おヤエのもぐり医者

劇場公開日:

解説

「おヤエの女中の大将」につづくおヤエ・シリーズの一篇。「おヤエの女中の大将」の高橋二三の脚本を、「おヤエのあんま天国」の春原政久が監督し、「おヤエの女中の大将」の峰重義が撮影した。

1959年製作/56分/日本
配給:日活
劇場公開日:1959年10月28日

ストーリー

大東京の片隅--隅田川に面したスラム街にある若水医院は老院長の人柄によって貧しい人々から親しまれていた。しかし、老院長が他界したのでひとり娘のおヤエは「売り家」のフダを貼り出した。看護婦の免状だけでは開業出来なかったのである。ところが患者達があわてておしかけて来た。スリの虎さん、もぐり周旋屋のおしげさん、皆おヤエに医者を続けるよう嘆願した。失業中の徳さん親娘がフグ中毒をおこした。人の好いおヤエはすぐ出かけた。発見したのは隣人の若林という若い男だった。その夜、チンドン屋の水野が盲腸でかつぎこまれて来た。医師法違反だと断ったが苦しむ水野を見て手術を引受けた。来合せた若林が助手をかって出た。無事手術を終えてほっとしたのも束の間、おヤエは若林が警察の人間らしいと聞いて仰天した。しかし若林はおヤエを逮捕しなかった。翌日から若水医院は裏口営業にきりかえた。水野は、チンドン屋稼業にあきた。手術のあとがいえると治療費の代りにクラリネットをおいて行方をくらました。がっかりしているチンドン屋の親父におヤエは失業中の徳さんをすいせんした。喜んだ徳さんは毎日若水医院に通ってクラリネットをならった。ところがはりきりすぎた徳さんはビッコの足が悪化して手術を受けるハメになった。助手がいないで困っていると負傷した虎さんを連れて若林が来合わせた。手術はウマくいった。全快した徳さんの退院祝いをかねて、おヤエは一同を集めて若水医院の店じまいを宣言した。ところが乾杯の途中突然おヤエは医師法違犯の容疑で警官に連行された。おヤエは一たん留置場に入れられたものの、かけつけた若林の助言で釈放された。若林は監察医でドブ河に注ぐ工場の汚水を研究していたのであって、免許持ちの若林が立ち会った以上おヤエの手術は違法にはならなかったのである。

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