海は生きている
劇場公開日:1958年8月19日
解説
海の中のさまざまな現象や動物のなりたちを追求することによって、生命の出来る仕組みをやさしく説きあかそうというもので、琉球列島の最南端にあたる八重山群島ハテルマ島に海外ロケした。脚本・演出は羽仁進、撮影は小林静夫・吉田六郎、解説は東野英治郎・黒柳徹子。なお、指導は江の島水族館・雨宮育作。後援は琉球映画貿易株式会社。
1958年製作/56分/日本
原題または英題:The Living Sea
配給:日活
劇場公開日:1958年8月19日
ストーリー
琉球八重山の島々。サンゴ礁が美しい。この島の一つに少年は住んでいた。少年の家に生れたばかりの赤ちゃんが、不思議な儀式の先頭に立たせられる。長命草に海水と蟹を加えて煮、儀式に供えられる。--この島の人々の生活はすべて海につながる。古来から琉球独得の漁法・追いこみ漁は珍しい眺めだ。少年たちは泳ぎながら魚を釣る、さては銛を持っての海中の冒険。少年はいろいろな魚や海蛇、それに花野菜サンゴなどに出会う。海中旅行は楽しかった。嵐の日や巫子の祈る日が過ぎ、少年は初めて赤ん坊を間近かに見るのを許された。また夜、岩かげで海蛇の一種永良部鰻の産卵を目撃した。この二つのことが、少年を生命の神秘さについて考えさせた。海神祭の日に発表された懸賞で、少年は都会の水族館を見学させてもらえることになる。少年は水族館の技師からいろいろのことを話してもらった。単細胞動物のこと、腔腸動物のこと(クラゲやサンゴなど)、卵からかえる魚たちのこと、などなど。少年は学び、賢くなり、島へ帰った。赤ちゃんはだいぶ大きくなってい、その将来の成長を占う儀式が、島で行われていた。