エンド・オブ・ウォッチのレビュー・感想・評価
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ギレンホールの笑い方っていいな
ギレンホールの口の端を上げて笑うシニカルな笑顔が魅力的。ドキュメントタッチなので、事件に関連性があったりとかしない日常感もリアル。ラストの流れが予想通り過ぎたのが残念だったが、バディものやリアリティのある警察物が好きな人には楽しめる映画だろう。
朝起きて、毎日が死と隣り合わせ
時にPOV方式の映画は安く見られる。
氾濫する低予算ホラーがそれだ。
ドキュメンタリータッチにすれば怖い=面白くなる、と考えたら大間違い。
POVでもストーリーが面白くないといけない。
「クロニクル」や「トロール・ハンター」は普通にストーリーが面白かった。「クローバーフィールド」は及第点。
その点、本作はストーリーが面白い。
POVじゃなくとも、警察ドラマとして犯罪サスペンスとして見応えあるものになっている。
それに密着ドキュメント風なのだから、緊迫感も臨場感も増すというもの。
ロサンゼルスの犯罪多発地区の治安の悪さにゾッとする。
パトロール中の合間の他愛ないお喋り、プライベートでの家族ぐるみの付き合いに身近さを感じる。
それだから余計に、ラストが重く感じる。
職務だから、だけでは割り捨てられない。
朝起きて、仕事に出て、毎日が、死と隣り合わせ。
『エンド・オブ・ウォッチ』
近年出色のポリスアクション&バディ・ムービー
ファウンド・フッテージものには何処か虚仮威し的な胡散臭さが付きまとうが、今作に関しては、この撮影方法がとても効果的だったと思う。
まず、冒頭の車載カメラの映像で主人公二人が如何に危険な地域のパトロールを担当しているかという事実を臨場感たっぷりに観客に突きつける。
そして、二人それぞれが持ったカメラの映像からは、警官である彼等もまた家族を愛し、ごく当たり前の悩みを抱える一人の人間だということが伝わってくる。
極端に近い登場人物とカメラの距離が、彼等と観客の距離をも縮めている。
麻薬カルテルが支配しようとしている街では、ありふれた通報の結果が、こちらの想像をはるかに超える凶悪事件に繋がっている。
ギャングのパーティーと警官の結婚式が交互に映されるシーンに象徴されるように、
片やバッジを持ち制服を着ているとはいえ、
双方が銃を持ち、殺るか、殺られるか、生き延びるため、仲間を守るために戦う、そこは正に戦場だった。
主人公の警官コンビ、ジェイク・ギレンホールとマイケル・ペーニャがかなりの好演。
警官仲間を演じた俳優陣も、目立ちはしないものの、とてもリアルな警官像を体現していた。
監督デヴィッド・エアーのこの後の仕事は、A・シュワルツェネッガーとB・ピットの主演作。彼がスター俳優を使ってどんな作品を撮るのかとても楽しみ。
DVDジャケットだけはかっこ良い。
生と死の狭間で
サバイバルポリスストーリー
男の映画
マジースター
ジェイクギレンホール。音が良い。チカーノの野外パーチーのビート、ベッドシーンで一瞬マジースター?ホープサンドヴァル?がながれたりもする。基本白人&チカーノのバディムービー。チカーノギャングの向こう見ずな感じがたまらなくバイオレント。人身売買はするし、頭は切り落とすし、女性の顔はタコ殴りにするし、警官もバシバシ撃つ。でビッグイーブルなんてダサい名前だったやりする。誇張されているとしても、LAのやな感じ満載。ビル街=NYじゃなくて、平屋建の並ぶ住宅街=LAで事件が起こる感じ。警官の映画なんだが、ボウズ&女チカーノのギャングスタ感が勝っている気も。若手警官もギャングスタもノリは一緒。結婚式と野外パーチーは対になっていて、うまく撮れてるのは間違いなく野外パーチーの方。
「やばいよやばいよ、リアルにマジだよ」
警官の日常業務と私生活。その中で突如始まる銃撃戦。
この手の話は、70年代に既に「センチュリアン」という傑作が作られており、その後「カラーズ」もあり、ストーリーに目新しさは全く無い。
同じようなストーリーなのだが、パトロール中に犯罪者や不審者と対峙した時の警官の所作が、一瞬の隙が命取りの緊張感に満ちており、そこが70〜80年代との違いが感じられて面白い。
これが今のリアルな警察なら、神経をすり減らして正気を保つだけでも大変だろうな。と感心してしまう。
映像は、車載カメラ、手持ちカメラ、空撮など何でもありだが、変にPOVにこだわるほうがリアリティーが無くなるので、このやり方がドキュメンタリー的な効果を上げるには正解でしょうね。
日本の「警察24時」が好きなので、それを更に刺激的にした本作もそれなりに楽しめました。
日本も、警察煽って珍走してるバカガキどもを射殺しまくる映像見せてくれればもっと面白くなるのに(笑)
リアルな警察官の姿
ロサンゼルスの犯罪多発地帯のパトロール警官を描いた作品。小型のカメラを俳優に取り付けて撮影するなど、CGMを意識した撮影手法を取っており、ドキュメンタリー風に仕上がっている。
過去の似たような手法で撮影した作品には、『クローバーフィールド(HAKAISHA)』や『SUPER8/スーパーエイト(Super 8)』がある。ただ、それらはSFであったが、今回の『エンド・オブ・ウォッチ』現代の日常を描いているので、よりリアルに感じられた。
今回の主人公は、ジェイク・ギレンホールとマイケル・ペーニャ。撮影手法と言い、題材と言い、殆どドキュメンタリーであるので、出演する俳優も、もっと無名な俳優であった方が、よりリアルであったと思う。そこがちょっと残念。
それにしても、通常観光で行くロサンゼルスは、ダウンタウンなどのごく一部で、今回の舞台となっているようなエリアは目にすることはない。ロスアンゼルスは危険な街だと言われるが、今回の作品を見ると、その言葉がウソではないことがよく分かる。
ラストが、衝撃的。そうきますか・・・、と言う感じですね。
アメリカ、こわい
犯罪が蔓延するアメリカ、ロサンゼルス市警の警察官・ブライアンとマイクは パトロール中に押収した武器や現金を巡って“危険地帯”に踏み込んでしまう・・・というストーリー。 「COPS」というテレビ番組がありますが、趣旨が似ている気がしました。 ドキュメンタリー風の撮影方法、皆が皆 録画中なのは不自然だけど まぁよしとして、ブライアン役のジェイク(・ギレンホール)と目が合うのは ちょっとドキッとします。
ブライアンを演じた ジェイク・ギレンホール。 長髪でペルシャの王子をやってた時もカッコよかったけれど、今回の坊主頭で警官姿も 似合いすぎ! 若くて無鉄砲だけど 正義感が強く仲間思いのブライアンを 好演。 日々 目の当たりにする理不尽な出来事に憤りつつ 不安を感じるという表情が良かったです。
ブライアンの相棒・マイクを演じた マイケル・ぺーニャ。 なんとなく いつもこんな役。 出過ぎず・地味過ぎず、メキシコ人であることをアピールしつつ 嫌味じゃないウィットにとんだ会話で コンビ仲を盛り立ててくれます。ジェイクとのバランスも 良かったです。
ブライアンの恋人・ジャネットを演じた アナ・ケンドリック。 演技派の彼女を起用して強化を図ったようですが、見せ場が少なく もったいない。 特にブライアンとの絆がイマイチ伝わらず、画的にはパーフェクトだけれど 愛情の部分で物足りなさを感じました。 『恋愛だけじゃダメかしら?(2012)』(レビュー書いてます)のチェイス・クロフォードを相手にした時のほうが リアルカップルに見えました。
その他、TVシリーズ『アグリー・ベティー』のイメージ払拭のアメリカ・フェレーラ、『Magic Mike(2012)』で結構いいポジションだった コーディ・ホーン(ちょい役)なども出演。 あと、ギャングを相手にするという流れで、ブラック・ギャングやメキシカン・ギャングの皆さんが多数出演してますが、あの人たちは 本当に俳優なのか(実は 本物のギャングなんじゃ…)と思わせるほどの 迫力です。
これはフィクションで すべて演出だと言われても、基となるストーリーはあるはずだし、実際に起こりえる事件の数々なんだと思うと ステレオタイプにはなりたくないけど、アメリカ、こわい。。。 陽気なアメリカ人(ブライアンとマイク)と、悪が影を落とす街と減らない犯罪。 他国とはいえ、考えさせられる作品です。
P.S. 印象の部分で「笑える」としたのは ブライアンとマイクの会話を指したものです。 それと、“劇中のデュエット”が可愛くて さっそくその曲をDLしました(IMDbに情報あり)。
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