「原題 カーブの時の問題」人生の特等席 akkie246さんの映画レビュー(感想・評価)
原題 カーブの時の問題
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イーストウッド80歳。
軽いコメディ。アメリカ大リーグ。引退をようやく考え始めているスカウトマン。高校生たちの試合を追って地方巡り。視力に、気力に、運転も覚束なくなっている。ただ、スカウトの真髄は心得ている。
娘が30すぎ。弁護士事務所に所属して中堅。共同経営者候補という切れ者。しかし、同僚との恋は結婚には結びつかず、やや焦りはじめた世代。娘と父親の二人ともが主人公と言っても良いだろう。
後半でわかるが、娘は少女期において、父とのスカウティング放浪生活で、プロ野球の選手、技術、記録など一流の知識を自然に身につけていた。このことが終盤に生きてくる。
このありえなさそうなデコボココンビが面白い。はたから見れば、30過ぎのインテリ女を連れた80過ぎの痩せたおじいさん。
このコンビに父親ガスの知り合いだったひとりの男が絡んでくる。
終盤で何もかもがうまく転んで、落ち着くところへ落ち着くのだが、前半の引退間近の老人がまた生き甲斐を見出すラストはひとつのカタルシスではある。
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