夏の終り

劇場公開日:

夏の終り

解説

作家の瀬戸内寂聴が出家前の瀬戸内晴美時代に発表した小説で、自身の経験をもとに年上の男と年下の男との三角関係に苦悩する女性の姿を描いた「夏の終り」を、鬼才・熊切和嘉監督が映画化。妻子ある年上の作家・慎吾と長年一緒に暮らしている知子。慎吾は妻と知子との間を行き来していたが、知子自身はその生活に満足していた。しかし、そんなある日、かつて知子が夫や子どもを捨てて駆け落ちした青年・涼太が姿を現したことから、知子の生活は微妙に狂い始める。知子は慎吾との生活を続けながらも、再び涼太と関係をもってしまい……。主人公・知子役に満島ひかり。慎吾役はベテランの小林薫、涼太役に注目の若手・綾野剛が扮する。

2013年製作/114分/G/日本
配給:クロックワークス
劇場公開日:2013年8月31日

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(C)2012年 映画「夏の終り」製作委員会

映画レビュー

4.0影と、光と。

2013年9月6日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

知的

へえ、こういうのを「奔放な女」というのか。ちょっと意外な気がした。物語前半こそ、彼女は余裕綽々で、愉しげに二人の男の間を揺れ動く。長年関係を続けてきた妻子ある年上の男•慎吾と、かつて家族を捨てるほどに焦がれた年下の男•涼太と。年上の男を揺さぶり、年下の男の揺さぶりを突き放す。当然、そんな蜜月は長続きしない。相手は己れとは違う意思を持つ生き物だ。いつしか彼女もずぶずぶと関係のもつれに身を落とし、もがけばもがくほど動きが取れなくなっていく。
格子戸から覗く慎吾の片目、食べかけのまま涼太に打ち捨てられる桃…等々、どきりとさせられる画は枚挙にいとまがない。とはいえ、何と言っても満島ひかり演じるヒロイン•知子の佇まいが印象深い。冒頭でいきなりコロッケ、続いてビスケット、蜜柑…彼女はとにかくよく食べる。たいして栄養になりそうもないものを、豪快に摘み、わしわしと咀嚼する。酒を飲み、煙草をふかすのも堂々としたもの。男たちとの関係と同様に、彼女は後ろめたさを持たない。自分に正直に、求めるままに。ときにはつらぬくのが難しくても、そんな姿勢を自ら確かめるように、力強く食べ、飲み、ふかすのだ。
そして、型染め。迷いのない、力強い手つきで鮮やかに草花を彫り出し、一心不乱に染め上げる。後半、藍の染色で手先を青くしたままの彼女は、追い詰められながらも奈落の直前で踏みとどまる。生身の男と、そして自分の欲望と、各々へ対峙する姿にぞくりとした。
陰影で始まった物語は、輝かしい光に包まれ幕を閉じる。ちょっと唐突で、戸惑いを感じるほどに。恋愛は彼女の一部に過ぎない。弄びもせず、弄ばれもせず。激動を経て平穏に至り、さらなる高みに至った彼女は、どきりとするほど美しい。

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cma

2.0夏の終りに観ました

2020年9月7日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
ネタバレ! クリックして本文を読む
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M hobby

3.0満島ひかりがいい

2020年3月23日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

年上の作家と不倫関係にある女性が、年下の男性の出現で揺れ動く。昭和とか大正の作家によくあるようなお話かな?こういう満島ひかりもいい。

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とし

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