天狗の安

劇場公開日:

解説

長橋秀憲の製作で、子母沢寛の原作から「毒殺魔殿」の比佐芳武が脚本を書き、同じく松田定次が監督に当り「にっぽんGメン 不敵なる逆襲」の川崎新太郎が撮影に当っている出演者の主なものは、「おぼろ駕篭」の阪東妻三郎「阿修羅判官」の入江たか子「あばれ神輿」の花柳小菊に、小堀誠、進藤英太郎、加藤嘉などである。

1951年製作/93分/日本
配給:東映
劇場公開日:1951年8月10日

ストーリー

常州矢田部の親分三之助に代って縄張りを争う勝馬の惣兵衛を切って旅へ出た天狗の安こと安太郎は相愛のお靜恋しさに一年目で再び故郷へ舞い戻った。三之助に盃を返してお靜と堅気の世帯を持つつもりだったが、義理で祭り中の名代を押しつけられた。その夜、病床の惣兵衛に代って倅の惣吉が乾分一統ひき連れ安太郎を襲ったが、彼は喧嘩の愚を説いて逃げた。それなのに惣兵衛は殺されその傍に安の三度笠が落ちていた。旅芸人のなかのお蝶という娘はひそかに安い慕情を寄せていたが、彼女の口裏から、惣兵衛殺しの一件は、お靜に横恋慕している三之助が、安を落し入れると同時に惣兵衛の縄張りも奪い取ろうとする策謀であったことを安は知った。祭が終って三之助との縁を切った安はお靜の押込められている土藏へしのび込んだが、そこへ三之助が現われ乱闘になる。しかし三之助は親の仇討ちにやって来た惣吉らに殺され、惣吉はその場から自首して出た。安はお靜とたずさえて明るい心で旅立つのだった。

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