漂流死体

劇場公開日:

解説

横浜を舞台にし、ドキュメンタリー・タッチで描く犯罪ドラマ。白石浩三のオリジナル・シナリオを、「獣の通る道」のコンビ関川秀雄が監督し、仲沢半次郎が撮影した。

1959年製作/85分/日本
原題または英題:A Dead Drifter
劇場公開日:1959年5月13日

ストーリー

毎朝新聞横浜支社勤務の青年記者永瀬一郎は、神奈川県警本部が米兵脱走事件を扱っているとの情報を聞き込んだ。本部では警備二課の佐々木、上村、原などのヴェテランが活動をはじめていた。米兵の名はロバーツといい、捜索願いに来たフランク中尉は、この事件が明るみに出るのを恐れていたという。どうやらロバーツは特殊情報工作に働いていた男で、事件の背後には大陸関係の密輪がからまっているらしい。折も折、佐々木刑事が何者かに殺害され、つづいて当の米兵ロバーツの漂流死体が芝海岸に上るという事態が発生した。そして米国側は捜査打切りを要請してきた。永瀬は山中記者の応援をえて、この事件の核心をあばく決意をした。外国側の事情をいちいち憂慮する捜査方針が彼には我慢ならなかった。佐々木刑事が、殺された夜に姿を見せていたキャバレーの経営者で黒崎という男と、そこの女歌手エミの二人が、何か事情を知っているらしい。永瀬はまずエミの家を洗ってみたが、そこには外山という男がいるだけだった。日数をかけてくいさがってくる永瀬をエミは奔弄した。永瀬は、ロバーツが死ぬ前にエミと二人でボートに乗ったという事実をつきとめた。その頃県警本部は、香港からの情報によって在留外国人ダルトンの行動を探っていた。ダルトンが黒崎とエミ、外山等と中国人鄭真の豪壮な邸宅で会談したことから、事件は思わぬ方向につながってきた。一味は邸内で、自動車のタイヤに隠した麻薬やダイヤなどを取引していたのである。不幸な境遇を一味に救われた恩義から密輸の仕事に働いていたエミは、いつしか永瀬にひかれるようになっていた。一味はしぼられてきた警察側の網によって鄭真の邸宅で会談中を捕えられた。車で逃れた黒崎はエミを盾に断崖に追い詰められたが、エミによって海に転落させられた。しかしエミ自身も、永瀬が、走りよるのを見ながら海に身をおどらせた。国際密輸団は逮捕された。だが捕えられたのは手先の日本人と小者の外国人だけだった。

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