新婚日記 嬉しい朝
劇場公開日:1956年5月11日
解説
一四四号掲載「新婚日記 恥しい夢」の続篇。スタッフ・キャストは大体前篇と同様であるが、脚本は笠原良三と高橋二三の共同担当。配役に「夕やけ雲」の東野英治郎、「残菊物語(1956)」の見明凡太朗などの追加がある。
1956年製作/44分/日本
劇場公開日:1956年5月11日
ストーリー
新婚当時は、外遊している恩師白木先生邸の留守番をしていた三郎と千枝子も、今は隣家の二宮雪江の二階で間借り生活。しかし千枝子は最近、新婚当時居候に来た女学生ユリ子の寄宿舎で調理士をやり家計を補っていた。だが、その日、舎監の矢部先生にPTA推せんの調理士が決まったから辞めてくれと言われガッカリした。エリ子も半ベソになって抗議したがどうにもならず、事情を聞いた三郎は翌日、課長に残業を頼みこんだ。三郎は或る日、近所に住む月賦販売屋の北島から洋服箪笥を買ってしまったが、喜ぶと思った千枝子は、無駄使いをするなと三郎をきめつけた。喧嘩の最中三郎に会社からだといって女の人から電話。出かけようとする三郎を千枝子が思わずどなると、三郎は彼女を殴りつけた。一部始終をみたエリ子は泣きながら階段を駈け降りていった。一夜あけて、二人は完全に仲直りをしていた。千枝子は矢部先生に頼んで、寄宿舎でもう一度働くことになったが、こんどは炊事婦。三郎には内証だが彼の方も残業に精出すようになり、二人は顔を合せることが、ほとんどなくなってしまった。ある日、家の近くで電線工夫の仕事をしていた三郎は、上京した父伝之助を愕然とさせた。その足で、こんどは千枝子の働いている寄宿舎を訪れた伝之助は、炊事婦姿の千枝子を見、いやがる彼女を引っ張って二宮家へ戻った。伝之助は、そこで二人の前に両手をつき「お前たちが仲よく隠しごとで助け合っているのが嬉しい」と喜んだ。二人に当てられヒステリー気味だった雪枝も知り合いの山形と結婚し、新婚家庭の一騒動も、めでたく一段落した。