「映画としては・・・」ハンナ・アーレント Macfan0102さんの映画レビュー(感想・評価)
映画としては・・・
アーレントを少しでも齧った者なら周知の事実であることによって構成されていた。
最終部分、アーレントの「講義(講演)」は、この映画最大のヤマなのだろうが、そこに至るまでをもう少し丁寧に、周囲のジャーナリズム状況よりもむしろ彼女自身の考察の手順を描くべきではなかったか。
たしかに映画表現上はひき付けるものなのだろうか、いささか唐突のように思われた。ハイデガーの影響を敷衍しながら表現しようとしたのだろうが、このハイデガーの描かれ方も「Denkenおじさん」に終始している。
ところで、シュヴァルツヴァルトの森で、ハイデガーの一種の「政治告白」に耳を傾けるアーレント・・。それは、ありなのか?
ハイデガーやブルーメンフェルトが出てくるなら、ちぃとはヤスパース先生もご登場願いたかったというものだ。
しかし・・・若い日のハンナ。あまりにも似ていて、この映画の一番の衝撃はここにあった!?
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