「仕掛けに気づいてもなお楽しかった」人生の特等席 gsacraさんの映画レビュー(感想・評価)
仕掛けに気づいてもなお楽しかった
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本作のテーマも、仕掛けも、「Trouble with the Curve」という原題が全て包含している素晴らしいタイトルでした。
そのうちの一つしか取り上げていない邦題が非常にもったいない作品です。
こんなありきたりの、「なんな~く良さそうな話」と思わせたい心が見え見えなタイトルを付けた方には、もう一度本作をしっかり見直してみて欲しいです。
長い人生で誰もが必ず遭遇する「人生の転機」。それはいつ来るか、また何回来るのかも分からないけど、そこでの判断や行動がその後に大きな影響を残すこともしばしばあります。
そんなターニング・ポイントをそれぞれ迎えた父と娘を、淡々とそしてじんわりと温かいエピソードで綴った快(ちよい)作でした。
正直言えば、メジャーのスカウトとして評価に取り組むバッターの行く末と、おそらく製作者側はどんでん返し的に準備したであろう、別の若者のことは登場した瞬間に感づいてしまいました。(原題が良すぎましたね)
でもそれはそれ。映画としての面白さは全く減ずることなく、エイミー・アダムスの、子持ちとはとても思えない魅力も楽しみながらあっという間に過ぎた娯楽の時間でした。
クリント・イーストウッドは、制作者としても役者としても、目が離せませんね。
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