彼と彼女は行く
劇場公開日:1946年4月18日
解説
「犯罪者は誰か」に次ぐ田中重雄監督作品。
1946年製作/84分/日本
配給:大映
劇場公開日:1946年4月18日
ストーリー
産婦人科朝田病院の院長朝田友也は戦争景気で病院を拡張し今や彼は名実ともに病院の独裁者になりきっていた。副院長の志摩は新しい時代を背負うべき有望な人格の持ち主であり、この両者はますます意見の対立を来たし、今日もある患者の診断において見解を異にしたが院長は志摩への鬱憤を晴らすために志摩の見解を代弁した看護婦園枝を殴りつけた。志摩は自分のために乱暴を受けた園枝に同情してそれ以来二人の心は急速に接近した。一方朝田の妻叡子は良人の冷ややかな態度に次第に愛情を失い、良人に代わって新しく志摩の姿が彼女の胸に刻み込まれてくるのであった。志摩も叡子の洗練された美しさに誘惑を感じたが彼は叡子に同情以上の言葉を恵むことが出来なかった。院長は看護婦達の従業員組合を承認しないばかりか志摩にこれを弾圧させようとしたが、志摩はこれを拒絶し、遂に院長は追い出してしまった。副院長の馘首に激昂した組合はまさに院長と闘争に入らんとした時、突然朝田は不正行為が発覚し検事局に拘引される。すでに園枝と結婚生活に入っていた志摩は組合側の新院長として復帰を懇請されるが断る。しかし大衆のための病院になるならと翻然決するところあって翌日病院へその姿を現すのであった。その頃園枝には早くも最初の胎児が新生の日を待って眠っていた。
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