真夏の方程式のレビュー・感想・評価
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【湯川と、ある少年の夏休み成長物語。】
- 息子がこの作品好きだったなあ。少年の夏休み成長物語に惹かれたのだろうか?-
◆感想
・今までのガリレオシリーズには無いパターンの湯川と少年との交流。
・取り分け。海に向かって、ペットボトルロケットを二人が、シーンは良く覚えている。
<宿屋の夫婦が犯した過ちを、湯川が粋に処理するシーンも良かったなあ。>
遠い少年時代の夏休みを想い出させてくれる映画
物事の表裏、そして、愛
"土曜プレミアム" で鑑賞(地上波初放送)。
原作は読了済み。
原作は高校3年生の時に読んだ。発売日に購入して受験勉強そっちのけで読み、3日で読破した(当時の私にちゃんと勉強せんかいと言いたい)。
本作も前作と同様、テレビシリーズとは一味違う静謐さを漂わせながらストーリーが進行する。湯川が謎を解けた時に数式を書くシーンは無い。
玻璃ヶ浦の海を守ろうとする住民と、資源採掘を計画する企業との対立が縦軸として描かれる。科学技術の発展の陰で、自然が壊されてしまう。文明の発展と切り離せない問題に考えさせられた。この問題に対する湯川の意見が描かれていて、推理機械とは違う人間的な面を垣間見れて嬉しい。
また、こんな一面も。蕁麻疹が出るほど子供嫌いな湯川が少年と過ごす姿が微笑ましい。恭平といる時は何故か蕁麻疹が出ない。おそらく理論的な子供だからだろう。恭平に科学の面白さを教えようとペットボトル・ロケットを使った実験を提案したりもする。こんなにワクワクする自由研究なら、夏休みの宿題も楽しくやれただろうなと思った。
湯川は恭平に、科学が齎す光と影を教えた。それは、玻璃ヶ浦の海を巡る問題にも繋がり、果ては物事には裏と表があると観る者に気づかせ、事件の悲しい真相ともさりげなくリンクしていく。本作の主題は「表裏」なのかもしれないと感じた。
事件の裏に秘められた関係者たちの人生の秘密と罪と罰、計り知れない愛の物語が心に深く突き刺さる。大切なものを守るために罪を犯し、それを心の内に秘めて生きて来た人たちがいる。俳優陣の熱演が胸に染み渡るような切なさを齎す。庶民的な役が似合う前田吟と風吹ジュンをキャスティング出来た時点で、本作は成功したと言えるだろう。単なるミステリーのままでは終わらない重厚でエモーショナルな人間ドラマが「ガリレオ」の劇場版シリーズの持ち味であり、大きな魅力だと、改めて感じた。
[鑑賞記録]
2014/06/21:土曜プレミアム(地上波初放送)
2016/03/26:土曜プレミアム
2017/? ?/? ?:Blu-ray
2020/03/15:WOWOWシネマ
2020/09/19:WOWOWシネマ
2021/07/23:Blu-ray
2025/10/04:土曜プレミアム
*修正(2025/10/04)
遠い日の夏休みを思い出すような映画
みんな秘密を抱えている。
せつことせんばさんの秘密。
これを知ってしまった女が殺された。
殺害してしまったのは、2人の娘。
それを隠すために、せんばは罪をかぶる。
この時点で、えーーー?なんだよなー。
それ程までも、実の娘を愛していたのか。
せつこと成美の秘密を
実は、しげはるは知っている。
それを知らないふりをして、生活してきたのも
愛?なのか。
せつことしげはるの秘密。
なるみの殺人が元警官にバレるんじゃ…
それなら殺しちゃおう。
これも愛なの?
なるみはみんなに守られているけど、
きょうへいが可哀想でならない。
あの子は勘が鋭いし、頭がいいから
自分が関係しているのでは?とわかっていた。
せつない。
子ども嫌いな湯川がなぜか平気な映画。
「全てを知って決断すること」湯川先生の論破が。。
泣ける。。
前回の容疑者Xの献身は原作読んでから見たけど
今回は原作読んでない=話知らないまま映画みました。
前回に引き続き、今回もすごく切なかった。
トリックや犯人の動機には前作ほどインパクトはなかったけど、
少年と博士の絡みがひとつひとつとてもよかった。
海での実験シーンはすごくっときました。
この方程式を解けば、ある人物の人生が大きくねじ曲がる。
杏ちゃんの演技をまともに見たのは初めてで
杏ちゃんのことは好きでも嫌いでもないけど演技上手いなあ…と思った。
取調室の鏡の向こう側とこっち側での親子愛のシーンは胸がいたくてしょうがなかったです。
「僕花火をしちゃいけなかったの?」
そして一番印象に残ったシーンは
湯川先生が最後少年の言葉にかぶせて「楽しかったな」と言ったとき。
一番泣いた。
最後の最後電車の中で少年が湯川先生からもらったデータを真剣に見るシーンもよかった。
DVDが出たらまた見たいです。そして原作も読みたい。
切ない。。
少年が背負う未来を思うと…
ガリレオシリーズをあまり匂わすことなく
純粋に一本の映画として仕上げた印象があります
内容は重い…
暗い…
原作は未読ですが、
青い海と空と対照的な
ダークな展開で少々鬱気味に…
家族内に秘密ありすぎだろ!
普通子供に殺しさせるかよ!
てかよくそんな知識あったな!!
と、なんとも疑問は多くあったものの
杏さんが海で泳いでいるシーンと
湯川先生と恭平がペットボトルのロケットを打ち上げるシーンは
とても美しかったです
内容を含めてみるととても切ないですが…
ラストシーンは
罪をかぶった実の父のシーンや
自白した父を見る娘のシーンなど
感動しましたが
やや間延びした気がします
もう少し簡潔にまとめた方が
余韻とともにエンドロールで
すっきりしたのでは
やはり・・・
原作を読んだことがある僕としてはある程度予想がついていたがやはり作品のテーマが重く暗くなりがちであった。原作では子供嫌いの湯川が偏屈な理科嫌いの少年と触れあうのが唯一のほっこりする場面である。それはこの作品でも同じで明るさのみで言うならペットボトルロケットの場面が最高潮であとは終始暗いままだった。また始まり方も少し不満であの殺人事件の現場を本人目線で撮影したのはすごいいい始まり方だとおもうがそのあとになるみたちを登場させるのはよくないと思う。なぜならこの作品では田舎でおんぼろ旅館を営んでいる人の良さそうな一家にだんだん得たいの知れない何か無気味な謎が出てきてそれを湯川が解き明かしていくのがみそだとおもうからだ。なのでここはその傘視点から電車の火花を見せて恭平との場面に繋げるのが良いのでは無いだろうか?後演出面で言うのなら湯川が宿に泊まる経緯を省くのは感心しない。省くなら「塚原さんはなぜうちに泊まったの?」という台詞もやめるべきだなぜならそれでは湯川もどうして泊まったのかとなるからだ。最後の湯川の台詞は原作通りにやってほしかった。
俳優の演技は可もなく不可もなくだった。ただ湯川の演技がいつもよりも感情を表に出さないようにしてるように思えた。子役の演技はダメダメ。この作品はテーマがテーマだけに子役が重要だがあの子役では無理だったようだ。また、さっきも書いたように湯川と恭平のやりとりがこの作品での唯一のオアシスになるのだが彼には荷重だったようだ。このため作品のくらさがさらに増してしまった。子役の選定はもっと慎重に行うべきだったように思う。また杏の演技も欲を言えばもう少し子供っぽさの残った偏屈な感じを出してほしかった。なぜならこの作品はなるみが湯川とであって成長していく物語でもあるからだ。ただ最後の方は感動できたので高評価。
湯川先生、珍しく・・・
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