ジェット機出動 第101航空基地
劇場公開日:1957年12月15日
解説
「船頭姉妹」の共同脚色者の一人、森田新の脚本により「青い海原」の小林恒夫が監督、「青空特急」の星島一郎が撮影した航空映画。主演は「血まみれの決闘」の高倉健、「笑え勘平より 消えた短剣」の今井俊二、「純愛物語」の中原ひとみ、「竜虎捕物陣一番手柄 百万両秘面」の星美智子、それに月形龍之介。色彩はイーストマン東映カラー。
1957年製作/83分/日本
原題または英題:Jet Air Base 101
配給:東映
劇場公開日:1957年12月15日
ストーリー
ここ一〇一航空団基地に集結した第一期操縦幹部候補生の中田、西田、佐藤らは、ラバウル航空隊生き残りの名パイロット小谷二佐隊長の指揮のもとに猛訓練を開始した。やがて三尉に任官して、待望の飛行訓練を迎えたある日、故郷の手紙を喜ぶ隊員の中で、一人中田は浮かぬ顔をしていた。長男を飛行機で戦死させた父の反対を押し切って志望した中田を励げますのは、幼馴染みの礼子だけであった。待望のF86Fの訓練も大詰めになり、外出、面会禁止の命令が出た日、佐藤の許婚が訪ねて来たが、佐藤の外出許可を隊長はどうしても許さなかった。中田たちの強談判も甲斐がなく訓練を終えて帰って来ると、隊長は佐藤を自室に呼んだ。そこには許婚が笑顔で待っていて、中田たちは隊長の真情を知って感激する。隊長の媒酌でめでたく佐藤は結婚したその日、隊長の家でアルバムの中から、亡き兄の写真をみつけておどろいた。対地訓練の最中に、佐藤は殉職してしまった。新聞は小谷隊長を非難したが隊員たちは隊長を信頼していた。ある日中田の父が息子を除隊させようとして基地をおとずれた日、航行中の貨客船に中毒患者が発生し、至急血清を空輸せよと空幕司令より連絡があった。悪天候をついて、小谷隊長は飛立った。洋上の船に無事薬を投下して帰投した隊長の勇気と沈着に感動した中田の父も、はじめて息子の気持を理解することができた。今日も晴れた青空に、飛行機雲をひいたF86Fが編隊を組んで飛んでいった。