劇場公開日 2013年8月31日

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「記者失格」劇場版タイムスクープハンター 安土城 最後の1日 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

2.0記者失格

2016年3月3日
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鑑賞方法:DVD/BD

笑える

タイムワープして歴史上の事件を取材する“タイムスクープ社”のジャーナリストの活躍を描いた、NHKのドキュメンタリー風ドラマの映画化。
元の番組は全く知らず。
その昔日テレで放送されてた「特命リサーチ200X」みたいなものかと思ったら、大分違った。

うん、微妙…。
もっと知的好奇心そそられる内容かと思いきや、何とチープなSF設定+時代劇。
歴史再現ドラマごっこと未来人記者ごっこをしているようにしか思えず…。

知られざる歴史の一面は興味ある。
取り上げた題材は歴史好きなら堪らないだろう。
が、実在の商人・島井宗叱とか茶器・樽柴とか、知らない者にはちんぷんかんぷん。
タイトルにもなってる安土城焼失事件も別にメインって感じじゃないし…。

映画としてもタイムスクープのジャーナリストとしても難点が。
樽柴が何者かに奪われそうになり所在不明に。やがて1980年代になって発見され、本来の歴史に修復するべく、1980年代にタイムワープし、不良たちにからまれながらも何とか手に入れるもすでに破損していて、今度は破損する前の1945年にタイムワープし、非国民!と疑われながらも何とか手に入れ、茶器があった元の時代に帰り、本筋にも戻る。
このエピソード、要らなくね?
超脱線。
まあ、それなりにハラハラするエピソードではあったけど。

タイムスクープ社のジャーナリストの鉄則は、歴史に干渉しない事。
その存在そのものが歴史を改ざんする事に成りうる。
…って言ってる傍から干渉しまくり!
その樽柴紛失の時点で歴史を改ざんした事になり、またタイムワープして取り戻して歴史修復完了!…って、おいおい!
そんな大層な機関がもし実在したら、厳罰もしくは失格もしくは大罪じゃ?

要潤演じる主人公はどの時代行ってもタイムスクープ社の制服であろう近未来的な服装。
誰がどう見たって怪しいでしょ!
普通はその時代に合わせて着替えるでしょ!
本当に敏腕記者なの??
同行する夏帆は1980年代でちゃんとセーラー服を着用。
このセーラー服姿は思わぬ拾い物!(笑)

ユニークなアイデアは面白い。
もっと有名な事件や謎を題材にすれば良かったのに…。
例えば、卑弥呼の謎とか聖徳太子の真偽とか三億円事件の真相とか。
何か、残念だった。

近大