劇場公開日 2012年11月23日

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人生の特等席のレビュー・感想・評価

全88件中、81~88件目を表示

5.0予定調和だけど、

2012年11月26日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

単純

ストーリーは、すべてがうまくいっちゃう。
映像は、全然、新しさを感じないモノトーンのよう。
俳優陣は、頑固ジジイに、いまを生きる娘。らしい俳優を配置。

すべてが予定調和的な映画だと言えるだろう。
でも、これは否定形ではない。

クリント・イーストウッドの俳優復帰作品として、
ああやっぱり、こんな役なのねと妙に納得してしまった。
そう「グラントリノ」で見せた頑固ジジイなんだけど、
心底じゃ、ふれあいや、つながりを求めてる。
コンピュータやITなんか触りたくもない。
だけど、どこか時代遅れな自分にもため息がでてくる。
そんな役。
だから、いまの高齢者たちへのイーストウッドのやさしさであり、
リスペクトであるとも言えると思った。

それに、忙しい弁護士で共同オーナーになる寸前の娘、
だけど、本当はメジャーリーグが大好きな娘。
そんな娘役のエイミー・アダムスが素敵だ。
はじめのうちは、どこにでもいる普通の女性だったのだが、
父親とメジャーリーグの旅を続けるうちに、
自分のルーツを発見していく。
そうすることで、輝いていく。

いずれにしても、すべてが予定調和的である。
でも、これは、むかしよく見た映画の世界ではないのか?
心ときめかせて、見に行ったハリウッド映画の良質な部分。

そんなことを思った映画である。

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xtc4241

3.0古き良きドラマでした。

2012年11月25日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

幸せ

心温まる父娘の絆を取り戻すドラマ。
ライト感覚でサラっ〜と進んでいきます。
クリントイーストウッドが4年ぶりに出演するには妙に深みがないというか…。
昔のアメリカホームドラマのような優しさと、ラストもこれまたTVドラマのようなオチ付き。‘やったね!’って感じのオチですよん。
だからイーストウッドもセレクトしたのかしらん…。
古き良きアメリカンって感じでした。

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peanuts

4.5昔に観た映画。

2012年11月24日
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鑑賞方法:映画館

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楽しい

幸せ

昔はこういう映画がたくさん製作されていたように記憶しています。即ち、殺人シーンや暴力シーンや性描写が全くなく、人間同士の交流に重きが置かれていた映画です。最近の映画は視覚や聴覚に突き刺さる映画が余りに多く、辟易していました。井筒和幸なる監督は、「ボクの映画には暴力とエロは必須」と豪語していました(読売新聞の夕刊)。全く、情けないことです。マイナー・リーグの老スカウトマンを演じたイーストウッドの演技は絶妙でした。是非とも、来年のアカデミー賞で主演男優賞を獲得してもらいたいものです。(尤も、イーストウッドはアカデミーの会員たちから煙たがられているので、難しいかもしれません)。時代の最先端を切り開くような新機軸がある訳ではありません。でも、落ち着いて観ることができます。イーストウッドが監督から外れていたせいか、いつものように映画が重たくなることがありません。映画の最後はまるでバート・バカラックの音楽のような軽やかさがありました。
TOHOシネマズ海老名で鑑賞。客の入りは大体、8割くらいだったでしょうか。一人でも多くの人に観てもらいたい映画です。

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bashiba

4.5心温まる映画

2012年11月24日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

幸せ

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CD

4.5クリント・イーストウッドは、まだまだ健在。

2012年11月23日
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鑑賞方法:映画館

『グラン・トリノ』で、半分引退の様な事を言っていたクリント・イーストウッド。ここ最近の作品は、自身が監督・主演か、あるいは監督専業と言う事が多かったが、今回の作品の監督が愛弟子ロバート・ロレンツと言う事もあってか、俳優専任として登場している。

渋いねぇ。やっぱり、クリント・イーストウッド良いですよ。自分の年令を隠すこと無しに、むしろ自分の年令を活かして今回のガスを演じています。いぶし銀の演技です。って言うか、『グラン・トリノ』もそうだったかもしれませんが、“怒れるオヤジ”と言う役どころが染み付いてしまったかもしれませんねぇ(苦笑)。

さて、冒頭、何で馬が走る映像なのか疑問を感じますが、物語後半、ガスが何故娘のミッキーを遠ざけるようなことをしてしまったのかの謎と一緒に、疑問は解けます。それと、ミッキーが酒場で男に絡まれた時のガスの興奮の理由も氷解しました。

その他にも、物語中、その後の話の伏線が結構目につきますね(笑)。原題が『TROUBLE WITH THE CURVE』と言うのも、ボーがピーナッツをもらうシーンもそういう事。特にピーナッツのシーンは、「その後に何かあるな。」と言うのはバレバレです。このあたりの演出は、もっと師匠のクリント・イーストウッドに学んだほうが良いかも>ロバート・ロレンツ監督。

タイトルに関してもう一言。これは日本人の感性と、アメリカ人の感性が違うからかもしれませんが、私はこの映画のタイトルは邦題の『人生の特等席』の方がしっくり来る感じがします。原題は、そのまんま・・・。

この作品は、クリント・イーストウッドの、クリント・イーストウッドによる映画と言っても良いでしょうか?そこにつきます。

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勝手な評論家

4.0映画として面白いが野球好きにはなおさらのこと!

2012年11月23日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

知的

幸せ

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chakurobee

5.0あなたの特等席を是非映画館で!

2012年11月20日
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鑑賞方法:試写会

笑える

楽しい

幸せ

この作品の何が素敵かと言えば、ラストシーンにしびれました!
クリント・イーストウッドが引退宣言を撤回してまでも、この作品に出る事にしたのが、解るような気がするラストシーンを見せてもらいました!

少し前に高倉健主演の邦画で『あなたへ』と言う作品がありましたが、健さんの演じる倉島と言う人物の年齢と健さんの実年齢が違い過ぎるのではないか?とその年齢差が気になり映画に集中出来ないと言う発言をされた方もいたのですが、この『人生の特等席』でイーストウッドが演じている野球選手のスカウトマンのガスは一体何歳なのだろうか?と気にならないといったらやはり嘘になるかも知れない。
そして、6歳から生き別れになっていたと言う一人娘のミッキーは孫と名乗っても決して可笑しくはなく見える。
しかしだからと言って、このガスと言う偏屈親父を巧く演じられるのは、誰か他にいるのかと、考えても、やはりイーストウッド彼をおいて他にガスを演じる事は出来ない気がした。
このガスは野球選手の事なら何でも理解出来るし、将来の才能も予想出来る、スカウトマンとしての目利きは超人的で、神業の域に達していると言うのに、一転して彼は娘との関係で、距離を縮めようとする事さえまともに出来ない不器用な奴なのだ。
そんな父親に、業を煮やし、娘は何とかして、父親との関係を良好なものにしようと食い下がる。実際にもし自分がミッキーの立場なら、どう言う距離感を持って対処するかと気になって見守って観ていました。
ミッキーは自分の仕事のキャリアと父との関係の修復と、そして彼氏との問題と人生の大きなターニングポイントの選択を同時期に迎える事になるのだ。
このピンチに出会っても決して弱音を吐かないミッキーが輝いて素晴らしくチャーミングです!このミッキーを演じているエイミー・アダムス自身も、大きな役を射止めるまでにはとても下積みが長かった俳優さんの様で、苦労人ですが、それだけに芝居は充分に名優イーストウッドの娘を演じても決して浮いて見えたりしません。『ザ・ファイター』『ジュリー&ジュリア』でも良い個性を魅せていました。30代後半になる彼女ですが益々これからの活躍に期待出来る俳優さんですね。そしてジャスティン・ティンバーレイクも素晴らしく好感の持てる役を演じています!
また、ガスの親友であり同僚のピートをジョン・グッドマンが演じるなど、芝居の巧い名優揃いで脇もしっかりと固めています。
いよいよお正月も近づいて楽しみな映画が多数出てくるこのシーズン、今、何となく心の闇の部分にフォーカスした暗い映画が多い今年の映画界で、生きる事への希望が涌いて来るようなハートウォーミングなこの映画、群を抜いて輝いています!是非年末は、この親子の心温まる映画を映画館で観て欲しいですね!きっとあなたも特等席に座れた満足を得られると思います。そして出来る事なら、あなたの大切な人と一緒に感動をシェアして欲しいですね!きっとあなたも、「ユアー・マイサンシャイン」と呟きたくなるだろう!
イーストウッドはやはり、幾つになっても素晴らしい!彼の温もりの有る眼差しが心に暖かい気持ちを運んで来てくれる素晴らしい映画だった!

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ryuu topiann

5.0偏屈で気難しい職人中の職人。まさにイーストウッドにぴったりの役でした。

2012年11月18日
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鑑賞方法:映画館

 作品は、あっさりしていて古き良きハリウッド映画を彷彿させるものです。最近の二転三転する、伏線が込み入ったドラマを見慣れている向きには、もう一ひねり欲しかったと思われることでしょう。
 トラウマを抱えた父と娘が正面から向き合うことになって起こる衝突と和解の物語は、ほぼ予想通りのストーリー展開となって、結末が見通せてしまう作りなのです。だけどそんなスジ運びの不満を補って、登場人物を見つめる視線が温かく、じわじわと感動がわいてくる佳作に仕上がっていました。
 なんといっても注目点は、2008年公開の「グランートリノ」の出演後、俳優業を一度は引退したはずの遠ざかっていたクリント・イーストウッドが、スクリーンに主役で戻ってきたことです。
 俳優と言うよりも、今や米国を代表する名監督となったイーストウッドですが、俳優としても年を経るごとに味わいを増していると思います。苦虫をかみつぶしたような表情、そして渋いだみ声が存在感をスクリーンに焼き付けます。頑固なジジイ役を演じさせると、この人の右に出る者はいないでしょう。昔ながらの自分流を固に貫く。言葉遣いが乱暴で、物にも人にも当たり散らしてばかり。偏屈で気難しい職人中の職人。まさにイーストウッドにぴったりの役でした。
 齢82歳を迎えたこの老俳優の顔には無数の深いしわが刻まれて、一段と老けたなという感じがありありと伝わってきます。しかし、イーストウッドの凄いところは、老いを隠さず、さらけ出しているところにあります。年相応の老いをさらけ出しても、それが実に格好良く写るところが、名優の風格なんでしょうね。まるで枯山水か、年輪を重ねたような銘木の味わいを感じさせます。そんな颯爽とした老いの姿は必見です。

 物語は、米大リーグのスカウト一筋に生きてきたガスの引退がかかった、最後の仕事になるかもしれないスカウトの旅に出かけるところから描かれます。
 けれども老いが忍び寄るガスには、寄る年波に相応した問題が起こっていました。朝起きると、小便の出が悪くてイライラしたり、不必要に家具に足を取られたりします。さらに視力の衰えからか、いつものように自動車を運転しようとしたら、事故を引き起こしてしまうことも。
 医者の診断では、失明の可能性があるとまで告げられて、視力の衰えを自覚せざるを得ませんでした。困ったのはスカウトとしての仕事。ガスのこだわりは、高校や大学の試合を自分の目で見て回り、選手を見極めることだったのです。
 それに対して、近年の野球は映画『マネーボール』で描かれたように、データ重視で、コンピューターを使って、データで有力選手を絞る手法が主流となっていたのです。それに対して、ガスは自分の目と耳と勘で新人を発掘し、コンピュータデータを信じようとしません。そんな彼に、アトランタ・ブレーブスのフロントは疑問を持ち始めます。その影には、ガスを追い落として、スカウトの座を奪おうと狙っているフィリップの存在が。フィリップは、ガスとは対称的に、現場には出向かず、コンピュータデータの統計だけで判断していたのです。
 苦しい立場に追い込まれているガスを助けられるかもしれないのは、だったひとりの家族である娘のミッキーただ一人でした。彼女がスカウトに同行し、ガスの目の代わりを務めることになります。
 ミッキーは、弁護士事務所で昇格がかかる大事な仕事を抱えていました。でも、父の窮地を見捨てることができなかったのです。そんな親孝行な娘の心意気なのに、ふたりの間は、いつもすれ違い気味。一体どんなトラウマを抱えていたのでしょうか?
 実は、ガスは早くに妻を亡くし、ミッキーは幼くして親戚に預けられ、学校も寄宿舎に入れられてきたのでした。そんなガスの仕打ちに、ミッキーはずっと父親から捨てられたと思い込み、怨んでいたのです。おまけに愛情を示すのが大の苦手だったガス。ミッキーが心ならずと実の父親にぶつかってしまうのも、頷けました。そんな、苦しいミッキーの胸の内を、繊細な演技でエイミー・ アダムスが好演していて、ホロリと泣かされます。
 これって結構皆さんのなかにも経験があるではないでしょうか。子供の頃のちょっとした誤解で、両親に愛されなかった、置いてきぼりにされたという恨み心がすっと残っていて、怖いのはそれを忘れてしまっていることです。ちょうどミッキーと同じアラサーになってから、潜在意識に残った恨み心がにょきにょきと顕在化して、人生を狂わしていくことが多いようなのですね。だから時々は人生を深く振り返って、心の中に恨み心が宿っていないか、点検してみることは大切です。

 意外なことに弁護士のミッキーは、ガスにひけをとらず、プロのスカウト並みに野球に詳しかったことです。それもそのはずで、幼い時はいつもガスに連れられて、野球試合を見続ける日々をミッキーは過ごしてきたのでした。
 何年かぶりに一緒に過ごすし、父の目の代わりをやり遂げるなかで、ふたりはお互いを見つめ直します。徐々にふたりの関係は打ち解けていくようになるのでした。
 その大きなヤマ場は、ガスの意見が退けられて、ガスが問題ありと見抜いた選手を球団が指名一位に押すことを決定したとき。データだけでそれを推進したフィリップの批判で、とうとうガスは引退することになってしまいます。失意のガスを励まそうとするミッキーでしたが、かえって口論に。自分を捨てたことを赤裸々に訴える娘に、今まで父が何も語らなかった長く秘められてきた真実が明らかになっていくのです。
 お互いの思いがぶつかり会ういいシーンでした。

 ここからラストに向けての展開はスピードアップして、ちょっと出来すぎという感じがしました。もっとひねりが欲しいところです。ガスがかつて指名した元投手で新人スカウトのジョニーとミッキーの恋がサブストーリーで描かれるのは、いささか冗長ぎみ。もしイーストウッドが監督をしたのなら、もっと大胆にはしょっくって、本筋の映画の密度を上げたはずだから、惜しいと思います。
 それでも、ラストでガスとミッキーの親子の目利きの確かさが、ある隠し玉の登場ではっきりして、データー重視のフィリップを痛打することになるシーンでは、冒頭のあるシーンが重要な伏線として描かれており、ずっと仕事と人生に悩んできたミッキーが新しい選択をすることと相まって、なかなか芸が細かい演出を、ロレンツ監督は見せてくれました。

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流山の小地蔵
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