「最近の当たり映画。」オール・ユー・ニード・イズ・キル legocroksさんの映画レビュー(感想・評価)
最近の当たり映画。
久しぶりに秀作。
SFで最近のあたりは「エンダーのゲーム」だった。
あの、非情なまでの責任を子供に転嫁し、ゲーム化させる手法は現代の戦争に近しいものがあるであろう。
さて、本作だが、オブリビオンで「はいー?」となった私としては、同じトム・クルーズということで少々心配だった。と、言うのもトムの映画はトムであるからだ。
それをいい意味で裏切ってくれた。
冒頭の入り方はすぐに戦場に感情移入出来るくらいのクォリティの高さ。さすが、「ボーン・アイデンティティ」の監督、描写・構成・カメラワークがうまい。
物語が進む中でもう1つ気になっていたのが、「ループ」。
繰り返される映像が退屈しないかが気になっていた。
が・・・
うん、うまい。無駄なシーンを極力カット。時折笑いに変えている。
115分という映画の枠の中、無駄な説明に時間を取らせず、シーンの多くはケイジとリタの関係性に焦点を当て、ループする回数に応じた成長ぶりもしっかり描かれている。
最後の締め方も、珍しくいい。
SF映画は多く出ているから、その演出やラストに困難があるが、うまい作り方したなあと。「エンダーのゲーム」は悲壮感漂う結末であったが、こちらはハッピーエンド。
しかし、なぜ原題にせず、ハリウッド版はタイトルを変えた???
勿体ないなぁ。
ちょい惜しさもあるので、4.5の評価にて。
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