東京悲歌

劇場公開日:

解説

脚本は「愛妻物語」の新藤兼人が執筆、「七つの星座」の田中重雄が監督に当り、同じく峰重義がカメラを担当している。配役は「霧の夜の恐怖」の宇佐美諄と沢村晶子、「南風」の若原雅夫、「七つの星座」「歌う野球小僧」の伏見和子が重要な役を演じるほか、見明凡太朗、吉井莞象、瀧花久子などが助演している。

1951年製作/88分/日本
配給:大映
劇場公開日:1951年9月28日

ストーリー

一九四五年、まだ戦争の終らぬ頃の不隠な空気の充満した上海で、木島敦子と工藤隆次とは恋し合い、結婚の約束を交わした。隆次はその後すぐに、出征し終戦後はシベリアへ捕虜として連れ去られた。東京へ引あげた敦子は、無事であったら「ニコライ堂の庭へ、クリスマスのお午に来るように」との隆次との約束を頼みに、一九四六年にも、四七年にも、クリスマスの正午、ニコライ堂へ行って見たが隆次は姿を見せなかった。上海時代の知人田沼慎吾は東京で新事業に成功していたが、敦子は慎吾の秘書として働くようになった。一九四八年のクリスマスには慎吾が警察へ呼ばれ、敦子も参考人として同行して時間がおくれた。このときは復員した隆次が一人淋しく敦子を待ったのだった。五年目のクリスマスにも運命は二人を相会わせず、その間に敦子は慎吾の求婚に応じて結婚することになった。その式の当日、招待された中川博士の代理で出席した隆次が、花嫁姿の敦子にはじめてめぐり合ったのだった。隆次としめし合せて新婚旅行を抜け出した敦子は強羅の宿へ逃げるが、隆次は感情に走った行動を恥じて、慎吾にすべてを打明けて後結ばれるべきだとそのまま東京へ引きかえした。慎吾の態度の立派さに隆次は敦子との恋もあきらめるべきであると考えるが、敦子の自殺未遂などの事件があってついに純愛が周囲の祝福を得て結ばれることになった。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

映画レビュー

映画レビュー募集中!

この作品にレビューはまだ投稿されていません。
皆さまのレビューをお待ちしています。
みんなに感想を伝えましょう!

レビューを書く