宇宙人王(ワン)さんとの遭遇のレビュー・感想・評価
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自宅にて鑑賞。イタリア作、原題"L'arrivo di Wang(ワンの到着)"。まさかのシリアス路線で、鑑賞前の独り善がりな先入観から少々面喰う。宇宙人“王”さんはパッケージ等のスチルで見るより造形や動きがキュートに描かれており、魅力的に映る。亦、“王”さんの最後の科白にお隣の国の国民性への皮肉が込められてると感じるのは作り手の意図か、はたまた観る側の思い込み過ぎか。ただ中盤の尋問シーンに展開が乏しいのと、地上へ上がり真実を目の当りにしてからが、ダラダラ長く思えるのはマイナスポイント。60/100点。
・市街地戦はまずまずの描写だが、ラストの母船は今時まさかのマットペインティング。“ガイア”のF.クティカを始め、如何にもミスリードを誘う“キュルティ”のE.ファンタスティキーニ等、熱演が光り、荒唐無稽なストーリーの破綻を支えている。
・鑑賞日:2013年2月21日(木)
まあまあだった
宇宙人を拷問するおじさんが、怒りっぽくて素人目にもうまく情報を引き出せないだろうと思う。冷静に理詰めにワンさんを追い込むような展開が見たかった。本当に友好的なのかどうか分からなくなるような演出だったら、もっとハラハラしたのではないかと思った。
中国語を話して見た目が不気味なやつはやっぱり信用できないという結末は素人が考えたみたいで、あんまり面白いと思えなかった。
世の皮肉をオモシロ設定で包んだ一作
設定が面白い。確かに中国の人口を考えれば中国語を話す人間が地球で一番多い。
ラストが予想できてしまったけど、でも、そうなるだろうな…と思っていたので納得といえば納得。
侵略しにきたのだろうときめてかかる秘密警察に対し、一貫して平和のためにきたと主張し続ける王さん。2人の意見はひたすら平行線で埒が明かない。一方、中国語が話せるので王さんと会話することができる通訳のガイアは、王さんの話に耳を傾けようとするが、結局のところ……。
うわべではなんとでも言っていても、本心で何を考えているかなんてわからない。さらに話す言語が違えば、なにを言っているかわからない不気味さがある。
さらに言えば、言葉が通じようが通じまいが、相手が歩み寄ろうとする意思がなければコミュニケーションなど成り立たない。根底にある文化、価値観がまったく違えば、たとえ言葉が通じても、どうしようもない。
そんな皮肉で痛烈な事情を、中国語を話す宇宙人という設定で描いたアイデアが面白い一作です。
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