あの胸にもう一度 オリジナルノーカット英語版

劇場公開日:

解説

恋人の元にバイクを走らせる若い女の心象風景を、実験的な映像で描き出し話題を呼んだ異色作。監督・撮影・潤色は「黒水仙」(46、アカデミー賞撮影賞受賞)はじめ名キャメラマンとして名声を馳せたジャック・カーディフ。主演は「ショッピング」(94)など歌手・女優として活躍するマリアンヌ・フェイスフルで、公開当時“ローリング・ストーンズ”のヴォーカリスト、ミック・ジャガーの恋人として、彼の子を私生児として出産するなど、スキャンダルになった。日本初公開(68年)当時は、過激としていくつかのセックス場面がカットされたが、今回はオリジナル・ノーカット英語版での再公開となった。原作はアンドレ・ピエール・ド・マンディアルグの『オートバイ』を基に、ロナルド・ダンカンが脚本を執筆。音楽はレス・リード。美術はスチュアート・フリーマン。編集はピーター・マスグレイヴ。衣裳はランヴァン=カスティーユ。共演は「カサノヴァ 最後の恋」のアラン・ドロン。

1968年製作/92分/イギリス・フランス合作
原題または英題:La Motocyclette/Girl on a Motorcycle
配給:CIS
劇場公開日:1997年4月19日

ストーリー

朝、小鳥のさえずりは聞えているが、まだ完全には明けきっていない。軽い寝息をたてている夫レイモンの傍を離れると、レベッカ(M・フェイスフル)は黒皮のレーサー服に裸身をすべりこませ、部屋を出た。裏庭の車庫から、ディオニソスと名づけた一二〇〇CCのオートバイを引きだすと、ハイデルベルクへ向けて出発した。ハイデルベルクには、恋人ダニエル(A・ドロン)がいる。四ヵ月前、レベッカはレイモンとの婚約旅行のスキーの宿でダニエルをみた。ダニエルは、レベッカの父が経営する本屋に、しばしばあらわれる大学の教師だった。その夜、レイモンはレベッカの部屋に入ってきたが、寝入ったふりをしていた彼女に、軽い口づけをしただけで立去って行った。そしてしばらくして、バルコニーから一人の男が入ってきた。レベッカはその男にだかれた。彼女は、その男がダニエルであることを知っていた。旅行から帰ってから、ダニエルは再びオートバイを駆って来た。父親の許可を得、レベッカを連れだすと、田舎のホテルの一室で彼女を抱いた。その帰り彼女はオートバイの乗り方をダニエルに教わった。その時から、彼女はオートバイに魅せられた。数日後、レベッカはレイモンと結婚した。その時、ダニエルはディオニソス号を彼女におくった。彼女は、そのディオニソスを駆って、今、ダニエルに会いに行こうとしている。彼女は想像する。数分後にダニエルに抱かれている自分を。がその瞬間、大型のトラックがオートバイもろとも彼女をはねとばした。一瞬、レベッカの身体は、空中にとんだ。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.5無題

2024年4月30日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

昔見た作品で、もう一度今の目で見て確かめたいと思っていた作品なのですが、中々見る機会に恵まれずDVDの購入を考えていたらアマゾンで配信されていたのを発見し早速鑑賞しました。
上記の(オリジナルノーカット英語版)というのは映画コムに表記されていたのですが、配信されていたのがそれに当てはまるのかどうかは定かではありませんが、英語版だったのでそのバージョンだと思われます。(昔見たのが英語版だったかの記憶もなく、今回初めて見たようなシーンもあったので、恐らく昔見たバージョンとは異なる様な気はします)

しかし今見るとかなり妙な作品でした。でも、妙ではあるが(ヘンな)魅力のある作品でもあり、その魅力の殆どは主演のマリアンヌ・フェイスフルの魅力でした。
私の好きなアンナ・カリーナと共に60年代フランスのアイドルでありファッションアイコンでもある彼女が主演した事により不思議なカルト映画に仕上がった様に思われます。
これが同時代のフランスの代表的女優B・バルドーやJ・モローだと全く違った映画になっていたと思われます。ザ・女優ではなく、時代のアイコンが演じる事によりこのカルト作品が出来上がった気がします。
時代的にはアメリカのニューシネマやヌーヴェルバーグ作品と同時期だし、最初から最後までバイク大型バイクで疾走する物語で『イージー・ライダー』や『バニシング・ポイント』的流れにも関わらず、テーマもテイストも全く違う社会性など欠片もない事が、今見ると凄く斬新で興味深く面白い作品でした。

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シューテツ

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