リンカーンのレビュー・感想・評価
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ちょっと長いけれど、、感動必至!
感動で泣きました!
もうちょっと短くても よいかな というのと、
リンカーン のみで 話が展開している感はあったけれど、
最後の ほうは、音楽もよくて 涙が出ました。☆=
政治って、、なんというか、
雲の上の方のお仕事 という印象だけれど、
リンカーンの、奥様への、
「つらいことが多すぎた。これからしあわせになろう。」
というセリフが、(そしてそのすぐあとに・・><)たまりませんでした。
愛された政治家 リンカーン。
そのロマンと、優しさとが、たっぷりつまった作品です♪^-^
政界の裏がよくわかる。
第16代アメリカ大統領、エイブラハム・リンカーン。
2期目の大統領選に勝利し、その3ヶ月後。
また、大統領最後の4ヶ月間でもある。
奴隷制度をめぐり争われた南北戦争。
たくさんの兵士の命が奪われていた。
戦争の勝利は見え始めていたが、このままでは終われない。
「奴隷解放」
リンカーンが宣言した。
上院は、前任期中に通過したが、下院では否決された≪憲法修正第13条≫。
なんとか今のうちに憲法を修正しておかなければ!!
議決までの1カ月間に起こる多数派工作。
事細かく描かれ、政界の裏工作の様子が、とても丁寧に描かれていた。
リーダーとしても苦悩、疲労、孤独。
大統領として、人々の声に耳を傾け、人民達と同じ間に身を置く。
要所要所でリンカーンが語る、たくさんのエピソードは、どれもがおもしろい。
ユーモアたっぷりだ。
歴史の大きな転換点となった「奴隷解放」。
リンカーンが願った政策が、わずかに、わずかに、実現されようとしていく様が見どころ。
今や「平等」や「自由」は、当たり前のように感じるけれど、
たくさんの人々の努力の賜物だと思うと
ずしりと重みが加わる。
それにしても、トミー・リー・ジョーンズ。
予告編を見た時は、「うふ~、あんな鬘をかぶっちゃって~」
な~んて思っていたのだけれど(私は彼のファンです)、
そうだったのか~。
トミーの存在感と個性と魅力的な人間性は、とても良い。
まさしく主演俳優。
陰影で当時の空気感を伝える照明のもと、
脇を固めた名優を支えに、
抑制の効いた落ち着きで誠実にエイブラハム・リンカーンを映し出す。
その中心、タイトルロール、
ダニエル・デイ=ルイスによるリンカーン像が素晴らしい!
知的なあたたかさを発散する佇まいと、
憂いを帯びた声、巧みな話術、静かな葛藤。
すべての存在感に魅了された。
ドラマ性に欠け、
偉人伝の範疇を出ていない印象はあるが、
拍手ものである主演俳優の見事な体現から、
"良い政治家とは何か"を訴えかけられる事はたしか。
アメリカ人の心根を優しく撫でる映画
この2月、米国で、バラク オバマが大統領が再選されて、彼はリンカーンが所有していた聖書に手を置いて、大統領宣誓をした。米国にとって第16代米国大統領エイブラハム リンカーンは、「奴隷解放の父」と呼ばれ、アメリカンフロンテイア精神代表として、開拓精神のパイオニアとして尊敬されている。
丸木小屋で育ち、無学の両親に育てられ、斧で木を切ることに長けていた。独学で弁護士になり、大統領にまで登りつめた。祖父は、父が子供の時に、その目の前でインデイアンに惨殺されたが、その話を子供の時から聞かされて育ったために、土地所有権の争いを避けるために、法律を学んだと、言われている。大統領になって、インデイアンを保留地に追い込み、インデアン大虐殺を指揮し、それが南北戦争で北軍の勝利を導くことになった。黒人を解放して、労働者や兵士として確保するのは賛成だが、インデイアンは 民族浄化、皆殺しにしなければならないと考えていた。奴隷制度拡張に反対し、南北戦争を指揮、南軍のロバート リー将軍に降伏をゴリ押しして戦争を終結させたが、直後に暗殺。初めての、在職中に暗殺されたアメリカ大統領となった。
このリンカーンの役を、ダニエル デイ ルイスが演じ、その妻役がサリー フィールだと分かったとき、その映画を見るまでもなく、もう今年のアカデミー賞を誰が取るか、決まったようなものだ、と思った。二人とも すでにアカデミー主演男優賞、女優賞をとっている。ダニエル デイ ルイスに至っては、彼が主演する映画の、ほとんどの作品で、アカデミー主演男優賞にノミネートされている。
ロンドン生まれのユダヤ人。1989年「マイ レフト フット」で主演男優賞、1992年「ラスト モヒカン」と、2002年「ギャング オブ ニューヨーク」でノミネートされ、2007年「ゼア ウィル ビブラッド」で、再び主演男優賞を取っている。彼が出てくると、他の役者がかすんで見える。それほどカリスマテイックな役者だ。
ストーリーは
南北戦争が始まって、すでに3年。戦況は硬直し、人々は増え続ける重税にあえいでいた。共和党のリンカーンは 2期目の大統領として選出されると 奴隷制度拡張を叫ぶ民主党の圧力に対抗して、議会に圧力をかけて 何とか戦争を終結させようとする。すべての上院議員は、州議会によって選出されていたから 当時圧倒的多数だった 奴隷制度拡張主義の民主党は’、大統領の主張に同意しない。収入源である大土地所有者にとって、民主党党員の存亡をかけた戦いでもあった。リンカーンとその側近は 民主党の結束力に負けず、一人ひとり 取引、恫喝など、手段を選ばず取り崩していく。そして、とうとう議会で、奴隷解放を明記する条文を通過させ、戦争を終結させた。しかし、大統領は、オペラに出かけた夜、。
というお話。
ダニエル ルイ ルイスの上手すぎる演技の、独り舞台だ。リンカーンが、このようにして悩み、このようにして妻にガミガミ言われ、このようにして祈ったのだろう。
奴隷制度の欠陥を、民主党議員に向かって説得するとき、古代エジプトの哲学者ユークリッドを出して説得する。幾何学の原論の中から「同じものと等しいものは 互いに等しい」という あらゆる学問に通じる真理を語っていく。白人は'人間で、黒人は人間、ならば白人も黒人も同じ人間だ、という単純でゆるぎのない真理だ。彼の説得力を もの語るシーンだ。
サリー フィールドの妻役も、素晴らしい。「アメイジング スパイダーマン」で アンドリュー ガーフィールド演じるスパイダーマンの養母役で とても光っていた。今回は リンカーンをしっかり支える恐妻を好演、他の女優がやっていたら、嘘くさくなっていただろう。
共和党タデウス ステイーブンス議員をやった トミー リーは、奇妙なカツラ姿で出てきたが どうしてそんなものを被っていたのか、最後にわかる。この人が映画に出てくると、ほっと、映画に血が通う気がするのは 私だけだろうか。
息子のジョセフ ゴードン レビットも、ダニエル デイ ルイスとサリー フィールドの間の生まれて 大事にされて育つと、こんな息子になるだろう、というような素直な姿で好演している。
明るいシーン、華やかなシーン 楽しいシーンの全くない 重厚で 感動的なアメリカ南北戦争の歴史を語った映画。アメリカ人は この映画、好きだろう。アメリカ人の心根の底の底を優しくく撫でてくれる。
オバマの大統領宣誓を注目する 貧困層や移民たちやゲイや アフガニスタンに送られた兵士たちは、オバマの横顔に、このリンカーンの姿を重ね合わせて観ることだろう。そんな映画だ。
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