりふがとても印象的でした…
帯のお太鼓が…
原作で書かれている重要ポイントが完全に削ぎ落とされていて、非常に勿体ないと思いました。奥様=松たか子の行動の理由も子どものことも、映画ではまるで分かりません。だから単なる不倫というか、よろめき夫人の話になってしまい、あーあ、でした。年配の監督の限界なのでしょうか。
夫役が歌舞伎女形の孝太郎というのはいいキャスティングだと思いました。その点が唯一、原作にあって映画になかった重要点のヒントになっていました。昔の洋風のお家は素敵です。懐かしい。
松たか子は、演技力あり器用で美しい。男だったら歌舞伎役者になれたのにと、彼女も寺島しのぶみたいに思ったのかな。
おまけ
原作でも映画でも、奥様の帯のお太鼓の柄の位置が外出前と異なっていることにタキちゃんが気がついてドキッとするシーンがあります。私もドキッとしました。でも今さらながら落ちついて考えると、これは有り得ないことだと思い至りました。帯の巻き始め(テ)の左右は人によって異なりますが、帯でお太鼓になる箇所は名古屋帯であれ袋帯であれ同一です。でなければお太鼓にシワがついてしまうし、ここが「お太鼓」と帯の職人さんなり作家さんがお仕事するからです。だからあり得ないんです、原作も映画も!映画ではお太鼓の柄位置違いの帯を二本作ったんだと思います。でもこれがフィクションの面白さで、タキちゃんの心配が妄想として本当にそう見えてしまったんだろうと思いました。
もやもやしてしまう
扱う時代や話の展開は、分かりやすいものだと思うが、映画でやる内容としては、単純に物足りなさを感じた。それは、作品としてのドラマ性や価値観。
役者の演技は大したものです。ただ黒木華さんはハマリ役という印象が割合的に強く、好感が持てるが評価されるまでのものは感じなかった。
松たか子が黒木華を田舎へ帰る見送りの時に見せた最後の表情はとても人間らしく狂気的なものを感じられた。あれは何かのメッセージなのか。
THE映画 いい映画でした 俳優とは思えない。こういう人らがいるん...
THE映画 いい映画でした
俳優とは思えない。こういう人らがいるんだと思ってしまう。
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