「予定調和だけど、」人生の特等席 xtc4241さんの映画レビュー(感想・評価)
予定調和だけど、
ストーリーは、すべてがうまくいっちゃう。
映像は、全然、新しさを感じないモノトーンのよう。
俳優陣は、頑固ジジイに、いまを生きる娘。らしい俳優を配置。
すべてが予定調和的な映画だと言えるだろう。
でも、これは否定形ではない。
クリント・イーストウッドの俳優復帰作品として、
ああやっぱり、こんな役なのねと妙に納得してしまった。
そう「グラントリノ」で見せた頑固ジジイなんだけど、
心底じゃ、ふれあいや、つながりを求めてる。
コンピュータやITなんか触りたくもない。
だけど、どこか時代遅れな自分にもため息がでてくる。
そんな役。
だから、いまの高齢者たちへのイーストウッドのやさしさであり、
リスペクトであるとも言えると思った。
それに、忙しい弁護士で共同オーナーになる寸前の娘、
だけど、本当はメジャーリーグが大好きな娘。
そんな娘役のエイミー・アダムスが素敵だ。
はじめのうちは、どこにでもいる普通の女性だったのだが、
父親とメジャーリーグの旅を続けるうちに、
自分のルーツを発見していく。
そうすることで、輝いていく。
いずれにしても、すべてが予定調和的である。
でも、これは、むかしよく見た映画の世界ではないのか?
心ときめかせて、見に行ったハリウッド映画の良質な部分。
そんなことを思った映画である。
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