旋風家族

劇場公開日:

解説

「若い川の流れ」の共同執筆者池田一朗と小川英の脚本を「空中サーカス 嵐を呼ぶ猛獣」の小石栄一が監督した青春メロドラマ。撮影は「点と線」の藤井静。

1959年製作/87分/日本
原題または英題:The Happy Family
劇場公開日:1959年1月28日

ストーリー

池貝建設の社長・大三氏と道子夫人には二人の息子と一人の娘がある。次男の二郎君は、両親が反対する姉の由紀と、安月給の中学音楽教師田村五郎君の恋愛を助けて、彼女を家出させた。パパとママは大憤慨である。二郎君は都南大学の同窓の相棒誠君と街をぶらついて、ギターを盗まれかけたことから、流しのデブチンと知りあった。意気投合した三人はナイトクラブ・モニカに出かけ、下手なバンドに代ってロカビリーを熱演した。これをみた女性プロモーター安西峰子女史と妹の里美さんは、三人組にデブチンの友人苦虫を加えて、フォア・ワゴンスというバンドを結成させた。その頃、大三氏の会社の副社長で、秀才タイプの長男健一君は、父の秘書比佐子さんと愛し合い、彼女は赤ちゃんまで出来ていた。しかし体裁屋の彼は両親になかなかこれを発表しない。苦しんだ比佐子さんは学校時代の親友里美さんに相談した。彼女からこれを聞いた二郎君は兄を詰問し、兄貴を殴ろうとして誤って立花組のチンピラ金公を殴ってしまった。これは、立花組の代貸森の怒りをかった。五郎君と由紀さんの家にかくまわれて、社に出てこない比佐子さんを心配し、健一君はようやく愛情に目覚めた。クリスマスの晩、池貝一家はパパとママの淋しい二人だけになってしまった。ところがテレビのスイッチを入れてみると、画面では二郎君等のバンドがロカビリーを大熱演中である。しかも現れた立花組一家との間に大乱斗がはじまった。パパもママも大いに驚いたが、これは実はプロモーター峰子女史の使った人気とりの八百長作戦だった。心配してかけつけた両親も総てが解って一安心。しかし、はじめてしった世間の裏側に二郎君はがっかりし、里美さんになぐさめられた。五郎君と健一君のカップルも加え、旋風家族はやっとまた一つになった。

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